飯田深雪のレシピ「フィレ ド ポール ア ラ シェクティエール Filets de porc à la charcutière」

タイトルは資料ママの表記ですが、フランス料理ということで掲載されているので、カタカナ表記は「フィレ・ドゥ・ポー・ア・ラ・シャクティエール」が現代風かもしれません。
意味は「お肉屋さんの豚ヒレ肉料理」といったところでしょうか。charcutièreは精肉・加工肉・肉を火で調理したものという意味があるようです。資料の説明文に高級惣菜とありましたが、実際はシャクティエールという名称から家庭的な料理だったと思われます。
尚、この名称で検索してもフランス現地のWEBサイトなどで正式な料理は見つかりませんでした。どういう経緯で作られたレシピなのか、謎です。

材料(4人分)

  • 豚ヒレ肉 1本(300〜400gくらい)

  • ラード 大さじ2×2

  • 玉ねぎのみじん切り カップ1/2

  • 白ワイン(辛口) カップ1/2

  • 小麦粉 大さじ1

  • チキンスープの素 カップ1と1/2

  • スィートピクルス(薄切り) 小1本

  • ねり辛子 小さじ1/2

  • チャイブのみじん切り(浅葱で代用可) 大さじ1

  • 塩、こしょう

作り方

1)ソース作り

厚手の鍋にラード大さじ2を熱し、玉ねぎのみじん切りを3分間柔らかくなるまで炒め、小麦粉をふりいれ、褐色になるまで炒めたら白ワイン、スープの素を注いでよく混ぜ、ソース用や煮込み用の鍋にうつし、弱火で20分煮込む。

2)豚肉の調理

スープを煮込む間に、豚肉を4つに切り分け、観音開きとにして叩き、塩こしょうする。
厚手の鍋にラードを熱し、豚肉をいれて強火でよく炒め、両面が色づいたら一度蓋をし、弱火で10分間蒸煮する。
(1)のソースを濾してから注ぎ入れいちど煮立て、ピクルスの薄切りと辛子を入れ、さらに煮立てたら完成。
温かい皿に盛り、チャイブをふり、フラコニアポテト※を添える。

ひとこと

料理名の正体も謎ですが、レシピ最後に出てくるつけ合わせの「フラコニアポテト」、これも正しくは「Franconia Potato」なので「フランコニア」と表記するほうがよいでしょう。
フランコニアポテトは、じゃがいもを小さく切ったりくり抜いたものをバターで炒め、塩、こしょう、パプリカで味付けしたもの。ドイツのフランコニア地方でのじゃがいも料理の総称のようなので、色んな調理法があるようです。
飯田深雪が西洋レシピを日本に紹介していた当時と違い、今はいろんな情報と多彩な食材、便利な調理器具も増えています。なもしご存命であったら、どんな料理を作られるのかなと、ふと思います。


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