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今からでも間に合う!!バレンタインにチョコをもらう方法3選

What are little girls made of?(女の子って何でできている?)
Sugar and spice(お砂糖とスパイス)
And all things nice,(そしていろんな素敵なもの)

2月14日、バレンタインデー。それは、女子が男子に手作りのお菓子をプレゼントし、気持ちを伝える日。バレンタインという行事にかこつけて、自分の気持ちを赤裸々に吐露することが許される、1年で唯一の日。まさに青春です。しかし、光あるところには必ず影がある。火神大我の後ろに黒子テツヤがいるように。ある者は好きだった女の子が別の男にチョコを渡しているのを目撃してしまう。ある者は1つもチョコをもらえずに、涙で枕を濡らしています。多くの男子にとって、バレンタインデーは戦いの場。そこで敗れたものは「弱者男性」のレッテルを張られ、残りの一生涯をトヨタの期間工として過ごす羽目になるでしょう。
そこで今回は、チョコを1つも貰えないどころか、自らを「モテない」と卑下するトイザらス野郎どもに、チョコをもらう方法をお教えしたいと思います。ちなみに私は、めちゃx2モテまくっています。めちゃモテ委員長と言っても過言ではありません。リップOK…髪型OK…服装OK…北神未海、今日もパーフェクトですわ!親も金持ちでうんこも座ってするので、安心して読んでいただけると幸いです。

Lesson1 自作自演

これが一番簡単な方法です。前日にチョコを買っておき、自分の机や下駄箱・ロッカーなどに置いておきましょう。ここで愛だの恋だのと語りだす輩は、早急に仏門に入り、いかに自分が表面上しか問題を見つめない人間かを今一度見直すことをお勧めします。
まず確認しておきたいのですが、貴方は本当に、愛のあるチョコが欲しいですか?本当に貴方がしたいこと、それは保身なのではないですか?チョコをもらえない惨めな自分を、受け入れるだけの器が備わっていないだけではないですか?
世間一般の思春期男子は、基本的に自慰のことばかり考えています。自慰か自慰以外か。カスのローランドのような判断基準で物事を認識しています。そんな彼らが欲しているのはチョコではありません。チョコをもらったという事実です。彼らには他者を評価する明確な物差しがありませんから、人間のランクもチョコを「もらっている」のか、「もらっていない」のかで決めます。ここで一番ネタにされ、見下されるのは、「もらっていない」人間。それさえ回避できていれば、男子側の生存競争には勝つことはないにしても、負けることはありません。ZARDも似たようなことを言っていました。とどのつまり、負けなければ何をやってもよいのです。

さらに、これは女子側に対しても有効なアプローチになります。「日本人は、同調圧力に弱い」。そういった文言を、皆さんも一度は耳にしたことがあるでしょう。人が集まるところに人が集まるし、赤信号はみんなで渡れば怖くありません。チョコをたくさんもらっている人間のところに、自然とチョコは集まってきます。思春期では、男子同様、女子も自分の価値基準が明確ではありません。男子が自慰のことしか考えていないのと同様、女子も大したことは考えていないのです。何を考えているのかは知りません。それを知っている人間はすでにモテています。
自分の価値基準を持っていない人間が、他人をどのように判断するのか。答えは至極簡単。他人や世間一般の価値基準を用いるのです。非モテはそれを利用しましょう。「素敵な人→チョコをもらうことができる」という式が一般化しすぎている現代では、「チョコをもらうことができる→素敵な人だ」という逆転が起こっていますので、来年からも非常に容易くチョコを手にすることができます。
しかし注意すべきは、それを誰にも見つからずに遂行しなければならないということ。見つかった瞬間にあなたの人生は音を立てることもできずに崩壊します。しかし、無音の死こそ、この世で最も残酷かつ美しいものだと私は考えていますので、ご安心を。私だけは味方です。

