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aikoを贈らせてください vol.16

夏の実感、両腕に捕まえた!と思うやいなや、またたくまにスルスルと天に昇って行ったような感じですね。
September。
九月というと、もう今年も暮れに向かってゆくではありませんか。(早い)
心の中のスピードワゴンの小沢さんが、何やらキザでおセンチ(死語)なことを語りかけてくるような季節ですが、どちらかというと「ハンバーグ!!!」と、かの師匠の如く叫んで、いろいろなモノクロ系のものを吹き飛ばしたい所存です。🐼


間が開いてしまいましたが、久しぶりのお手紙企画!
もう、走り出して二ヶ月も経つけど、その間にBボタン長押しで溜めたパワーと気持ちが、どうか一人一人に届けられますように。に。に。




親愛なる南葦 ミト様へ

南葦 ミトさん!!ほんと、遅くなってすみません!!!そして、ご参加いただきありがとうございます!
以前からお名前はよくお見かけしており、小説「ボウキョウ」の1話も拝見していたのですが、まさかお声をかけていただけるとは!
Twitterでのつぶやきに、実はほんのり癒されたり、「おっ、頑張ってらっしゃる!わたしもがんばろ!」と、ひそかに背筋が伸びは思いをしていたりしています。えへへ。
嬉しい!

まず、「ボウキョウ」じっくりゆっくり読みました。(ネタバレもあるかもなので、まだ読んでおられない方でネタバレを避けたい方はご注意ください)
前知識として、福島のお話、震災や原発事故のお話だということは存じていたので、1話を拝読したときは「この平和で穏やかな、恋人真司やお友達(ノノ)との時間は素敵。情景を頭で描きやすい、読みやすい。…だけど、2話以降はどんなに辛い描写があるんだろう。」と正直のところ、少し目を背けていたかもしれません。
決して、「自分には関係ない」と思っていたわけではないとはいえ、現実をさらに目の当たりにすることを予感して怖くなったのだと思います。

しかし、2話、3話と進めるうちに、物語のキーとなる充希のお父さんの記憶喪失から始まり、心があたたまるような、肝が冷えるような、ぐんぐん引き込まれていくお話の展開。
これはどうなるんだ!充希は…!とりあえず読み進めよう!
何気ない会話や、どこの家庭にもあるようなやりとりや、人と人であるからこそ起こってしまう恋人や家族との摩擦や心の葛藤の描写などなど、充希と同じ20代後半の女性だから余計にかな?「ああ、あるよね、わかるわー」と、共感の嵐でした。
特に、5話の真司を含め、家族で水族館に行くお話がとても大好きです。
家族とレジャー施設に出かけること、彼氏と家族が仲良くしていることの、嬉しいような照れるような感じ…充希の気持ちが手にとるようでした。

5話からはさらに、物語の核心に迫った内容になり、登場人物の一人一人の輪郭がよりくっきりとしたような感覚がありました。
時を経てのリアルな今、決して他人事ではないことや、知らなかったことを知ろうとすらしていなかったことを思い知りました。
心苦しい描写に胸を締め付けられるような想いはありつつも、それでも読み続ける意思を保てたのは、なぜだろう。
それは、ミトさんが物語を通して、「突きつけている」のではなく、わかりやすく「差し出してくれている」からだと思います。
噛み砕く作業、練る工程、組み立てる時……きっと、私が思っている以上に大変な作業だと思います。
それが少し分かるのは、私もこうして何か気持ちを伝えたいと思って、noteに書いているからかもですね。
この物語を読めて良かったな。



後半はもう嗚咽を止められずに読みました。
しゃくり上げるほどになったのは、「可哀想」だからではないです。
言葉や行動を尽くして、さまざまな困難に立ち向かう登場人物たちがかっこいい。愛しい。抱きしめたい。すごい。
そしてさらに付け加えると、私ならどうするだろう、こんな風に立ち向かえるかな?、やっぱり「こわい」と感じたからかもしれません。


物語を読み終えてしまうことに抗うために、ゆっくり読みました。
嫌な人、悪い人も出てきたけれど、その人一人一人にも背景があることを語ってもらえたことが、どれだけ救われた気持ちになったか。
朝ドラになればいいのに、と思いました。
チャーミングで愛情深い充希の母が大好きです。(父母のサイドストーリーが読みたい!)


きっと、私の生きる速度と同じテンポで平行に進んでいくはずの充希の人生に、(やっぱりちょっとこわいけれど)一緒に頑張ろうね!の、想いを届けます。
このお話を絶対に忘れないし、出来れば遠くまで届けばよいなぁって思います。

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南葦 ミトさんには「それだけ」をささげます!
そしてお待たせしたのでおまけで……

充希ちゃんには「Aka」をささげます!

冒頭に貼らせていただいたnoteにも書かれてらっしゃるように、福島がとても広いのは存じていながら、私の中の福島のイメージのものをたくさん描いてしまったことをお許しください(笑)

ミトさんはなんだか、ストイックでしっかりしてらっしゃる印象もあるけれど、随所随所にお茶目でおっちょこちょい(失礼)なところも見受けられて、楽しいです!
お待たせしてしまって本当にすみませんでした。
なんだかほとんど小説の感想になってしまいましたが、仲良くしていただけると幸いです。
企画に参加していただき、ありがとうございました☺️


さてさて、お昼だ!
モリモリ食べよう〜!



いただいたサポートで船に乗ります。