見出し画像

ろくでもない思考?

 私は国家資格として看護師と臨床工学技士の二つを保持している。
 どちらの資格もぶっちゃけまともに手足が動かないと使い物にならない資格だ。
 取った当時は食いっぱぐれはないなと思ってはいたがこの病気に罹っては文字通り手も足も出ない。
 正直言って今や使い物にならない資格となってしまった。
 昔考えていた仕事に移植コーディネーターがあった。
 いろいろ調べてはいたのだが募集数がいかんせん少ないしタイミングもあるみたいで早々に諦めたが。
 ネットニュースを見ていたらこんな記事があった。

 臓器提供は年々増えているみたいだ。
 誠にいい話だ。
 しかしこの移植医療、私の中ではどうも腑に落ちない気持ちが以前からある。
 腎やら肝は生体移植ができるからそんなことは思わないのだが特に心は脳死移植しかない。
 ということは誰かの死を待つ医療はどうなんだ?てことだ。
 手塚治虫の作品にブラックジャックがある。
 その中に石になる、という話がある。
 脳移植しかない子供が出てくるのだがその子の父が周りの子供を見ながらあいつか?こいつか?と言っている。
 最後は車で追いかけて跳ね殺そうとするまでに至った。
 脳死移植はどうしてもこの話を思い出す。
 ここに出てくる父親の姿、行動をだ。
 我が子を助けるために他の誰かの死を望まなければならない、これは正しいことなのかと。
 最終的には正しいことなんだろうがモヤモヤが消えない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?