飯田深雪のレシピ 「昔ながらのビーフシチュー」

飯田深雪のレシピとは

深雪スタジオ(現 SS MIYUKI studio Inc.)を創設した飯田深雪は、布から作る花「深雪アートフラワー」を生み出した芸術家であり、数多くの西洋料理レシピを日本に根づかせた料理研究家でもありました。
深雪レシピ掲載の書籍はほぼ絶版となっておりますが、今も尚スタジオにレシピの問い合わせをいただくことがございます。
この度、深雪レシピを多くのご家庭で楽しんでいただけるよう、スタジオ資料より一部を公開して参りますので、多くのご家庭で深雪レシピを楽しんでいただけましたら幸いです。

※材料等の名称は資料当時の呼び方から現代版に変更しています。
★当時の市販品は今と仕様が異なることもあるため、一部備考を加えています。

昔ながらのビーフシチュー

深雪レシピのなかでも今や日本中の家庭で親しまれているビーフシチュー。60年以上前に紹介され、その当時でも「昔ながらの」と名付けられるほど、オーソドックスなレシピです。

材料(4人前)

  • 牛三枚肉(バラ肉) 約300〜400g

  • 牛脂 約50g

  • 小麦粉 大さじ2

  • 玉ねぎの薄切り 小1個分

  • スープの素(★コンソメ、またはブイヨン) 固形4個をカップ6の水または湯で溶いておく

  • トマトピューレ カップ1

  • じゃがいも 中3個

  • にんじん 中1個

  • ベビーオニオン 8個
    (もしくは玉ねぎ1個の根を深く切らず、縦に八割する)

  • 砂糖(三温糖) 大さじ1

  • グリーンピース 大さじ2

  • 香辛料、調味料(タイム、クローブ、塩、こしょう)

作り方

1)牛肉の下ごしらえ

牛肉は4cm角に切り、やや強めに塩こしょうして、小麦粉をふり、もみ込むようにまぶし付ける。

2)肉を炒める

厚手のフライパンに牛脂を溶かし、牛肉を1〜2切れずつ入れ、肉の表面が褐色になるまで炒めたら、煮込み用の鍋に移す。

3)玉ねぎを炒め、スープをつくる

2の残った油で玉ねぎの薄切りを中火で約8分ほど色づくまで炒める。
スープの素の半分を加えて煮立てたら、煮込み鍋に移し、砂糖、残りのスープ、トマトピューレを入れて1度煮立てる。アクをとり、蓋をして弱火で1時間半くらい煮込み、浮いた脂をすくいとる。(煮込んでから時間を置くと脂がとりやすくなる)

4)じゃがいも、にんじんの準備

煮込む間に、じゃがいも、にんじんを肉とつり合う大きさに切る。煮くずれしないように面とりし、じゃがいもは30分ほど水にさらしておく。

5)材料を加えて、さらに煮込む

煮込み鍋の浮いた脂をとり、じゃがいも、にんじんを加え10分くらい煮る。ベビーオニオンを入れ、柔らかくなったら塩、こしょう、クローブ(耳かき1杯くらい)、タイム(クローブの3倍)で味を整える。
仕上げにグリーンピースを入れて、完成。

コツ

はじめに肉を、次に玉ねぎを「褐色になるまで炒める」ことが味出しの基本になっています。
また、シチューは時間をかけて煮込むことが多いので、弱火でまんべんなく熱がまわりやすい、分厚くて口の面積が小さく、深いものほど効果的です。

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