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整形外科専攻する先生におすすめの教科書

日々の診療お疲れ様です。本noteを開いていただきありがとうございます!
整形外科専門医のチルチルと申します。普段X(旧Twitter)で有益な情報の発信を心がけていますので,もしよろしければそちらもみていただけますと幸いです!
2023年度もあと1ヶ月を切りました。4月から整形外科医になられる先生方も多いと思います。当院で研修している先生も整形外科を志している先生がたくさんいるという話を聞き,新しく整形外科に従事される「仲間」が増えることを嬉しく思います😄

さて,当科を研修する先生方からよく聞かれる質問があります。

「整形外科になる上でおすすめの教科書はありますか?」

という質問です。
私も専門医とはいえまだまだ若輩者です。若輩だからこそ,私が若手の先生方の目線に立って読んできてよかった,購入してよかったと思えるおすすめの教科書がいくつかあります。この記事ではそんなおすすめの教科書を提示させていただければと思います✨

アフィリエイトリンクを踏んでいただけますとなお嬉しいですが,本当におすすめの教科書たちなので「アフィリエイトだから怪しい」と思われる先生方の機会損失になるのは避けたいです。アフィリエイトリンクを踏まずとも購入を検討いただけたら発信者妙味に尽きますのでぜひお願いします🙏



1.図解 四肢と脊椎の診かた

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とても古い教科書なのですが,私が整形外科1年目の時に上司に聞いたらまずはこれを買えと言われて購入しました。診察手技,検査法,神経高位診断の基本が載っています。とりあえず時間があるときにこれを通読し,自分の外来に落とし込んでいました。外来診察はこれなしでは当初はできませんでした。

個人的に一番の購入ポイントは,診察は体表からしか見れないため体の内部がどうなっているかのイメージがつきにくいです。しかし,この教科書は診察時の体表から内部の解剖が図で載っているため診察する際に意識するポイントが実践に則して書いてあります。外来診察のお供,必携です!


2.当直でよく診る骨折・脱臼・捻挫

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著者は,「外傷といえば」という帝京大学の渡部先生です。内容は研修医向けに書かれています。しかし,私は整形外科2年目に購入しましたが,これも研修医向けなの?!と自信喪失するぐらい若手整形外科医にはありがたい内容が記載されています。

研修医が終わりさらに責任が伴う様になった外科当直で,一人で判断を強いられる場面でかなり重宝させていただいた教科書です✨
こちらも通読をお勧めいたします!ポイントがしっかり押さえてあり,対話形式でかなり読みやすいです。知り合いの医師10年目ぐらいの救急救命科の先生も購入し買ってよかったと言ってくれました😊


3.骨折 プレートマイスター

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正直,この教科書は何回読んだかわかりません。手術に臨む際はこの本で毎回解剖,手術手技などを予習して臨んでいました。髄内釘マイスターという教科書もあるのですが,プレートの方が圧倒的に読む回数が多かったです。

なんと言っても絵がわかりやすいです。フルカラーで作られており,展開していく部位の層ごとの解剖も載っているため,次はどこをメルクマルにして展開してくなどが手術の実際に合わせて掲載されています。体位やレントゲンの注意点,よく使うインプラントなども紹介されています。若手整形外科医がするような難しすぎない手術は,大体この教科書で網羅されていると思います!


4.小児四肢骨折治療の実際

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外来や開業医からの紹介で小児の骨折が受診すると,本当に冷えます。私の病院の整形外科部長も何年整形外科をやっていても小児外傷はやっかいだと言っていました(雲梯は骨折製造機だと言っていました🤣笑)。若年で今後の機能障害にもつながるため,適切に対応したいものです。

この教科書は小児外傷のバイブル的な教科書になります。私が所属していた医局ではほとんどの先生がこの教科書を持っていました。整形外科のバイト先に行っても,どの先生の棚にもこの教科書だけは置かれている印象です。

診断の注意点,整復方法,手術適応の判断,家族への説明の仕方,起こりうる機能障害など細かく記載されています。
この教科書なしでの小児外傷診療は怖すぎます。それぐらい整形外科医必携の教科書です!


5.標準整形外科学

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整形外科医の基本情報が載った教科書になります。標準シリーズは他科でも展開されています。正直読んでいるからといって何か診療に役立つかと言われると疑問が残ります。しかし,専門医試験受験では必ずと言っていいほど必要な教科書です。

診療に役立つことに疑問が残ると先述しましたが,私は知らない疾患や疾患概念などを検索してざっくり情報を仕入れるような辞書的な使い方をしています。

たまに専門医試験勉強でこの教科書を1から読んで勉強する先生がいますが,ほぼ確実に不合格になってしまう勉強法です。笑
もしよろしければ知り合いの整形外科専門医と共同制作している整形外科専門医試験解説記事を参照してみてください!


6.整形外科医のための手術解剖学図説

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多くの骨折の手術はそのアプローチや手術方法がまあまあ確立しています。しかし,同じ骨折は存在しないため通常アプローチが困難な症例もしばしば見受けられます。この教科書は文字通り,整形外科手術のために必要な解剖学知識が詰め込まれた教科書になっています。
私も初めて執刀する手術や解剖が不安な部位の手術,同じ手術でもアプローチを変える時などは事前に術前計画を立てる上でとても参考にしている教科書です。

これも私自身研修医の時に整形外科の先生からこれは買っておくべきと言われ脳筋で購入しましたが,購入しておいてよかったなと思える1冊です。


7.今日の整形外科治療指針

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骨折やOAなどお決まりの疾患の治療方針は決めやすいですが,整形外科は領域の疾患数が多すぎるため全部把握することはなかなか難しいです。どう診療を進めていくべきか迷う症例もたくさんあります。そんな時,この教科書を見ることが多いです。
こんな細かいことさすがに書いてないかなあと思って見てみると意外に書いてあることがあります笑

治療方針に迷うことは臨床をしていたら必ず遭遇するため,必携の1冊と言っていいでしょう。ただ,若手の頃は治療方針は部長の先生や上司に聞くことが多いと思いますので,あくまで補助的な1冊ではありますね!


以上,若手整形外科医が購入すべき教科書を紹介してきました。皆さんの日々の診療に役立てていただければ幸いです!✨

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