スプ論
買い物の数だけ物語がある。どう選び、どこで買い、何を感じたのか。実際の購買体験の一部始終から、顧客体験を改善する上での重要ポイントを探ります。
ホットなトピックにピントを合わせて、マーケティング活動に役立つ旬の情報をお届けします。
新たな体験を提供するショップ・イベント・スポットを顧客視点×CX観点でレポートします。
顧客体験に関する心理学や行動経済学を、最新の事例とセットでご紹介します。
「十人十色」とは言うものの、人の行動には傾向があります。オンライン上で消費者に行動を起こさせるには、どのような見せ方やコミュニケーションが必要なのか?10万回のA/Bテストの結果から紐解いていきます。
最近ではコンビニにもペットボトルの「白湯」が並んでいます。それだけ白湯を愛飲している人がいるということでしょう。白湯は、水を沸騰させた後、60℃程度に冷まして飲みやすくしたものです。 サーモスの『冬の水分補給に関する調査』の結果によると、特に若年層で白湯が愛飲されていて、20代男性の50%、女性の43%が週に1回以上は白湯を飲んでいるそうです。 そんな中、Sprocketのデザイナー・古谷さん(30代女性)が出会ったのが「白湯専用マグカップ」。見つけたときは「白湯専用って
一人ひとりの身体の状態や好みに合わせた内容でカスタマイズされた商品を提供する「パーソナライズフード」が近年増えてきています。 今回気になったパーソナライズフードは、個人の腸内環境を検査し、自分に合ったグラノーラを定期購入する『Body Granola(ボディグラノーラ)』です。 「発酵マイスター」の資格を持つ腸活マニアのライターの松本果歩が、実際に『Body Granola』を体験してみました。 Body Granolaとは『Body Granola』とは、フルーツたっ
創業55周年を迎えた餃子専門店の大阪王将が今年9月に、新モデル店舗を鷺沼にオープンしました。 何が「新モデル」かといえば、「ハーフサイズ」のメニューを充実させたこと、そして老若男女問わず過ごしやすい内装になっていること。 「野菜を食べたい」「いろんなメニューを少しずつ食べたい」など時代の変化とともに“おなかいっぱい”の定義が変わってきたことを受け、大胆にイメージチェンジしていると聞いて、お店を訪れてみました。 一方、ライバルの餃子の王将には小盛りの「ジャストサイズ」メニ
本屋の数は減り続け、この20年で半減しています。一方で、店長のこだわりや個性が光る小規模の「独立系書店」の開業が相次いでいます。 東京の高円寺に2024年7月にオープンした「読夢の湯(ヨムノユ)」もその1つ。まるで銭湯の休憩スペースのような、リラックスできる雰囲気のお店です。 店長の渡邊健治さんのお話も交えながら、本との新たな出会いの場の様子をお届けします。 下駄箱のある本屋さん「読夢の湯」は、2024年7月に高円寺駅から徒歩で5分ほどの場所に開店しました。銭湯のような
株式会社ブルボンは2024年9月にチョコレート菓子の「ラングレイス」を発売しました。ロングセラー商品の「ルマンド」と同じオリジナルビスケットシリーズの新作ということもあり、SNSのX上では「家系図」が作られるなど話題になっています。 商品そのものを楽しむだけでなく、ブランドの世界観をユーザー側で作り上げて楽しむという、実に今っぽい事象です。 筆者はブルボンファンの一人ですが絵が描けません。そこで、AIを使ってブルボン商品を擬人化してみました。 ブルボンが公式に作ったキャ
「この記事は見ないでください」が気になって、このページを訪れたあなたも「カリギュラ効果」の影響を受けているかもしれません。 カリギュラ効果とは、禁止されると逆に気になってしまうという心理現象のことです。同様の心理現象を表す学術用語が「心理的リアクタンス」です。 この記事ではカリギュラ効果と心理的リアクタンスの用語解説を行い、マーケティングにおける活用事例について紹介します。 一部で上映禁止となった映画『カリギュラ』が語源の「カリギュラ効果」禁止や制約により、その事物に対
こんにちは、Sprocket代表取締役CEOの深田です。僕は普段業務で「マインドマップ」というフレームワークを愛用しています。 1970年頃からあるよく知られたフレームワークですが、僕なりの有効な活用方法をご紹介します。 そもそもマインドマップとはウィキペディアによれば、マインドマップはトニー・ブザンというイギリス人が考案した方法とのことです。 何か考えたいことがあるときに、まず中央にトピックを置きます。そこから放射状に枝を広げていくようなイメージで、トピックに関連する
