無期懲役

刑務所のドキュメンタリーやフィクションが好きでいろいろ見た。
オレンジイズザニューブラックOITNB
60days in 刑務所潜入60日
プリズン・ブレイク
60 days inは刑務所に一般人が潜入して刑務所の課題を報告するという建付けのドキュメンタリーでとにかくリアルな刑務所模様が楽しかった。
アメリカは刑務所と人々の距離が日本よりずいぶん近いように感じる。知り合いが刑務所に入ってるのは当たり前というか。
収容人数が多く運営も楽ではないようで民間への運営の委託が進んでコスト削減によって劣悪な刑務所の環境がしばしば発生しているようだ。
刑務所内でもギャングが幅を利かせていて、ドラッグも蔓延し、たまにリンチ沙汰も起きる。

自分の人生も刑務所の中にいるようなものかもしれない。
今日のお昼時に日替わりランチを食べながら、そんなことを考えていた。そう思うと不思議に気が楽になるような感じがした。最近は、家でも職場でも息苦しく感じる。楽しいと感じる瞬間がない。かといって他の選択肢が選べるほど恵まれた才能や経験や資格や職歴があるわけでもない。結局、今あるところに居座り続けるほかないのだ。
選択肢がないという点では無期懲役をくらったのと同じようなものだ。ただ毎日を繰り返していく。

無期懲役と比べたら自分の人生はいくらかマシかもしれない。
好きな飯が食えるし、筋トレをしたり自転車にのることもできる。ゲームもできる。金さえあればサッカー観戦も映画鑑賞も、美術館も舞台も好きなところに行ける。

おれは無期懲役だ。この人生は無期懲役。じっと耐え忍んで、ただ呼吸していくだけ。降りかかる火の粉の熱さに奥歯を食いしばるだけだ。

 

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