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「AI美空ひばり」に感じる危険性

昨年誕生して大きな話題となり、
遂に紅白にまで出場した「AI美空ひばり」。
意外なほどに称賛する声が飛ぶ中、
僕はずっと違和感を覚え続けていたんですけど、
昨日、改めて見てその原因がわかりました。
歌詞に関しても色々と思うことはあるんですけど、
そこはまあ、個人的な好みの違いで、
一番危ういのが台詞部分なんですよね。
「お久しぶりです。
あなたのことをずっと見ていましたよ。
頑張りましたね。
さあ、私の分までまだまだ頑張って。」
明らかにひばりさんの曲と共に人生を送った世代に向けてるんでしょうし、
感動する人がいるのもわかります。
でも、当然ながらこの言葉は、
ひばりさんご自身から生み出されたものではないわけで。
秋元先生による創作なわけで。
歌だけならまだ作品として分けて受け取れるんでしょうけど、
お年寄りによってはその辺りの境が曖昧になってしまいかねないですよね。
「美空ひばりを再現したAI」
ではなく、
「美空ひばりそのもの」
と思い込ませるような手法。
それってもはや形としては、
大川隆法の「霊言」と変わらない、
極めて宗教的な領域なんですよ。
作り手の思想をいくらでも入れることができる。
そのやり方って本当にひばりさんをリスペクトしているのか?
むしろ利用してるだけなんじゃないか?
そんな風にも疑ってしまいます。
今後もプロジェクトとして大きくなりそうですけど、
更に変な方向に突き進まないことを願っています。


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