【スカパー!×WOWOW コラボ企画】公式note“中の人”座談会を実施! 〈後編〉これからも公式noteを続けていくために
【座談会参加メンバー】
いろいろな視点からコンテンツを深掘りするのがWOWOW流
タンタン「スカパー!のnote記事について、たっぷり語らせていただきありがとうございます(詳細は〈前編〉記事へ!)。いろいろなnote記事を読んでいただけてうれしいです。WOWOWさんのnoteはずっとファンで楽しく読んでいます!」
大出「ありがとうございます。われわれの場合、番組をより楽しんでもらえるnote記事を目指しているので、スカパー!さんより自由度の範囲は狭いかもしれませんね。
WOWOWはオリジナルドラマや海外ドラマ、スポーツ、音楽、ステージ、ドキュメンタリーなど、さまざまなジャンルの番組を放送しています。今後も、noteを読んでくれているそれぞれのジャンルのファンが、WOWOWを通じて、さらに多くのジャンルに触れてもらえるようなnote記事をアップしていくことは継続していくと思いますね」
ヤマ「最近、『#映画にまつわる思い出』(note上でお題に沿った投稿を募集する企画)のお手本記事を書かれたお笑い芸人の中山功太さんとぼる塾・酒寄希望さんの連載も始まりましたよね?」
長野「はい、投稿企画のお手本記事が好評だったので、改めて連載のオファーをさせていただきました。この連載企画『#エンタメ視聴体験記』は、放送ではなくWOWOWオンデマンドという番組配信サービスで“今すぐに見られる”コンテンツの中から書き手の好きな番組を選び、それについて自由に“視聴体験”を綴ってもらっています。noteの記事を読んで、その番組に興味を持った方が、すぐに視聴できる導線を作りたいという想いから生まれた新企画です」
ヤマ「そのジャンルの専門家ではなく、お笑い芸人さんが見て語るという切り口が新鮮で面白いなと思いました! お笑い芸人さんやプロのライターさんなど、いろいろな方が記事を書いていて、多様な視点から作品やコンテンツの魅力を紹介しているのも、WOWOWさんのnoteの魅力だと思います。
個人的には、スピードワゴンの小沢一敬さんが映画の名セリフを語る連載も大好きです。私も長野さんと同じくお笑いが大好きなので、小沢さんの視点で映画を味わえるのがいいな、と。小沢さんの考え方や人生観があふれる文章も素敵で愛読しています」
長野「ありがとうございます! 小沢さんは映画好きなのはもちろん、ご自身ならではの表現で作品の魅力を的確に伝えてくださるので、小沢さんの言葉をできる限りそのままお届けするようにしています」
ヤマ「記事を読んでいると、小沢さんのお声で再生されるような気がするのは、そのためなんですね! 納得しました(笑)」
「想い」が届いていることを「反響」で実感
タンタン「これまでで、特に反響が大きかった記事は何ですか?」
大出「スピッツのライブレポートですね。北海道・帯広の重要文化財でもある旧双葉幼稚園園舎で撮り下ろしたオリジナルライブを追った記事です。WOWOWの企画として無観客で行なった貴重なライブで、今年6月には劇場版も公開されました」
タンタン「記事、読みました。これは2021年でコロナ禍でしたよね?」
大出「はい。このライブの企画を知った瞬間、『noteでも何かしたい!』と思って。ライブのレポートだけではなく、現地に行けないスピッツファンの皆さんに少しでも現地の風景や空気感を伝えられるような、“旅×音楽”をコンセプトにしたコラムにしようと編集部で決めて、旅にも音楽にも詳しいライターさんを探して…。ライターさんには、現地に同行して取材してもらいました。おかげさまで予想以上に共感を得る記事になりました。あの時のチームの瞬発力や熱量が、ファンの皆さんに伝わったと感じています」
長野「スカパー!さんのnoteで反響が大きかった記事も教えてください!」
ヤマ「先にお話しした『#ハマった沼を語らせて』(ハッシュタグ投稿企画。くわしくは〈前編〉をチェック!)ですね。これに派生した『#これを語って入社しました』というハッシュタグ付きの記事も、思いのほか盛り上がりました。
