FOREVER 3〜松田直樹は蘇る
今日は12年前、あるサッカー選手が亡くなった日。
それは練習中に起きた。
彼の心臓が突然に止まった。
取り囲んだ大勢の選手たち、スタッフたち。
心臓マッサージをする人もいた。
だけど誰も彼を救えなかった。
若かった。
強かった。
元日本代表。
子供もいる父親だった。
筆者はサッカーがわからない。
けど、この選手のことは、なぜか顔を知っている。
得点後、宙に力強く拳を突き上げる腕の角度さえ脳裏に焼きついている。
この選手は華があった。人懐こかった。
勝敗は関係なく、なんとなく新聞を見ても、ニュースを見ても、「野生的な色気」を感じた。
名前も顔もおぼろだったこの選手の記憶を、2年前に蘇られせてくれたのは、たったひとつのtwitter。
「弟の、#命つなぐアクション」…
二度と同じ悲劇を起こさないために、日本中のスポーツをする場所、至るところにAEDを配備することを目指したアクション。
そんな気の遠くなる大事業に挑んでいるのは、彼の姉だった。
看護師でもある彼女は、意識を取り戻さない弟を前に何を感じていたのだろう….。
どれほどの悲しみと悔しさが、その胸に訪れたことだろう。
今、アクションを起こしているのは、もちろん彼女一人じゃない。
共感する仲間がいる。応援がある。
彼女はいう「弟を忘れないで欲しい」と。
私は思う
「私は『忘れない』のではない。私の心の中で、あなたの弟は、新たに存在を作りましたよ」と。
それを人は「蘇り」と言い、「不死鳥」と呼ぶだろう。
相変わらずサッカーを知らない、こんな私が、今さら?今だから?いや、今も未来もイチオシし続けるプレイヤー。
松田直樹。
世界中のサッカープレイヤーの健康と幸せを祈らせてくれる、美しく力強く気高い不死鳥。
FOREVER #3 。
永遠の34歳。
お姉さん、あなたも不死鳥のように、強く美しいです。
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