Lesson2 全力で媚びる

先ほどは短期的な方法を提示しましたが、こちらは少し中長期的なプランになっています。まず、今年チョコをもらうことは一旦諦めてください。3月の新学期から1年かけて全力で女に媚び、来年チョコをもらうことだけに全神経を集中しましょう。スーパー媚び媚びタイムです。手始めに、世にある韓国ドラマを全部見てください。自分の趣味を、女性の好みそうなものにフルスライドさせるのです。あなたの趣味である電車とかアイマスからは卒業してください。複雑な都内の路線図より、空気が読める人間の方が女子にモテることは、科学的に証明されています。自分のプロデュースさえまともにできていない人間が、アイドルをプロデュースしようとするのも烏滸がましいです。
確かに、そうした「モテ」のためだけに自分のアイデンティティを構築している人間は、空虚で滑稽です。しかし、元来より私たちが空虚で滑稽でないと言えるでしょうか。
答えは否。全員が空虚で滑稽な内面を隠しながら、外面を取り繕ってうまくやっている訳です。輝いて見える人間は、輝いているように見せるのが上手いだけの人間に過ぎません。しかし、そうした人たちは、何もせずにバレンタインの日だけモテる男の僻みを言う人間と比べればいくらかマシです。彼らは実際に行動を起こし、経験の中で外面と内面のバランスをうまく保つ練習をしています。そうした人たちを馬鹿にすることなんて、誰ができるでしょうか。バレンタインデーというのは、彼らのそうした努力が報われる日なのです。

Lesson3 いい人間になる

ここまでの記事を読んで、そこまで狡猾なことをしてまでチョコを欲しいとは思わない。という、至極まっとうな人はこれを目指しましょう。自分と極限まで向き合い、自分の苦手を克服していくこと。もしくは自分の弱みを変に取り繕うことなく、そのまま相手に理解してもらえるような人間になる。そうした精神を貫いていれば、おのずと素敵だなと思ってくれる人が現れるはずです。
しかしながら、体育祭を休んだことをオタク仲間に自慢げに語っていた過去のある、甘ちゃんなリプトンボーイたちはこう言うでしょう。「もしそんな努力をしても、既にできてしまったカーストやキャラ付けを覆すのは無理だ」と。そうです。一度確定してしまった貴方のランクを上げるのは、とても難しい。マリオギャラクシーくらい難しい。ヌンチャクでマリオカートするくらい難しい。シャニマスのG.R.A.D.編くらい難しい。
では、どうすればいいか。新しいコミュニティに所属してください。そこで1から自分を作ってみる。自分の良い部分をしっかりと尊敬してくれる人たちと出会う機会を増やしてください。自分を磨くこと、最高の仲間に出会うこと。言葉にすれば非常にチープなもののように聞こえます。スーパーのでかくて甘いパンくらい安い。夕方の寿司くらい安い。難波の自販機くらい安い。しかし、それが真理なのです。あなた方がすべきことは、そのチープな言葉を、現実の経験の中から学んでゆくこと。文字だけ追っていても仕方ありません。まずは行動してみて、自分に起こった経験を、仔細に見つめなおすのです。

さいごに

皆さんはギャルゲーをやったことがあるでしょうか。ギャルゲーとは、「ときめきメモリアル」などに代表される、女性との恋愛趣味レーションゲームです。プレイヤーは主人公のパラメーターを上げ、女性キャラとのデートを重ねて、最終的に任意のヒロインと結ばれることを目的とします。その中で出てくるシステムの一つに、好感度メーターというものがあります。好感度メーターとは、今自分が、その女の子からどれくらいの好感を得ているかを知ることができるシステムです。親友に電話を掛けると、「今の〇〇さんからのお前の好感度は...」と教えてくれます。最高ですよね。それに比べて実際の恋愛といえば、面倒な駆け引きや、言葉の裏に潜んだメッセージを読み取るなど、非常に厄介でめんどくさいことをして好感度を測らなければならず、正直ウザい。
しかし、その好感度メーターを確認する日こそ、バレンタインだと私は考えています。ゲームのように逐一確認することはできません。ただ、その日だけは例外です。女子からの好感度を確認することができるのです。チョコという媒体を得て、愛や恋といった感情が受肉を果たします。その姿は時に残酷で、見るも無惨なものかも知れません。しかし、そうした結果を受け入れて、私たちはたくさんのことを学ぶ。そこで変に斜に構えてはいけません。適当なネットでバズっている言説に共感し、それがさも自分の考えであるかのように吹聴してはダメです。受け流して逃げてはいけません。自分の問題は、自分の問題として捉えることが大切です。時には泥を啜り、赤恥を晒し、周りに呆れられながら、じっくり自分と向き合ってください。私はそういう人たちのことを、心から応援しています。マザーグースが著したあの有名な歌の文句には、続きがあります。

What are little boys made of? (男の子って何でできてるの?)
Frogs and snails (カエルやカタツムリ)
And puppy dogs' tails (そして子犬のしっぽ)

どうせ汚いものでしか出来ていないのだから、泥に塗れるくらい、わけないですよね。


おわり

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