当時入社1年目だった社員が、スカパー!の就職面接で『ラブライブ!』への愛を熱弁したことを記事にしたんですが、これがかなり好評で。それなら、面接でエンタメ愛をぶつけて入社したほかの社員のエピソードも紹介しようということになりました。現時点では『役員面接・さだまさし弾き語り編』と『中日ドラゴンズファン編』が公開されていて、おかげさまでどちらも人気の記事となっています」
大出「“信頼できるオタク”という話が出ましたが、まさにそれを地でいくエピソードですね。ちなみに、『ラブライブ!』やさだまさしさんの記事と、スカパー!さんでの放送コンテンツとはリンクしていないんですよね?」
タンタン「関連コンテンツの放送はありましたが…その2つに関しては特段放送スケジュールに合わせに行ってはいないですね(笑)」
長野「好きなものを自由に表現できる場になっているところが、スカパー!さんのnoteのすばらしいところですね!」
深部に触れる熱量のある記事が「スキ」を生む
タンタン「WOWOWさんのnoteは、社員の中に番組制作スタッフがいるので、その方たちの想いを記事にできるのも強みですよね」
大出「そうですね。『声を届ける:WOWOWの作り手たち』というマガジンで番組制作の裏側をお伝えしています。例えば、今年3月から放送・配信した『連続ドラマW フェンス』のプロデューサー対談では、ドラマの内容が沖縄の基地問題を描いた作品で、脚本は野木亜紀子さん。プロデューサーはNHKエンタープライズの北野拓さんと、弊社のドラマ部所属で、沖縄出身の高江洲義貴。地上波ではなかなか扱うのが繊細なテーマに斬り込んだ作品だけに、作り手側の覚悟、WOWOWだからこそ作れるんだ! という想いをちゃんと伝えるべきだと思い、プロデューサー2人の対談を企画・提案しました」
ヤマ「単に作品の見どころを語ってもらうのとはちょっと違いますよね。表層の部分だけ拾って書いた記事では『スキ』に結び付かない。もう少し深部に触れた熱量の伝わる記事が共感を生むんだと思います」
タンタン「先ほどおっしゃっていた、スピッツのオリジナルライブの劇場版について、社員さんの感想を紹介した記事なんかも、まさに熱量のこもった内容でした」
大出「公式noteという“場”があったからこそ、あの熱い『感想文』を世に出せたんだと思います。担当プロデューサーも、最初のオリジナルライブ番組の放送・配信時のnoteの反響を肌で感じてくれていて、番組をファンに届けるチャネルの一つとして公式noteを意識して声を掛けてくれるようになりました」
公式noteを多くの人に読んでもらうための地道な努力…
長野「note自体は拡散力が大きいメディアではないので、いかに読んでもらうか、PRしていくことも大事ですが、スカパー!さんでは、どのようにPRしていますか?」
タンタン「スタートした当初はフォロワーがほとんどいなくて…。まずは地道に、記事にハッシュタグを付けてフォロワーを増やそうと頑張りました。加入者向けのメールで、公式noteの存在を告知したこともありますね。WOWOWさんはどのようなPRをしていますか?」
長野「記事をアップしたタイミングで、WOWOWの公式X(旧Twitter)アカウントに投稿するようにしています。より拡散してもらえることを求めて、例えば、記事に登場する俳優さんが地上波ドラマに出演しているタイミングを狙ったりすることもありますね」
ヤマ「私たちもひっそりとnote担当としての公式Xを始めたのですが、盛り上げ方に悩んでいます…」
長野「なるほど…。私たちは、公式noteとしてのSNSアカウントは持っていないんです。WOWOW総合の公式アカウントのほかに、映画やドラマといったジャンルごとのアカウントがあるので、映画の記事なら映画のアカウント、ステージならステージのアカウントと、記事の内容に合わせて既存のアカウントを使っています」
タンタン「社内での公式noteの認知度を上げるためには何かされていますか?」
長野「社内掲示板を活用して公式noteの紹介を書いたりはしましたが、それでもいまだに、WOWOW公式noteの存在を知らない社員もいると思います…。まずは社内の認知度を上げたいですよね!」
公式noteの価値を伝え、継続していくために
大出「ちょっと堅い話になりますが…、会社から、公式noteが番組の視聴や加入者の満足度向上に貢献できているか、費用対効果を問われることはありませんか?」
タンタン「それは、言われますよね。でも、公式noteは間接的な立ち位置なので、数値化するのが難しくて悩みどころでもあります。WOWOWさんはいかがですか?」
