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いろんな介護施設を紹介しています

今回は「グループホーム」を紹介します。
業界では「グルホ」って呼んだりしてます。

グループホームは、
認知症」の方に特化している施設です。
この点だけ知ってもらえればOKです。

入所できる人を「病気・疾病」で限定しています。
おそらく他の施設ではない特徴ですね。

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1)役割り
グループホーム=「認知症対応型共同生活介護」なので、そのままの解釈して、

認知症に対応していて、介護を受けながら、共同で生活をする施設

このように直に連想できるネーミングだと、わかりやすくていいですね。


2)入居できる人数(定員)
1つのユニットで、5〜9人が共同生活をします。
1つのグループホームで、ユニットの上限は原則2ユニットまでときまっていますので、
大所帯にはならない配慮がされています。

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3)認知症に配慮した生活空間
認知症の特徴として、環境の変化にうまく適応できないということがあります。

そこに配慮して、部屋をでると、いつも同じ「顔なじみの仲間」がいる共有スペースをつくることで、不安にならず穏やかに過ごすことができるよう工夫されています。

認知症の症状のある方には、
この「アットホーム感」が、とても大切になります。

4)運営
民間企業、医療法人、社会福祉法人、NPO法人などによって運営されています。

5)入居するには?
①年齢は、原則は65歳以上の高齢者

例外として40歳~64歳の「特定疾病」を原因として要介護になった人も入居できます。

②介護度が、『要介護1~5』または『要支援2』の方
自立している方と要支援1の方は入居できません。

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③認知症であること
医師から認知症の診断を受けなければなりません。

認知症・・・医師・・・と言えば、
長谷川和夫さん。認知症の評価をする
「長谷川式」の検査で有名です。



④原則、グループホームと同じ市町村に住民票があること。
グループホームは、住み慣れた地域での生活を継続するための『地域密着型サービス』に分類される事業所です。

「認知症」+「住民票」という条件、とにかく認知症に特化している施設なんですね。

6)おむつ代
実費で負担しなければいけません。

7)料金
入居一時金とは、グループホームに入居する際に支払うお金のこと。

この入居一時金の価格には、公的な決まりがないため、各施設によってその額には大きな開きがあります。

相場は数万~20万円ほどですが、入居一時金がかからない施設も多くあります。一方で、高いところもあります。

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家賃は、都会or田舎などの立地により左右されますので、ここは差がでます。

グループホームの介護サービスは介護保険が適用されます。
自己負担は、所得に応じ1割~3割です。


8)医療ケア
看護師などの医療職員を配置する決まりがないため医療ケアはないです。

9)看取り(終の棲家)
国は、2009年の介護保険法の改正で、
看取りサービスを提供する施設に対して、「看取り加算」を認めました。

*加算:基本報酬に、上乗せして報酬がもらえる仕組み。
介護保険では、この「○○加算」というのがあり、いいサービスには、報酬として評価する仕組みがあります。

医療的な処置(治療)が必要になったから入院や他の施設へ移るのでは、これまでアットホームを大事に生活してきたのに、
最後にQOL(生活の質)が低下してしまいます。

間違いなく今後、この「看取り」は、1つのキーワードになってきます。
施設選びの際には、「最後までいられるか?」という終の棲家の機能があるのかどうかは、必ず考慮する必要があります。


10)認知症について

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現在:5人に1人 今後:3人に1人が認知症となる時代へ(高齢者に占める割合)
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80歳以上で増えてきます




11)成年後見制度について
成年後見制度」と「介護保険法」は、
「車の両輪」の関係です。
この制度の認知度は、まだまだ低いのが実情です。

2000年に、養護老人ホームの回でお伝えした「措置から契約」への方向転換がありました。
それにより、「自己選択」と「自己決定」ができるようになりました。

ただ、ここで見落としてはいけないのが、
契約には「法的自己責任」が伴うということなんです。

そこで、この「成年後見制度」の出番。
介護保険制度は、成年後見制度を上手に活用することで、その基本理念である①自己決定の尊重②ノーマライゼーションが、より輝いてきます。

成年後見制度についての詳細は、また別の機会にnoteに書きたいと思います。


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