デザイナー同士の"相互理解"が強いデザインを生み出す #2
こんにちは、LOUPEのヤギサワです!
今回は前回のインタビュー記事の2回目になります。
前回の記事はこちら↓
前半戦では他部署へのイメージや、デザイナーたちがどんな気持ちで他部署とコミュニケーションを取っているのかをお話しましたが、
後半戦はどんな話が飛び交うのでしょうか?
他部署を知るということ
甲斐:ちなみに今のキーワードとして挙がっていたのは「他部署を知る」だと思うんだけど、積極的に関わりに行かないと他部署の考えを理解することって難しいよね。。会社の願望としてはやっぱりいろんなところと分け隔てなくちゃんとコラボレーションしていけるような関係値を作りたいと思ってるし、知識の幅もそれくらい広まっていくといいなと思ってるんだけど、なかなか実際自分の部署以外はスキルもノウハウもつきづらい。
そこで他の部署の事を理解するために、具体的に勉強しているよって人いる?
清水:WEBの構造の話とか改めて聞いたけど面白かったな。今までWEBについて積極的に知ろうと思ってなかったけど、話としては面白かったし、あ、こういう仕組みなんだって知れた。
知らない分野のことって、やっぱり知ると面白いし、WEBのちょっと奥まった所とかはわからないから、このサイト面白かったねーって話は出来るけど踏み込んだ話とかはできないな。
甲斐:たしかにね、特に自分から意識して知識を得ようみたいなのはあまりしてない?
片山:知識というか見分を広めることはしてるね。例えばWEBとかムービーのアートディレクションをする仕事とかだったら一通り今のトレンドのWEBだったりムービーをみて、「あ、こういうのがあるんだー」とか、「こういう表現があるんだー」っていうのを感じることはあるけど、それを知識として使うかと言ったら難しいところではある。結局は後々クリエイティブの反映できるものってなると自分の分野の中だと、やっぱちょっと塀が違うように見てるんだろうなって。
清水:ちょっと話がずれちゃうかもしれないんだけど、デザインの潮流みたいな話があって、昔ってファッションがデザインの最先端にあって、そこからまず空間デザインに落ちてくるんだよね。何故なら店舗を作らなきゃいけないから、そういうわけもあってブランディングっていうのは製品を主体に、ファッションから空間、グラフィック、映像と作られる流れがあったんだけど、今はちょっと変わって、思想や概念から入っていると思う。
例えば、サスティナブルっていう概念からブランディングストーリーを作っていって、一気に製品やブランディングへ展開する流れになっているから、昔よりも広い視野、核が必要だなっていう流れにはなってるね。
甲斐:最近はブランドの持つストーリーに共感してもらうところから入って、共感してもらったファン自体がそのブランドを作っていく構造も増えてきてるよね。
つくり手としては自分の分野かどうかを気にしてしまうところもあると思うけど、結局受け手ってすごくフラットな感覚をもってるじゃないですか、ほとんどの場合が。そのときには、空間も映像もグラフィックもWEBにも詳しくない人でも、ウケるクリエイティブ。つまり“クリエイティブの共通項”みたいな話があるんじゃないかなーと思ってる。
違った分野でもその美しさの話で言い合えたりする経験って日常でも普通にあると思うんだけど、みんなはどう?
