「SPROUNDエンジニア勉強会」のこれまでとこれから
こんにちは。新たにSPROUNDのコミュニティマネージャーとなりました佐藤です。この記事では、スタートアップのためのインキュベーションオフィス・コミュニティSPROUNDで開催されている「エンジニア勉強会」開催の様子をお届けします。
ランチ会をきっかけにはじまった「エンジニア勉強会」
SPROUNDでは月に2回、利用企業同士が昼食をともにする「ランチ会」を開催しています。そこに参加したエンジニアの方々の会話が盛り上がったことがきっかけとなり「SPROUNDに所属するエンジニア同士で勉強会をしたい!」という声がエンジニアからあがりました。そして、利用する各企業のエンジニアが主体となり、2023年9月より「SPROUNDエンジニア勉強会」がスタートしました。
SPROUNDエンジニア勉強会は、何がいいのか
ITエンジニア向けの勉強会は小規模なものから大規模なものまで、至るところで開催されています。一方で、SPROUNDを利用するスタートアップ各社のエンジニアが参加する勉強会の良さは、B2B SaaS領域で働く経験豊富なエンジニアが集い、ざっくばらんに(会によっては少人数で)情報交換ができる点です。それ以外にも、本会には以下のようなメリットがあります。
過去3回の勉強会の様子
それでは、これまでの勉強会の様子を振り返っていきましょう。
【1回目】各社の開発フローを共有する座談会
SPROUND利用企業3社から7名のエンジニアが集まり、自社の開発フローについて共有しあい、議論を行いました。
patternstorage水島さん
採用しているスクラム開発で、どこまでスクラムに則って行っているか
各スクラムイベントで何を話して、どんなふうにやりとりを行っているか
YESOD増田さん
自社サービスのアーキテクチャに関する複雑性
その要因でdoc化と知識の共有が追いついていない点
YESOD石橋さん
社内で行なっているスクラム研修についての紹介
【2回目】ロギング/デバッグ/トレーサビリティのテクニック共有
イエソドとCloudbaseから3名の登壇者が集い、ロギング/デバッグ/トレーサビリティをテーマに発表が行われました。
YESOD竹内さん
Cloud Loggingの有効な活用方法について
効果的なログの出力方法や、環境に合わせた設定の必要性
Cloudbase岩井さん
DatadogのError Tracking for Logsを使った効率的で高コスパなモニタリング
YESOD増田さん
「脱ヒロイズム: ヒロイズムを抜け出す」
特定のエンジニアに負荷が集中する問題点
組織的な取り組みの必要性
【3回目】エンジニアメンバーのエンゲージメントを高めるためにやってること
「エンジニアメンバーのエンゲージメントを高める方法」というテーマで勉強会を開催しました。発起人の水島さん、岸本さんの「より多くのSPROUNDのエンジニアと学びを深めたい」という想いのもと参加者を募り、SPROUND利用企業とDNX投資先あわせて過去最多の10社16名が参加する会となりました。
4社4名のエンジニアがそれぞれ登壇し、業務の中で実践している具体的な工夫や、個人が大切にしている考え方などをシェアしました。
その後、質疑応答やフリータイムを通して、取り組みに対する活発な議論や情報交換が行われました。
InsightX 岸本さん
エンゲージメントを高めるための主な取り組み(合宿、オフ会、Slackによる全社ハイライト送信)
Cloudbase 成瀬さん
コミュニケーションの課題「期待値がうまく共有できない」、「経営レイヤーとコンスタントに話せる機会の減少」が発生
課題解決のため、業務の20〜30%程度をEM(エンジニアリングマネージメント)に使うことを決定
※参考記事はこちら
miibo 功刀さん
『プロダクトエンジニア』という概念が今後スタートアップに重要になってくる
その後エンゲージメントを高めるには、”脳汁”が出ている状態(=知的好奇心が溢れている状態)を持続することが重要
YESOD 石橋さん
メンバーのエンゲージを高めるのにおすすめの本を3冊 紹介
人を動かす
ヤフーの1on1
モチべーションの心理学
今後に向けて
SPROUNDエンジニア発の三回の勉強会は、小規模で密度の濃いものからはじまり、3回目ではDNX投資先のエンジニアも参加する中規模な形式で開催しました。参加したエンジニアからは「同じようなフェーズの方の話を聞けるのは貴重な機会でありがたい。」といった声や「面白い話が聞けた。参加者が多く盛り上がった。」という声が上がり、参加者の方にとっても実りのある会となったようです。
本会は、B2B SaaS領域のスタートアップで働くエンジニア同士の交流・情報交換を促進することで、各々の視野を広げ、明日から使えるヒントを得ることができる稀有な場となっています。
コミュニティマネージャー視点では、エンジニア同士のナレッジシェアを通して、エンジニア自身のスキルアップ、そしてよりよいプロダクト開発に繋がっていくきっかけとなるよう、今後もサポートしていきます。
(文・佐藤紗希)