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「褐色のバトルフィールド」バレンタイン催事:スイーツコレクション2020(伊勢丹)&タアムール・デュ・ショコラ2020(タカシマヤ)で学んだこと、感想

バレンタイン直前ですね!
どのブランドも全力で勝負に来るバレンタイン催事を楽しみにしているので、新宿伊勢丹、新宿タカシマヤに行ってきました(奥さんと一緒に)
今年もデザインや商品コンセプトなど楽しめたうえ、学べることも多かったです。

学び:売り方に工夫ができるブランドは売れる

どのブランドも商品価値の高いスイーツを展開しているので、他を圧倒する差をつけるのが難しい場となっていると思います。そこで差をつけるのはプロモーションになってます。

おそらく、これらの催事場に出店するためのプロモーション活動は行われていると思うのですが、「出してしまえば売れる」という考えで止まっているのが多いように感じます。

(ゲームでも「面白いものを作れば売れる」と考えている人はいますが、娯楽に数多の選択肢がある以上、プロモーションしないと期待通りに売れることはまず無いです。)


◆催事のプロのスタッフは効果的

催事のプロのような販売スタッフを配置しているブランドは集客力が明らかに上でした。

・軽快な語り口で商品の魅力を端的に伝える
・「この機を逃すと現地でしか買えない」など、限定を押す(希少性の法則を使う
・人を呼び止めてスイーツの試食を積極的に勧める(「返報性の原理」「一貫性の原理」に訴える
などなど、お客様の心理に訴える言葉巧みに宣伝することで、絶えずお客様の注目を集めることに成功してました。

どの催事場でも50件以上のブランドから自分のを選んで貰うにはとにかく注意を惹くのが重要なのでこれは強いです。


◆高さを使って注目を集める
ショーケースはどうしても人の胸くらい高さまでになってしまいます。
通常時は問題になりませんが、混雑時には商品が見えなくなる問題がどうしても起こってました。

残ってるのは上の空間です。POPや展示ケースなどをうまく使って人に隠されない展示をしているところは多く人を集めてました。


◆男性スタッフで変化をつけるのは効果的

多くのブランドは女性スタッフが接客してます。当然ながら空間に響く声は女性のものばかりです。

そこに、男性の声が響くことで変化があり、意識をそのブランドに向けることができていました。
音の変化をつけて注目を集める、というのは他にも応用できそうです。


◆パティシエをプロモーションに使うのは効果に疑問

よくあるプロモーションとして、パティシエに来日してもらって実演やサイン会をする方法ありますね。
これはそのブランドのファン向けのプロモーション効果のほうが高いような感じはします。

多くのお客様は会場に来てから自分の目的にあったチョコレートを探すので、他のアプローチが必要なのかと思いました。

学び:ヒットするとすぐに一般化する


◆ルビーチョコレートの一般化
数年前に大流行したルビーチョコレート。
もはやどのブランドも当たり前のように調達しててラインナップに入れてあり、ルビーチョコレートだからといってお客様を集める事はできていませんでした。
チョコレート業界に大きな衝撃を与えた新素材だったのでどこもこぞって取り入れるのは仕方ないです。

(ゲームの世界でも、ヒットタイトルはすぐに真似されてライバルだらけになるのが常なので、こういうのを見るとまあ仕方ないよね、と思うことがあります)
*個人的には、未だにあの薄ピンクの見た目なのにカカオ味がするのに慣れません。。

学び:棲み分けをして共倒れを防ぐ

新宿は、同じ土地に強力な百貨店がひしめくので、それぞれの百貨店は意識的に棲み分けを行って共倒れを防いでいるように感じてます。
(ゲームでも、同一IPタイトルを出しすぎてユーザーを枯渇させないようにしたり、自社タイトルを同時期に出して社内のプロモリソースの競合を避けたりすることは多いです)

・伊勢丹:
日本国内に店舗がないブランドを多く集めていたり、新宿伊勢丹限定のチョコを用意。全体的に本気度の高いものを買うならこちらの印象。

・タカシマヤ:
出店ブランド数はタカシマヤの約2倍。低価格帯から高価格帯まで幅広いラインナップを揃える。カジュアルにチョコを買うならこちらの印象。


最後にその他感想など

◆カカオ100%はやはり薬
伊勢丹の明治のブースで、カカオの殻を取り除いたカカオニブ、すり潰したカカオマスの試食ができました。
カカオニブはそこまでカカオ味を感じなかったのですが、カカオマス(液体)はカカオ100%なので濃厚な味ぶん殴られる感じ。これは強壮効果などが期待できる薬。太古から珍重されていたのが分かります。

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◆我が家のナンバーワン

ヴェルディエの「レザンドレ・オ・ソーテルヌ」ですね!!
ブロンドのレーズンを貴腐ワインに漬け込み、カカオ70%のチョコでコーティングしたもの。
カカオ70%だとかなり苦い部類のチョコなのですが、貴腐ワインとレーズンの甘さが勝ってて、ほんのり苦い程度に収まってることに圧倒的驚愕。
高級フルーツを食べたときの甘みに近いものがあり、後味もしっかりあるのにすっきりしてる。普段甘いチョコレートが苦手なんですけど美味しく食べちゃう。

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ボトルを開封したときに立ち上る香りがまずうまいです。
単なる袋入りもあるんですけど、やっぱりボトルでしょ。おしゃれすぎる。


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