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8.愛してるよと何度でも伝えよう〜こどもに伝えたい100のこと〜

2019年3月11日。あの恐ろしい震災から8年の時が流れた。

当時関西で暮らしていた私は、幸運にも被害も受けることはなかった。だが今でもしっかり覚えている。毎日毎日テレビを通じて流れてくる、津波の映像。泣いている子供。何もかもを失った人たち。人はなんて無力なんだろう、と毎日思わずにはいられなかった。

私は4歳の時に阪神淡路大震災を経験している。当時妹が生後1ヶ月で、私は母と祖母の家に里帰りしていた。そんなある日の明け方。突然の揺れ。慌てる母。食器が落ちてきてたくさん割れたこと母が必死になってテレビを見ていたことを今でも昨日のことのように思い出すことができる。

朝、震災で娘を失った夫婦が特集されていた。今子供を育てている身としては、ある日急に日常が失われるなんて、と考えただけで涙が出た。

仕事からの帰り道。当たり前のように保育園までの道のりを歩き、子供を抱きしめ、手を繋ぎ家に帰る。一緒にご飯を食べてお風呂に入り、子供を抱きしめて眠る。そんな当たり前のことがなんて尊いことなんだろうと感じた。

何の覚悟もなく日常が一瞬で奪われ、もう二度と戻らないとしたら。きっと生きる気力を全て失ってしまうだろう。今はただ、この日常に感謝し、永遠に続くことを祈ることしかできない。

それでも、あの日全てが一瞬で奪われたように、明日何が起こるかもわからない毎日を私たちは生きている。

だからこそ、せめて今日もあなたを愛していると伝えたい。どんなに私にとって大切な存在なのか。

たとえ明日、全てが失われるような日が訪れたとしても「愛してる」ともっと伝えればよかったとの後悔だけは絶対にしたくない。今目の前にいるあなたに伝えればそんな後悔はしなくて済むのだから。

愛している人には、愛してると伝えよう。何度も言うと言葉の重みがなくなるなんて言う人がいるけれど、伝えなければ伝わらない。明日も伝えられるなんて保証はない。大切なことは何度だって伝えるべきだ。

だから私は今日もあなたに伝える。「愛してるよ。世界で一番大切だよ」と。

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