「テレナーシング」という新たな動き

 新型コロナ禍の看護の世界にも「テレナーシング(遠隔看護)」の動きが出てくているそうだ。「テレナーシング」とは、在宅療養者を病院から「遠隔看護」することをいう。どうも、高齢者で介護を必要とする人がに対する看護の必要性から出てきたものであるようだ。

 新型コロナ禍で、少々の熱が出ただけでは、病院に出向くのが怖い状況が続いた。もしかしたら新型コロナに感染するのではないかという不安は今も続いている。インフルエンザの流行期でさえ、内科医に出向くのを自粛したくなっていたのだから、当然と言えば当然である。

 「テレナーシング」は、在宅療養者の自宅に無線通信環境を整備し、患者の使用する体重計や血圧計、パルスオキシメーター(血中酸素濃度測定器)などの測定データを、連動したタブレットで離れた病院のモニターセンターへ送信する。このデータをモニターセンターの看護師がチェックし、気になる項目があれば、ビデオ通信や電話で確認することになる。主治医と情報共有を図り、薬の処方や再入院の必要性を検討することになる。

 血液がんの治療においても、入院中に定期的に確認していたのは、体温と血圧、体重、そして血中酸素濃度だった。これらの測定機器は我が家にもすべてある。そして、そんなに高価なものではないし、自分で十分測定できる。そうであれば、そこまで難しく考えなくとも、測定値をPCやスマホで入力しすることによって、担当看護師が確認できるアプリでも開発すれば、容易に実現できそうだ。

 むしろ、個人情報のセキュリティ管理や誤った測定、入力といったリスクの回避の方が問題のように思えてくる。ANAやJALでの顧客情報の流出が192万件にも上るというニュースをみると、個人情報の管理の困難さを改めて感じてしまう。

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