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和泉ひよりさんのラストライブ #アイドル長屋

僕が和泉ひよりさんを知ったのは、恐らくまだ小川笹乃さんがミスiD2015を目指して頑張っている時。
その小川さんのツイッターに出てくる、「仲の良いお友達」として。
僕があの年のミスiDで小川さんに注目して応援していたのはその優れた言語感覚と企画力だったのですが、そんな小川さんが認めてやり取りしているのを見て、
「きっとこの人も頭が良いのだろう」
とうっすらと思っていました。
それから月日は流れ、小川さんは芸能界を引退。
僕はというとこの秋からMXTVで始まった、「おはよう!アイドル長屋REMIX」の作家を担当することに。
この番組は様々なアイドルのショートコーナーと番組連動ライブで構成される30分バラエティなのですが、その出演者として出会ったのが、和泉さんがリーダーを務めるキプリスモルホォでした。
企画を考える際にグループについて調べる中で、和泉さんを発見して小川さんとのことを思い出し、若干テンションが上がりました。
そしてそのブログやツイッターを読んでいく内に、その優れたワードセンスに魅了されていきます。
ただのアイドルとして生きていないことはすぐにわかりました。
これはコーナーでも活躍してくれそうだ、と期待して臨んだ収録当日。
メンバーの高坂さんと共に担当して頂いたのは、「なのにカワイイ選手権」という企画です。
「通信制限を食らった直後なのにカワイイ」
「悪魔に魂を乗っ取られたのにカワイイ」
など、様々な「なのに」的シチュエーションでの「カワイイ」を即興で演じてもらうという内容。
演技力も発想力も必要な、割とハードル高めな物だったのですが、すぐに意図を理解して、見事に表現して下さりました。
そのおかげで個人的には、凄く大好きなコーナーとなりました。
これは他にも色々できそうだと思い、次なる企画案なども考えたり…。
しかしそんなある日、ツイッター上での突然の発表。
和泉さんがグループを卒業し、事務所も辞めて芸名も別の名前に変更するということに。
正直、見た時はかなりのショックを受けましたが、何の考えもなしにこういう決断をする人じゃないことはわかっていましたし、和泉さんが決めたんだからきっと正しいのだろう、と納得はできました。
番組的には痛手でしたが…。
そして昨日の番組連動ライブが、和泉さんにとってのラストライブとなりました。
僕はこの収録で行われる番組コーナーの台本も担当しているので、立ち合える際は次に生かせるようなポイントを探しつつメモを取りながら見ています。
舞台上の人達からすれば失礼な態度ですよね、すいません。
でも昨日に関してはやはりちょっと違いました。
考えてみれば僕はジャンル問わず、誰かの「ラストライブ」をちゃんと見るのが初めてで。
ファンの皆さんの反応も含めてどんな空気になるのか、涙に包まれてしまうのだろうか…と固唾を飲んで注目していました。
しかし、和泉さんは最後まで和泉さんでした。
ラストライブにも関わらず、包み隠さないトークで場内を盛り上げ、こんな状況で笑いも取って。
でもそれだけではなく、ちゃんとファンやメンバーに伝えるべきメッセージも伝えて。
ソロ曲も完璧に務め上げ、他のメンバーも含めて、
「泣いて歌えなくなる」
なんてことにはならずに熱いまま終わった、素敵なラストライブだったのです。
改めてこの人はプロであり、しかもロックだなあということを感じました。
と同時に、もっと世間的に知られて多くの人に影響を与えられる人だとも。
これからどんな道に進むかはまだわかりませんが、きっと新たな世界でも特異な存在として活躍してくれるだろうと期待しています。
まずはお疲れ様でした!

サポートを頂けるような物は書けていませんが…。