八木沢:そういえば「映像部で知見を広げるために、他の人が好きな映像や映画を聞いてるんですけどおすすめありますか?」っていう連絡が昨日元さん(映像部メンバー)から来て、好きな映像やYouYubeのリンクとか映画をバーって送ったんですけど、その取り組みって違った分野のことを知ろうとする良い姿勢だと思ったんですよね。色んな人の好みはどんなものなのかなって知ることはあんまりなくて、制作になると自分がやっぱり好きなものに寄っちゃう。他の人がこれいいなって思ったデザインを知るっていうのは大事かなって。自分がいいと思ったもの以外にも他人がいいと思ったものにどれだけ興味を持てるかが大事だなって思いました。
甲斐:この間八木沢が全体チャットに星野源の新曲のMV上げてくれたときもそういう会話があったよね。みんなそれぞれここのこういう所いいよねーとか、これ好きだよみたいな話。
片山:俺は奥山さん(MVのAD)の事すげぇ好きだったから話に乗れた。根源としては多分俺たちが憧れているクリエイター像があるんだよね、奥山さんであったり星野源だったり、そこら辺が多分共通項として繋がれる話の話題になったのかなって思う。
阿部:MVを観て、別に星野源が格好良いでもいいし、空間が良いでもいいし、カットの割り方が良いいみたいな感想でも良いんだけど、全部根底には共通した良さを感じ取っていると思う。ビジュアルがメインとなるデザインを我々はやっているから、良い見た目のものはどんなものかっていう認識は共通だと思っている。好き嫌いは違うかもしれないけど、それがトレンドによって左右されたりとかターゲットによって変わってくることだと思うんだけど。
要は大切なのは全部見た目なんですよ(笑)
全員:(笑)
甲斐:俺らは見た目と内容をちゃんとリンクさせる能力があるからよりきっとこうだろうなっていう裏が見えるというかね。
他部署とのコラボレーション
甲斐:ちょっと具体的な話で、もし今後映像部の方から空間部に対して案件を提案するとか自分の想像しているクリエイティブの考えを広げていくために、他部署とこんなコラボレーションできたら面白いと思うんだよねーっていうアイデアがあったら語ってもらいたいんですけど。
清水:新しいフォーマットづくりは映像やグラフィックとできたら面白そうだなって思う。素材をつくっていくことって面白そうだなって思っていて、そこにグラフィック的な要素だったり、映像的要素が入ってくることって今だからこそできるのかなって思っている。
この間、名和晃平さんの作品でBlue Seedっていう映像作品を見たんだけど絵画にも彫刻にもみえる不思議な作品があって、こういう映像の使い方があるのかと思った。映像と素材のプロがどっちもいて成り立つものが世の中にまだまだあるなって。
甲斐:甲斐:グラフィックとプロダクトが繋がるのって、テキスタイルとかもろにそうだったりするしね。そういう掛け合わせで開発してマテリアルとか表現を作るの、面白いなって思う。
あと、インタラクティブなサイトって最近いろいろあるよね。マウスカーソルに合わせて動きが変わっていったりとか、WebGLが動いたりとか、そういうのはプログラミングも出来るデザイン思考が高い人とかが強かったりするね。
清水:WEBもね、リアルイベントがコロナの影響でなくなったことでWEB上でイベントが楽しめる取り組みがあって、空間のこともWEBのことも知識が必要な新しい試みがちょいちょい現れてきたよね。
八木沢:そうですね、オンラインイベントとかって、そのブースを3Dだったりグラフィックだったりで実際に催し物が開かれているようにWEBで表現するってなると、空間の知見がないと難しそうだなと思いますね。あとはすごく奥行きのあるサイトも。最近流行ってるアイソメトリックを使用したイラストとかはやっぱりパースの知識がある方がもっと有利に動けるのかなって思います。そんな案件があったら自分でディレクションする際に、WEBから空間部への依頼が出来るんじゃないかなと思うので、ちょっと楽しみ。
甲斐:ハリウッド的な考えでさ、WEBのために空間つくるっていう手もあるよね。実空間を作ってそれの撮影とかMatterportとか、3D空間の撮影が出来る技術があるんだけど、それを使って例えばその中に飾られてる画が実は次のページになっててとか、空間の中をWEB用にデコレーションしてサイトを作るとか。今後すべての部署を交えてコラボレーションしたら制作物をめちゃくちゃ贅沢につくることは出来るかもしれないね(笑)
おわりに
いかがだったでしょうか?
全然違うジャンルのデザイナーばかりがいる SUPER SUPER の雰囲気が少しでも伝わったら嬉しいです。
私もインタビューに参加し、記事を書かせていただいて感じたことは、
「専門分野は違っても、デザインに対する価値観は少し似ている。だからこそ、みんな SUPER SUPER でのびのびと働いているのではないか。」ということです。
毎日が刺激の連続である SUPER SUPER という場所。これからもたくさんのことを皆さんに知ってもらいたいなと改めて感じました!
最後まで読んでいただきありがとうございました、
次回の投稿もお楽しみに!
インタビューのあと、みんなでパシャリ!
この記事を書いた人:ヤギサワ