新規開拓の人脈づくりに有効か？異業種交流会のいろいろ ②
異業種交流会は、士業にとっては営業の場ともいえるでしょう。しかし露骨に営業すると非常に嫌われやすい場所です。ほぼすべての会では、その会の活動をしっかり取り組んで、最初に人間関係を構築することが最低条件だと考えましょう。
構成している方の多くは、
・ＢｔｏＢビジネスで、最終的に営業を目的として
・元請業者やお客様から入会しろと言われて
・経営者等から入会しておけと言われて（従業員や後継者）
・後に議員として立候補するための支援者づくりのため
・経営者の友達から誘われてなんとなく
と、様々な思惑で入会しているものです。
ＢｔｏＢ業界では、競合他社も当然に先輩後輩にいるので、堂々と営業されると腹が立つものですし、営業される場だと思っていない人から見たら、強い営業はマルチの勧誘に見えてしまう場合さえあります。だから嫌われやすいのです。
ということで、これを理解した上で、それでも士業の営業目的という視点で、異業種交流会を紹介する第２弾です。
ロータリークラブ
定年制が無いので、比較的年齢層が高めです。原則的にひとつのクラブに一業種一社制度になっているので、業種被りは無いはずですが、私のように社労士事務所とコンサルタント法人を持っていると、社労士がいてもコンサルタント会社として入れる言い訳ができる場合があります。
また一部のクラブではその原則を緩和しているクラブもあるようです。
目的として、
「職業人と地域社会のリーダーのネットワークを通じて、人びとに奉仕し、高潔さを奨励し、世界理解、親善、平和を推進すること」とされており、福祉全般活動支援となっています。
世界組織で、地区大会・全国大会・世界大会があります。
会費も高めで、決まった曜日の昼に例会を行っている場合が多いです。
（毎週のクラブや月１回程度のクラブと、まちまちです）
奉仕活動・寄付活動・交流活動等が行われています。
ラインズクラブ
こちらも定年制が無く、年齢も高め。一業種一社制が無いのがロータリーとの大きな違いです。一部抜粋ですが、
「人道奉仕と交付金を通じて、健康と福祉を改善し、地域社会を強化し、恵まれない人々に支援を提供するとともに平和と国際理解を促進できるよう力を与えること」となっており、社会貢献全般を目的にしています。
世界組織で、地区年次大会、全国大会、国際大会があります。
会費も高めで、決まった曜日の昼に例会するのも同じです。
決まった曜日の午後が院長休診のクリニックを見ると、ロータリーかライオンズかもと思ったりします。
奉仕活動を中心としているので、寄付より活動寄りです。
ロータリーとライオンズは、実際の活動内容が似ていることと、構成員のターゲットが重複するため、会員の取り合いの面で仲が悪いと思われたりしていますが、特に気にしていない人も多いです。
キワニスクラブ
世界三大奉仕団体と言えば、ロータリー・ライオンズ・キワニスと言われたりします。活動のテーマは「世界の子供たちに奉仕する」ことです。
ロータリー・ライオンズに比べれば会費は安いです。
全国組織ですが国内ではまだ設立されていない都道府県もあります。
基本的に月２回の例会があり、その他は各キワニスで頻度も異なります。
児童奉仕の意味合いからか、会員の年齢層が少し若い傾向があるような気がします。
中小企業家同友会
中小企業家の集まりで、会費が比較的安い。こちらも全国組織です。
「経営理念」「10年ビジョン」「経営方針」「経営計画」の経営指針を定めて「経営体質の強化」「経営者の能力向上」「経営環境の改善」も目指すことと定めており、活動内容も勉強会が中心です。
定年制が無いので、高年齢の方も多いですが、若い経営者も多いのが特徴。特に社員共生の志向が強いので、人事労務分野の活動も非常に多く、社労士的には人によって学べる部分も多いかもしれません。
勉強会としてグループミーティングが多いので、苦手な人には合いませんが、好きな人は好んで参加する傾向があります。
全国大会、青年経営者全国交流会と、全国大会が２種類ありますが、地区大会とかはありません。
倫理法人会
「企業に倫理を、職場に心を、家庭に愛を」をスローガンに設立した団体で、発表会的な勉強会をモーニングセミナーとして早朝に行っているのが特徴。入会すると「職場の教養」という本が毎月送られてきます。
会費は毎月一口１万円（職場の教養が３０冊分）で、本が欲しい分の口数だけ支払うことになります。
活力朝礼と言って、会社で本を読み合わせて感想を言い合うことを推奨しており、それを嫌がる従業員の方が多い場合もありますし、実際にそれによって活力を出している企業もあります。
全国組織ですが、他の会と異なり、全国大会や地区大会等は基本的にありません。
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