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アリエク(AliExpress)でTikTok電気ダンスロボットを買ってみた、からのAmazonで衝動買い

こんにちは。スプ論の編集担当の市川です。私は仕事柄、ビジネス・マーケティングを中心としたさまざまなメディアを日々チェックしています。例えば、ロケットニュース24とか。

ロケニューが5月19日に公開した記事に『【AliExpressで爆売れ】958円の『電気ダンスロボット』がヤバい / レビューは「私の赤ちゃんはスーパー好きです」「素敵なおもちゃ」など』というものがありました。

この記事で紹介されていたうさぎのおもちゃがどうしても欲しくなり、AliExpress(アリエクスプレス:通称アリエク)に初めて登録して購入しました。果たして商品は無事に届いたのか?危険性はなかったのか?実体験を踏まえて検証します。

※この記事は、特定の商品・サービス・店舗を推薦あるいは批判する主旨のものではありません。


レトロでポップなチャイナトイ

ロケニューの記事で紹介されていたのは、中国製の電池で動くうさぎのおもちゃ。日本では見かけない独特な風貌とアクションに心をわしづかみにされました。うちには1歳半になる子どもがいて、音が鳴って動くおもちゃが大好きなので、「子どもへのプレゼント」ということにしてゲットしてしまおうか…。

とはいえ、アリエクで買い物をしたことはなかったため、一旦は見送り。しかし、その日の夜にあいつ(うさロボ)が出てくるじゃありませんか!それほど潜在意識に刷り込まれたのか、夜泣きで眠りが浅くなっていただけか…。毎晩夢に現れても嫌なので、意を決して注文することにしました。

AliExpress(アリエクスプレス)についてご存じない方に向けて一応説明しておくと、中国の国外向け越境ECサイトの一つです。運営元は中国のアリババグループ。アリババといえば、投資家のジム・クレイマーが今後注目したい成長企業として挙げたFAAA(Facebook、Alibaba、Amazon、Alphabetの4社の頭文字)の一社です。

似たような中国の越境ECとしてTemu(テム)やSHEIN(シーイン)があります。

アリエクは自社で仕入れた商品を販売しているわけではなく、いろんな販売者の商品を扱っている楽天やメルカリのような仕組みです。

多種多様な商品が取り扱われ、中には明らかな模造品もあります。TemuやSHEINも似たような状況で、商品の品質やセキュリティ面、不適切な広告などでも度々問題になっています。

それらの問題を理解した上で、Temuでは買い物をしたことがありました。Temuでしかない商品があったためです。

新たにアリエクにアカウントを作るのは面倒なので、うさロボがTemuでも売られていないかチェックしましたが、取り扱いはなし…。Amazonにも中国製品はたくさんあるので、そっちも見てみることにしました。

中国からの配送で送料99円…Amazonで衝動買い

商品検索をしてみた結果、Amazonでもうさロボはなし。ですが、別の気になる商品が出てきました。それはゼンマイ式のダンシングミニロボット!

とても楽しそうなダンシングミニロボット
とても楽しそうなダンシングミニロボット(画像:Amazon

これも中華トイでしょう。商品画像にあるどこか遠くを見つめる赤ちゃんの写真に痺れました。

商品画像にある1枚
商品画像にある1枚(画像:Amazon

商品説明には次のようにあります。

・ゼンマイ仕掛けのスタートアップ: ワインドアップ ダンシング ミニ ロボットは、電池を消費せず、環境に優しく省エネなゼンマイ仕掛けのスタートアップを使用します。同時に、これにより、長期にわたる大量のバッテリー消費を回避できます。
・機械的な外観:当社のダンシングロボット玩具は機械的な外観を持ち、子供たちは体の動きを通して機械の簡単な動作モードを理解できます。彼らの探検意欲を刺激します。

Amazon

ただのゼンマイ仕掛けを現代のニーズと結びつけてここまで広げて描く表現力は見習いたいところです。

お値段はたったの139円!配送は2週間程度かかるということで、中国から送られてくるのでしょうが、送料がぼったくりということはなく99円だけ。合計でも238円。もはやどうやって利益が出ているのか謎です。

とりあえずこの値段なら迷うまでもなく注文です。ガチャ1回分くらいの金額なら衝動買いもOKでしょう。

購入済みのアイテムとの組み合わせにって…

再びアリエクに戻って、アカウントを作成し、うさロボの注文です。アリエクはその仕組み上、同じ商品をいろんな出品者が出しています。微妙に価格差もあるため、ちょっとでも安いものを探してみました。

最終的に選んだのは『Tiktok-電気ダンスロボット,小さなウサギの光,音楽,子供向けの教育玩具』という商品名で出品されていたもの。とってつけたTikTok感…。価格は936円で送料が1278円、合計で2,214円でした。

