少年の旅路

街の華やかな光の洪水の底を
ポケットに手を突っ込んで泳ぐように歩く
視界不明瞭
頼りになるのは
ソナーのような自分の鼻先
真っ直ぐ歩こうとしても歩けない
この街は
人生と言う名のシミュレーションゲームみたいだ
器用に亘っていけない僕は
コントローラーをうまく使えないプレイヤーだ
直進のボタンを押し続けて
倒れても倒れてもチャレンジする