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第54回 社会保険労務士試験 選択式の感想と合格基準予想(後編)

(前編)はこちらをご覧ください。

それでは、さっそく各科目について、感想と合格基準予想をしてまいります。

労働基準法及び労働安全衛生法

Aが解雇日についての問い、DEの安衛法、BCが判例からの出題。難易度レベルはすべてが易または普通。勉強をしていなくてもA以外回答できそう。
まあ、特筆することもなく2点救済はないとしていいのではないでしょうか。

労働者災害補償保険法

ABが障害給付について、CDEが特別加入についての出題。ABについては、何級になるかということと、差額分がもらえること。難易度レベルは易と言い切ってよいだろう。簡単だったといってよい。CDEについては、文脈で回答できそう。
この科目も、特筆することもなく2点救済はないとしていいのではないでしょうか。

雇用保険法

この科目のみ選択肢が4択で与えられた。確かに、例年この科目は基本的な出題が多いため過去と比較すると難しかったのは間違いない。AとEは超基本でここの2問は確実に正解できると思われます。Bは2択で迷うけど正解肢(離職票)を選べる出題、Cは知っていないと厳しい、Dはきちんと理解していないと厳しい。この難易度でも例年よりは高いように思いますが(実際選択しが4択にされているし)、AとEが簡単すぎるので、2点救済はないと思います。

労働に関する一般常識

ABCが障がい者雇用に関する出題、DEが雇止めに関する判例。ABの難易度は易、Cは知っていても知らなくても正解肢(ジョブコーチ)を選ばないと仕方ない。DEもよく読めば決して難しくないというか簡単でしょう。過去一簡単だったのではないでしょうか。2点救済はないと言い切っていいでしょう。

社会保険に関する一般常識

今年のメインディッシュは最後に・・・。

健康保険法

5問とも難易度は普通。超基本ではないけれど、難問でもない標準的で良問での出題。数字が問われる出題が4問あったけれど択一式の勉強だけで十分対応可能な出題。
まあ、特筆することもなく2点救済はないとしていいのではないでしょうか。

厚生年金保険法

ABがセットの問題。しかし、Aの方は間違いようがないのではないでしょうか。Cの遺族厚生年金の問題はYかWの2択のだけれど難問。きちんと理解できていて正答を選択できた方はすごいです。XとYに子がいれば、Yになり遺族基礎年金と遺族厚生年金を受給しますが(当たり前)、子がいないためWが遺族基礎年金と遺族厚生年金を受給することになります。本当に子がいなければ、遺族基礎年金を受けられる者がいないため、Yが遺族厚生年金を受給することになります。Dの計算問題は簡単なものですが、計算問題自体苦手な受験生割合が高いので、正答率は難易度のわりに高くないように思います。Eの難易度は易だけれど、受験生全体の障害年金の理解がどれほどなのかは微妙。Aは確実に正解。B、D、Eで2問正解は難しくないと思うけれど、もともと厚生年金自体が難しいので、2点救済はないと思うけれど、あってもめちゃくちゃびっくりしたりしないと感じです。

国民年金法

CDEは選択式の対策を少しでもしていれば余裕でしたね。Aの障害基礎年金の停止、Bの寡婦年金の計算額の問題も基本です。
2点救済はないと言い切っていいでしょう。

(最終編)に続く。

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