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【小児科医にきく】子どもの睡眠障害はどう対応する?

Q:睡眠障害について聞きたいです。朝早くに目覚める、中途覚醒など対策はありますか。


そんな疑問を、小児科医の石川道子先生に伺ってみました。この記事は、以下のInstagram Liveでの内容を、部分抜粋し、言い回しを少し変えて記事にしています。
 




A:子どもさんの睡眠のスタイルと大人の睡眠のスタイルは異なります。大人はすでに睡眠のリズムがついています。リズムがついてるというのは、深い睡眠と浅い睡眠が波のようにやってくる状態で、浅い睡眠の時は刺激が入ると目が開きやすいし、深い時は刺激が加わっても起きにくかったりしますね。

子どもの頃は、あまりそういったリズム確立出来ていなくて、年齢が上がるにつれてリズムができていく、と考えられます。

睡眠リズムは、昼間太陽が照っている時に活動して、夜暗くなってから休むということを繰り返す中で獲得します。

でも、今は夜でも電気が煌々と付いていることがあるので、お子さんが大人のようにきれいな正しい睡眠リズムを獲得するには、難しい環境になってきていると言われています。また、お家の生活が割と夜に刺激が多いといった(夜活動が多い)要因でリズムが付きにくい場合もあります。

赤ちゃんの救急病棟(NICU)は、昔は煌々とあかりがついていた時代もあるのですが、今は割と昼夜のリズムを付けるために、夜はできるだけ暗くする環境つくっているみたいです。

なので、睡眠のリズムが付きにくい時には、まず、お家の中の生活スタイルを見直して、寝てもらいたい時間帯に光や人の刺激が少なくします。夜中に子どもはきゃっきゃ言ってる時に、大人側が働きかけて機嫌よくさせすぎると、リズムがつかない場合もあるので。

あとは、一定に時間に起こすことも大事です。夜に覚醒したり、十分寝れない場合は、朝できるだけ寝かせたほうが良いという判断をする方がいますが、子どもが目覚めるまで寝かせておくと、リズムがズレていきます。

それから、お子さん自身の要因で、なかなか睡眠リズムが付きにくいお子さんもいます。敏感なお子さんは、ちょっと漏れる光で覚醒することがあるので、夜の灯りには気をつけます。光と人間の睡眠リズムって関係ある研究はいっぱい出ています。

あとは、今、睡眠リズムをつくるお薬も開発されているので、大人側が規則正しく生活しようと思っても難しい場合には、薬を活用する手もあると思いますね。

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