大出「今はどこでもKPIを求められますからね…。『PV』や『スキ』の数など定数的な情報は定期的にレポートを社内共有しています。ですがタンタンさんのおっしゃる通り、それらの数値は(番組の視聴などには)間接的にしか貢献されないので、noteを読んでくれた人の心の中には少しずつWOWOWへのポジティブな気持ちが貯まってる、と勝手に思い込んでます。
そういう態度変容を起こせていると信じた上で、例えば『10,000PVを保証する広告記事を外部業者に頼むとしたらこのくらいの金額がかかる』と説明して、コスパを算出してみたり、あの手この手を使ってます(苦笑)」
タンタン「なるほど、そういうやり方もあるんですね!」
大出「キリンホールディングスでオウンドメディアを立ち上げた平山高敏さんの取り組みなども参考にさせてもらっているのですが、平山さんのような著名なマーケターの方でも、オウンドメディアの価値を社内に理解してもらうのって本当に難しいとおっしゃっていて。われわれも試行錯誤しながら進めていくしかないのだろうな、と感じています」
タンタン「せっかく公式noteを始めても、やめてしまった企業さんもちらほらありますよね…。熱量のある特定の社員に依存し過ぎた結果、その社員がいなくなったら続けられなくなってしまうというパターンなのかなと」
大出「継続するってとても大事なことですよね。記事の投稿が滞ってしまうと、なかなかそこから通常運転に戻すのも難しいだろうし。われわれは今年の7月で4年目に突入したのですが、自分ごとながらよく続けさせてもらっているなと思ってます(笑)」
公式note担当としての今後の野望
大出「前述したスピッツのライブレポートも、投稿してから2年近くたった今でも継続的に読まれ続けています。そこがnoteなどの蓄積型のオウンドメディアの持ち味なので、今後も継続することは重要だと考えています。その上で、今回のスカパー!さんとの対談のように、今後も他社のnoteとコラボレーションできたらいいなと思ってます」
長野「今回、タンタンさんとヤマさんがWOWOWのnoteを読んで楽しんでいると言ってくださったことが本当にうれしくて。ここまで頑張ってきてよかったと思うと同時に、こういった貴重なファンを増やしていけるよう、これからも誠実に記事作りを続けていきたいと思いました。
もし、もっとファンを増やすことができたら、公式noteのイベントをやってみたいですね!これまで執筆してくださった著名なタレントさんやライターさんを招いてトークショーをしたり、読者の皆さまともぜひ直接お会いしてみたいです。
あと、会社の垣根を越えてスカパー!さんの『○○オタク社員座談会』の『お笑い』の回があったら、参加させていただきたいですね(笑)」
タンタン「それはもう、ぜひ! 私としては、読者の皆さんとの距離をもっと近くしたいと思っています。“オタ活”中に、ふとスカパー!noteのことを思い出して、この楽しい体験をスカパー!noteの“中の人”にも共有したいと思ってもらえるのが目標です。読者の皆さんの“エンタメ友達”のような存在になりたいですね。
社内的には、『スカパー!公式noteの編集担当が、一番面白いことやってるよね!』と思ってもらえるようになりたいです!」
ヤマ「皆さんのお話を聞いて、私のやりたいことが出尽くしちゃった感がありますが(笑)、スカパー!には『スカッピー』、WOWOWさんには『ウーとワー』というキャラクターがいるので、お互いのキャラクターのコラボグッズを作って、その過程を記事にしてみるのも面白いんじゃないでしょうか? コンテンツや取り組みへの想いを発信することはもちろん、単純に『面白い!次の記事はまだかな』と、読者が楽しめる企画を生み出せたら良いなと思います。
また、スカパー!もWOWOWさんもコンテンツを提供している会社なので、ぜひぜひ、一緒にコンテンツへの『偏愛』を語る企画ができたらうれしいです。今後とも、どうぞよろしくお願いします!」
【スカパー!×WOWOW コラボ企画】note担当者 座談会〈前編〉はコチラ!(WOWOW公式noteにて掲載)
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ウーとワー:©WOWOW・aki kondo/dwarf