運気を守る『正念』


どんなときも心は自由で、自分自身でそのあり方を決めることができる。
世界が暗い出来事で包まれたとしても、心は明るく穏やかでいて良い。

心にはエネルギーがある。
「心を奪われた」なんて表現もあるけど、なにかに心を奪われているとき、同時にエネルギーも奪われていると考えていい。
あるいは「エネルギーを注いでいる」という言い方もできるだろう。

人間は姿形があるように見えて実際にはないんじゃないかとも思っている。
その実際とは何なのかというと、エネルギー。
姿形は形式上あるのだけど、本質的には姿形を超えたエネルギーこそが人間の本質なのだ。
目に見える見た目上の形にとらわれがちだが、目に見えるものが全てではないことを加味するならエネルギーを軸に物事を捉える方がより世界を、あるいは人生を正しく認識できるのではないだろうか。

そんな考え方から普段何に意識を向けるかということに対してかなり気を使っている方だと思う。意識的に交わったということは本質的に交わったということであり、エネルギー的に必ず何らかの影響を受けることになる。
ありふれた言葉を引用するならば、「運気が下がる(上がる)」といった形での影響が発生する。

たとえば、推しのアイドルグループのライブに意識を向けていると元気が出てきて明るくなれる。元気に明るく過ごしていると自然とより元気で明るくなれるような出来事が引き寄せられてくる。
といった感じだろう。

しかし、良いことばかりが起きるわけもなく、ポジティブにかたよったがための反動かと思いたくなるような嫌な出来事が襲ってくることもある。
たとえば母親のちょっとした小言をきっかけに言い合いがはじまりさっきまでのポジティブが台無しになるような大喧嘩に発展する。
意識はアイドルグループを離れ自分を傷つけ苛立たせる母親のつまらない一言一言に奪われてそこから逃れられなくなる。
実際にはもう誰にも何も言われていないはずなのに、汚い罵り合いの応酬が心の中では延々と続いている。
こうなってくると世界が明るく見えてくるはずもなく、嫌なことばかりに目がついては余計に苛立ち、笑顔は消え、人からも話しかけられなくなっていく。
話しかけてくる人がいたかと思えば同じように不幸の中にいる類ともだったりして、互いの愚痴を通して不幸の再確認をして余計に暗くなる。
て感じで意識がなにかと交わることによって生じる影響が自分の生きる世界を作っていくのだ。
この流れを「運気」というような言葉に置き換えているわけだが、すなわち「運気」は心や意識の管理によって自ら調整することができると考えて良いだろう。
少なくとも私はそのつもりで心のあり方や意識の動きに注意を払っている。
単純な指標だが、「運気を下げるような意識の交わりを極力避ける」ということを意識している。
「意識の交わり」とは特定の人を通した交わりに限ったことではなく、むしろ不特定多数の人によって作り出されている「集合意識」との交わりに特に注意するようにしている。
集合意識のエネルギーは当たり前に強く、自分に及ぶであろう影響も相応に強いので、基本的には近寄らないようにしている。
炎上しているSNSなどが良い例じゃないだろうか。ああいう場に自分の意識を浸からせていると、関係ないはずなのに怒りがこみ上げてきてそこから抜けられなくなるといったことが起きがちではないだろうか。それはエネルギー的に観察するなら自ら満員電車に乗り込んでそこから出られなくなっているような状態だと考えていいだろう。
集合意識のすべてが悪いとは言わないが、質の悪い集合意識がそこかしこに飛び回っているのでそれに対する警戒感はひとつ持っておくべきだろう。「自分が今乗っている電車はどこへ行こうとしているのだろう」とういう感じで良い。自らの想念を観察する目があれば、その想念をコントロールしていくことも出来るようになってくる。
これは仏教用語で言えば正しく念じると書いて『正念』と言う。念とは思いの方向性であり、持続した思いによって形成されるエネルギー。
このエネルギーが磁力となって現実を引き寄せ、未来を創造しているので、正念は極め甲斐
が大きい課題だと言える。

ちなみに仏教には正念以外に正見、正思、正語、正業、正命、正進、正定という言葉があり、これらを総称して『八正道』と言う。

日頃から八正道や正念を意識して生きている人はあまりいないだろうけど、運気や引き寄せにこれが関わってくると知ったなら、取り組みたくなるのではないだろうか。
仏教と言えばお経や修行僧のイメージが強いかもしれないけど、本来は仏陀がすべての人に向けて説いた幸せになるための教えにこそその価値がある。
これをお寺やお経の中に閉じ込めるんじゃなく、もっと身近に日常生活の中に役立てて、幸せになっていくためのテクニックとして紹介していきたいと、今思った。

正念や八正道について記事を書く、という感じではなく、記事の中でまた引用しながら幸せのテクニックを高めていきたいと思う。

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