サイトは日本語に対応していますし、国内のECサイトでの登録・注文手順とほぼ同じ使い勝手です。

ただ、新規登録しようとするといきなりメールアドレスとパスワードを入力する画面になるので戸惑いました。最初にメールアドレスとパスワードを入力・設定すると、認証用のメールが送られてくる流れです。

AliExpressの登録画面
AliExpressの登録画面は説明なくメールアドレスとパスワードを設定する形(画像:AliExpress

5月20日に注文して、到着予定は5月31日。注文後、「税関通過」などの配送ステータスはメールで細かく案内が来ます。

それとは別に「購入済みのアイテムとの組み合わせに」などといったおすすめ商品の案内メールも来ます。

AliExpressのおすすめ商品案内メール
AliExpressのおすすめ商品案内メール

って、全部同じうさロボやないかいっ!何体揃えさせたいんだ…。

他のサイトを見ているときにも、リターゲティング広告が表示されます。

AliExpressのリタゲ広告
AliExpressのリタゲ広告

だからもうそのうさぎは買ったんだって!せっかくおすすめしてくれるなら、ぜひとも「新たな出会い」をお願いしたい!

旅の過酷さを物語る箱の凹み

実際に商品が届いたのは5月27日。注文してから1週間での到着です。かなり早かった印象。

Temuもそうですが、中国通販は段ボールに梱包されていることはあまりなく、厚手のビニール袋にテープがぐるぐる巻きになっていることがほとんどです。今回もそんな感じ。

AliExpressからの荷物
AliExpressからの荷物

中身はちゃんと緩衝材に包まれていました。

ギリギリ丁寧な梱包
ギリギリ丁寧な梱包

しかし、パッケージはワンパン入れたみたいにぼっこり凹んでいます。日本ではパッケージの綺麗さにこだわる人も少なくありませんが、海外の場合、パッケージはあくまで中身を守るための入れ物といった感覚なのでしょう。

商品箱自体には大きな凹み
商品箱自体には大きな凹み

箱の中に緩衝材はなく、本体がゴロっと入っていました。付属品は説明書と電池蓋を開けるためのドライバーのみ。

これがTikTok電気ダンスロボットだ
これがTikTok電気ダンスロボットだ!

特に傷がついたり割れていたりするところはなく、電池を入れてスイッチをオンにしたら問題なく動きました。このダンスがクセになる…。

これがTikTok電気ダンスか?
これがTikTok電気ダンスか?

陽気な音楽とともに耳がカラフルに光るのですが、明るいところだとわかりづらいので、暗い部屋でも撮ってみました。

真夜中のTikTok電気ダンス

なんかめちゃくちゃ怖い…。手にナイフとか持ってそう…。

手にしているのは人参とカゴのはずなのに…

ちなみにBGMが48曲も収録されているのですが、スイッチを入れるたびに必ず1曲目から再生されます。しかも無駄に2コーラスずつ。48曲全部聞く日は来るのだろうか…。

というわけで、アリエクで買ったうさロボはなんの問題もなく到着し、ちゃんと動作しました。アリエクの場合、届いた商品が問題なければ最後に「受け取り確認」をします。それも受け取り確認ボタンを押すだけです。

ゼンマイでもダンシング(ただし数秒に限る)

それから1週間後の6月4日。忘れていた頃にAmazonで衝動買いしたゼンマイおもちゃも届きました。こちらは注文してから2週間で到着です。例によってビニール袋に包まれています。

中華通販定番の袋
中国通販定番の袋

中身は予想通りで、こちらも壊れることなく無事に到着しました。

お子様ランチのオマケでもらえそう
お子様ランチのオマケでもらえそう

ゼンマイを巻くとちゃんとシャカシャカ動きます。

元気にダンシングしているが…
元気にダンシングしているが…

ただ思ったよりも踊る時間が圧倒的に短い…。数秒で止まってしまう。私の集中力持続時間と同じくらいの短さです。

娘的にはシンプルで小さいゼンマイ式のおもちゃのほうが気に入ったようです。しかし、うさロボのほうは怖かったようで、泣き出して部屋の隅に逃げて行ってしまいました…。

「来たよ~」
「来たよ~」

中国通販は自己判断で

初めてのAliExpressの買い物は特にトラブルもなく無事に終了しました。ただし、中国の越境ECサイト利用について、SNSでは配送や品質について問題があったという投稿も見かけます。セキュリティ面でも絶対に大丈夫とは言い切れません。利用の際は、あくまで自己判断が前提となります。

また、AliExpress・Temu・SHEINで販売されている子ども用製品から有害物質が検出されたという報道もあります。子どもが手にするアイテムの購入は、より慎重な判断が求められるでしょう。

ただ日本ではなかなかお目にかかれないユニークな品が溢れているのも事実です。実生活に差し障りのない範囲で楽しんでお買い物できればと思います。


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