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化粧品のパッケージデザイン

弊社は化粧品製造会社です。
自社製品もありますが、OEM製造(要するに外注)もやっています。
資生堂、コーセー、ポーラなどといった大手さんがやってるような
ことはできません。
中小企業です。

資生堂、コーセー、ポーラなんかは、自前で容器のプロダクトデザインを
行って、専門のデザイン部や子会社にクリエイティブ会社が
パッケージデザインを手掛けたり、広告を制作しています。
容器のデザインに関しては、資生堂はすごいですね。
BAUMなんか、カリモクと組んで容器の開発してます。
数々のパッケージデザインで受賞してます。
資生堂宣伝部に入社は、かつては狭き門でした。
広告に関しては、広告代理店に発注してることもよくありますね。
だいたいタレントさんが出てる広告は、広告代理店が制作しています。
広告代理店は、媒体を持っている、タレントさんのマネジメントが
できるなど化粧品会社ではできないようなことができます。
私も広告制作会社時代は化粧品会社のポスターとかSNSを制作していたことがあります。

では中小企業はどうやって化粧品のパッケージデザインをするか。
容器に関しては、化粧品の容器会社から購入します。
化粧品の容器会社というのは、結構あります。
容器のプロダクトを一から開発する体力は、中小企業にはありません。
大手のように、ロット数が大量に合って、売上があれば
自前で容器デザインもできますが、ロット数が少ない場合は
容器会社から買った方が安くできます。
結構、種類があります。大手さんも買ってる場合もあるかもしれません。
あと表面のパッケージデザインは、自社でやったり外注のデザイン会社に
お願いします。
印刷会社でよくあるんですが、デザイン費はすごく抑えて、印刷代で
稼いでいます。中小の化粧品会社もそのやり方が主流です。
デザイン費を抑えるということは、デザインする側は結構制限があります。
使える色が1色とか2色とか。ほんと凝ったことはできません。
そこは、デザインのアイデアで乗り越えるしかないです。
少ない色数の時は、DICやPANTONEで色を指定しています。
DICやPANTONEは、色を指定するときの色見本です。
DICは日本のインク会社で日本基準ですが、PANTONEは
アメリカのPANTONE社が作った色見本なので世界標準です。
PANTONEの方が色が綺麗ですね。海外の会社からの依頼の場合は
PANTONEで色指定します。
印刷は4色印刷できれば、紙媒体のようにいろんな表現が可能です。
グラデーションはCMYKでしかできませんね。
DICやPANTONEは特色と呼ばれ、CMYKプラス特色の表現もあります。
大手さんはこれが当たり前にできるから、羨ましい。
化粧箱のデザインもそんな感じです。
紙もお金があればあるほど、いい紙を使えます。
あと、成分、注意書きは大小の会社問わず入れなければなりません。
これは法律で決められたことです。ルールもあります。
化粧品が人によっては、肌に合わない時があります。
そのために成分表は重要です。お客さんによっては成分表に
書いてある成分について問い合わせをする方もいます。
某化粧品ブランドの化粧品を使用して、肌に異常が出る人が
続出する事件がありました。販売停止になってました。

化粧品のパッケージで買う人は、あまりいませんが、
化粧品の購入の際は、デザインも参考にしてみてください。
いい化粧品は、いいデザインということはよくあります。

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