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【小説】ラヴァーズロック2世 #45「シンギング・カウボーイ」

あらすじ
憑依型アルバイト〈マイグ〉で問題を起こしてしまった少年ロック。
かれは、キンゼイ博士が校長を務めるスクールに転入することになるのだが、その条件として自立システムの常時解放を要求される。
転入初日、ロックは謎の美少女からエージェントになってほしいと依頼されるのだが……。

注意事項
※R-15「残酷描写有り」「暴力描写有り」「性描写有り」
※この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。
※連載中盤以降より有料とさせていただきますので、ご了承ください。


シンギング・カウボーイ


カーテンに降りそそぐ光は白地に青のイカット柄をくっきりと浮かび上がらせ、おとなしく遊ぶフルーツたちのクスクス笑いを祝福する。

マルメロとアンズがカーテンを巻き込み、抱き合いながらくるくると回る。妙な形になったカーテンを指さし、顔を見合わせて笑うのは、いつも一緒にいるキワノとカリン。まだ冷たい床にチェリモヤが積み木を置くと、すかさずイチゴが赤い三角をその上に乗せる。

日曜の朝の柔らかな日差しは徐々に部屋を暖め、フルーツたちの騒めきと混ざり合ってゆく。

カントクはダークグリーンのロッキングチェアに腰掛け、パイプに火をつける。

フルーツたちには昨日の疲れが少々残っているようだ。が、問題はないだろう。何せ、今日はあのふたりがやって来る日なのだから。

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