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誤解しちゃいました!

ボランティア参加失敗談

 昨年、隣市のあるボランティア組織に参加した。仕事がなくて、かといってフリーダムで自らを売っていく気概もない私、知り合いから回ってきたそのボランティアに飛びついた。

 それが1年もたたないうちに、自らのドンクサを知ることとなった。

 そのボランティア事業、これからスタートなのだ、という話だった。
ボランティアを集めるまでの段階は、土台となるNPOが作っていたが、その後の細かいことは、集まった方々といろいろ話し合い、構築していくのだ、なんて素敵なことなのだろう、と思った。
 いろいろな方が参加してくるのだろう、素晴らしい能力を秘めた方々がおられ、もしかして意見が合わない場面などもあるかと思うが、みんな目的をひとつにして頑張るのだろう……。
 やりがいに充ちているではないか! ワクワク。

 この考え、私の単なる思い込み、ようするに誤解だったのだ。

   登録し、研修を受け、いざ事業が始まってみると、ン?  何か変だ。 
 まず最初に気づいたことは、集まったボランティアさん方の能力がまったく無視されていることだった。
 たとえばロゴを作りたいとなったとき、ボランティアさんの中から、描ける人や、描ける人につながる人を探さない。NPO職員で、こんどの事業のトップ下の人が、自分の親戚に描かせて持ってきた。
 研修の講師となる人を探すのも、ボランティアに聞かない。そのトップ下が知り合いをたどって連れてきた。
 灯台元はまったく見なかったことに違和感を抱いた。
 
 実はそのトップ下がネックだと気づいたのは数か月たった頃だ。
   どういう存在かというと、自分のやりたいことを強く押し出してゆずらない、また、自分と気の合う人のみを登用して、狭~く進む。
    過去にもその頑固な姿勢を絶対に譲らず、上とケンカして辞めたとか。
 年配である。よく動く。自分は気を遣って頑張っている「つもり」でいるが、相手の気持ちに配慮する力に乏しく、どんなに文句を言われても、自分は充分やっているのだから、これでい~のだ~風情だ。

 過去に勤務していた会社に、何人かそういうタイプがいたが、転々と異動していた。迷惑はみんなで分かち合え状態だった。
 また現れたなと思った。

 実は、この事業のトップの人から、その人に対するクレームが多く来ていて、先には抜けてもらいたいと思うが、やめろとは言えない組織なので難しい、と聞いた。営利企業の部下なら命令もできるし異動もさせられるが、と。
 私はそのトップの人を通じて参加したので、その人がいれば、先行きは明るいだろうと考えていた。

 ところが、そのトップの人がある事情で抜けて、なんとネックの人がトップに座ってしまったのだ!
 そうしたらやっぱり!
 もののみごとに「閉鎖」が始まった。運営委員会に、子飼いの人のみを集め、その他の人を締め出した。私も締め出された。
 意見が欲しいと言うので出したが、もちろん無視された。というか、言ったからポイッだったのだろうね(笑)

 新しい事業でワクワクだなんて、期待した私がマヌケだった。

 しかもここで、トップ下のみならず、信じていたトップの人の残念も見えてきた。役割を離れたらオシマイ、ぶっちぎったのである。
 今は、ネックなのはトップ下だけではなかったのかもしれないとも思う。

 当初70人以上いたボランティアさんは半減し、1年もたたないうちに再募集に至った。その理由はにわかに分析できていないが、私見ではこう思う。

 まずは、ボランティアさんたちを使わないからだ。

 高い意識を持って集まったボランティアさん方は、上にも書いたが、能力の宝庫だ。その方々の多くを普段は放りっぱなしにしてきた。今の事業がどうなっているかのお知らせもないし、たとえば「宣伝ポップができる方はお知らせください」のように、仲間扱いをすることもなかった。それでいて母体のNPOのHPに掲載する記事は「うまくいってますよ~」なんて立派な感じ。それじゃあ、ボランティアさん方は「何だ、自分は無視された存在かよ」と感じるだろう。

 私は、今までの人生上、何かに参加したとき、最初のころ、直観的に「何か変だ」と感じた場合は、実は自分にとって本当に変だった、ということがままある。今までもそのことはわかっていたのだが、それでもなんとなく長~くそこに居てしまう癖がある。
 自分の感覚を信じられなくて、まさかね、まさかねと思い続けるうちに時がたってしまうからだ。

 ある人は言った。
「自分は変だと感じた瞬間に辞める」と。おお、すごいと思った。
 今回は私も珍しく早抜けを敢行することにして、時をねらっている。年齢も年齢であることだし、必要以上に我慢することはないと思うし。

 実はボランティア参加は一つではない。似たような事業を行う、地元の市の組織にも参加している。古参なので明るく元気というわけではないが、落ち着いたオープンマインドだ。ほとんどにおいて優れているそちらの組織で、円満に過ごせばいいのだ。

 ということで、失敗しちゃいました~。
余計な不満や、意味のない傷を負うことになっちゃいました~。

 今後、その事業はどうなっていくのか、都や市の助成も得て、他人からはかっこうよく見えているから、当面は安泰ではないかと思う。
 年月がたち、メンバーが入れ替わり、開放的な組織に変身して、安定したあかつきには、また顔を出すのも悪くないと思う。
 うまくいっててることを祈る。ま、これから必要だと言われね全国的に盛り上がりを見せているコトだから、なんとかなるんじゃないかな。

 2023年は、気持ちを新たに、出直すのであ~る。

 

 

 

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