都内に住むSprocketの蟹江さんは、数あるドラッグストアでも「スギ薬局」を愛用しています。それはスギ薬局が地元・愛知の会社だからだそうです。 蟹江さんの買い物エピソード「かいものがたり」から、地元愛と購買行動の結びつきについて紐解いていきます。 ※この記事は、特定の商品・サービス・店舗を推薦あるいは批判する主旨のものではありません。 「地元だから」は大きい私がSprocketに入社したのは2年前、29歳のときでした。それまでは地元である愛知県の会社に勤めていて、Sp
雪印メグミルクの「さけるチーズ」。店頭に並ぶパッケージが通常とは異なる、「ボンバーさけチー」バージョンを見たことがありますか? さけるチーズに限らず、見つけた人が幸せな気分になれるレアアイテムが紛れ込んでいる商品があります。 今回の記事ではそれらのレア商品・パッケージを紹介しながら、希少性が消費者を惹きつける心理と、その心理を活用したマーケティング戦略に迫ります。 事例を並べてみることで、さけるチーズの巧みな仕掛けに改めて気が付きます。 パッケージに潜むレアさけるチー
こんにちは。スプ論編集長の市川です。最近、ラジオを聞いていますか?ラジオというとオールドメディアの代表格のようなイメージですが、タイパ(タイムパフォーマンス)重視の若者の間でもラジオ人気は再燃しているという話があります。 世界中のラジオが聞けるというユニークな製品を見つけ、ちょっと迷った末に買ってみました。その購買体験から気付いたことをシェアできればと思います。 出会いはGoogle Discover80年代生まれの私はラジオが好きで、学生時代は深夜ラジオをよく聞いていま
2024年8月9日、東武東上線池袋駅の中央1改札内に、モスバーガーを展開するモスフードサービスがジューススタンド「Stand by Mos(スタンドバイモス)」がオープンしました。 多くの方が「モスバーガーといえば野菜多いもんね~。その野菜を使ったジュースね~」くらいの認識なのではないでしょうか。しかし、そのジュースを飲んでみるとモスバーガーの野菜への並々ならぬこだわりが見えてきました。 出店のきっかけは関係の深かった東武鉄道モスバーガーの本社があるのは大崎。こういった新
「顧客体験(CX:Customer Experience)」という言葉はよく耳にされると思いますが、実際のところ、これってマーケティングにどう活かせるの?まず何をしたら良いの?って思っている方も多いんじゃないでしょうか。 この記事では、顧客体験(CX)を改善するためにすぐに活用できるフレームワークをご紹介します。 そもそも「顧客体験(CX)」とは?顧客体験(CX)とは商品やサービスを利用する際の顧客視点での一連の体験のことを指します。具体的には以下のようなものが含まれます
消費者があるブランドを思い浮かべる入口となる概念がCEP(Category Entry Point:カテゴリーエントリーポイント)です。消費者に選ばれるブランドを育むための、大切な考え方です。 わかるようでわかりにくいCEPについて、具体例も交えながら順を追って解説します。 ブランド想起はカテゴリー需要ありきトレン:CEPは、Category Entry Point(カテゴリーエントリーポイント)の略で、『ブランディングの科学 [新市場開拓篇] 』で紹介された考え方です。
実店舗では店員さんがお客さんの様子を伺って、適切なタイミングで必要な声かけを行うことで不安を払拭したり、気の利いた提案を行っています。 Webサイトやアプリの顧客体験(CX)を高めていくためには、そのような店員の機能をオンライン上で再現することが重要です。 Web接客やレコメンドの導入など、Webサイト自体を大きく改修しなくてもできることはありますが、手法以前に大切な考え方があります。 この記事では、Sprocketがオンラインのコミュニケーション設計に用いている、独自
ドン・キホーテの運営会社であるパン・パシフィック・インターナショナルホールディングスの売上高は2024年6月期で2兆円を超え、日本の小売業第4位にまで成長を遂げています。 そんなドン・キホーテの店舗の特徴といえば所狭しと商品を積み上げた圧縮陳列と印象的な手書きのPOP洪水。 ド派手なPOPは、専門スタッフである「POPライター」により生み出されています。ドン・キホーテの各店舗にはPOPライターが在籍し、店舗を彩るPOPを書き続けているのです。 実は一部店舗では、ドン・キ
普段、入浴剤を使わない人が、「たまには使ってみるか」と思い立って売り場に行く。するとそこには何十種類もの入浴剤が並び、選ぶのが面倒になって結局何も買わずに帰る…。 選択肢が多いほうが自分に合った商品が選べて良いような気がしますが、日常生活では選ぶことがストレスになってしまうケースもよくあります。 この記事では、選択に関する「ジャムの法則」について解説し、関連する事例からユーザーが選びやすい選択肢の数について見ていきます。 選択肢が多すぎると購入率が下がる「ジャムの法則」