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11.汗をかいた試合後の「ドーピング尿検査」。すぐに採尿できますか?

いまさら、説明するまでもありませんが、汗をいっぱいかいた後は、しばらくおしっこが出ませんよね。

でも、そんな状態の時に採尿しなければならないのが「ドーピング尿検査」です。

という事で、今回もはじまりましたSPヤマトの中高生にもわかりやすい「アンチ・ドーピング講座」😊

あなたも実際に病院で急に尿検査をしましょうと言われて、家でトイレを済ませてから時間が経過していないため、尿意をもよおさずに困った経験があるかもしれませんね。

そんな時は、水分摂取したり、しばらく時間がたてば無事に採尿できたと思いますが、これが「ドーピング尿検査」の場合はどうでしょうか。

トップアスリートで「ドーピング尿検査」を何度も経験していれば、普段と同じように、少し時間をおくことですぐに採尿できると思いますが、そんなトップアスリートでさえ、初めての「ドーピング尿検査」の時には、人前でおしっこをするプレッシャーから、なかなかおしっこが出なくて困ったという話を耳にします。

いっときも早く、この状況から解放されたいと思うでしょうが、ここで気を付けてもらいたいことがあります。

実は、採尿する検体の尿は、アスリート本人から排出された尿であれば何でもいいという事にはならずに、質と量のふたつの合格基準があります。

まずは質の問題です。
基本的には、「ドーピング検査」の対象と言われてから、一番初めに採れた尿を検査用として提出しますが、以下の比重(尿の濃さ)基準をクリアしている必要があります。

90ml以上~150ml未満の尿検体 が採尿できた場合➡ 1.005以上の濃度が必要
150ml以上の尿検体が採尿できた場合 ➡ 1.003以上の濃度が必要

このように万一比重が薄いと検査用として使えない尿になってしまい、基準値を満たすまで何度も検体を提出する必要があります。
ですので、検査を早く終わらせたいからと、過剰な水分を摂取すると逆効果になることがあるので注意が必要です。

次に量の問題です。
尿検体は90ml以上が必要で、一般的な病院などでの検尿に比べると、より多くの尿量が必要です。

この量の点でも90mlに満たない場合は、90mlになるまで何度でも係官のまえでおしっこする必要があります。
こちらも検査を早く終わらせたいからと十分な尿意がないうちに採尿すると逆効果になることがあるので注意しましょう。

無事に採尿が終わると「検体封印」「書類確認」という作業があり、これらがすべて終わると「ドーピング尿検査」から解放され、自由な行動ができるようになります。

このように、もしも「ドーピング尿検査」の対象と告げられた時は、慌てず、恐れず、自然な尿意を待つ。
これが一番早く「ドーピング尿検査」を終えられる早道です。

「ドーピング検査」は自分自身がクリーンであることを証明できるだけでなく、クリーンでフェアなスポーツを守ると共に、全てのアスリートが持つ「クリーンなスポーツに参加する権利」を守ることにつながります。
そんな訳で、ぜひ嫌な顔せずにお付き合いくださいませ。

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