見出し画像

どうして英語ってこんなに難しいの?: (20) 子音連結、F+RとF+L

おそらく英語発音で最も難しいのが子音連結。

日本人の英語発音問題とは

Noteには英語発音のコツを理解された方は

  • 英語発音とはアクセントである

  • 英語は国際語。母語の影響を受けた個性的なアクセントがあっても通じればいい。でもRとLも区別できないようじゃあ通じないし、ネイティブは馬鹿にして相手にしてくれない。

  • 英語は息の言語。英語発音するにも、日本語的発声では、英語の音は出せない=英語喉を獲得しましょう

  • 日本語の癖の残る英語でもいい、リズムとイントネーションが英語らしければ。でも英語の基本の音であるRやTHを発声できない英語は「癖」以前の問題で通じない。

などということを異口同音に語られていますが、海外にでも出かけてゆかないと、こうしたことはなかなか実感できない。

英語喉の話はこちらにしました。


英語を Lingua Franca(商業的国際語)と理解してくれる人とは英語が通じやすい。

日本人英語の決定的な特徴である子音連結しない、ほとんどの子音に母音を含んでしまう英語(いわゆるカタカナ英語)を話していても、相手に聞く意思、聞いてやろうという優しさがあれば、英語会話は淀みなくできます。

子音を母音なしで美しくしゃべるコツは、日本語の下手な外国人が日本語を喋るように喋るといいのですが、自転車を乗れるようになるのと同じで、一度できるようになると何でもないのですが、最初は習得するのが大変です。

英語は息の言語です。

この日本語を

英ぐぉわぁ 息のぉ ぐぇんぐぉ ですぅ

なんて風に発声すると、英語の喉が使えているということ。

ステレオ音声のように、エコーを効かさないといけません。

日本語の音を出す口や喉のままでは、一語たりとも英語は喋れない。もちろん英語喉のままでは、日本語は一語たりともまともに喋れません。

私はそう思っています。

英語は発声練習を本来は一番最初にするべきなのです。声を出す練習。

舞台に立つ俳優が発声練習をするように。

というわけで、子音連結を上手にするには、喉から音を出すことです。

実用的英語発音:上級編

ケンブリッジ大学出版の開発した「実用的英語発音上級編:English Pronunciation in Use - Advanced - Self-Study and Classroom use」をご紹介したします。

自習もできるように、CD-ROM不随。オンラインでは教材はダウンロードできません。お買い上げくださいと言うことですね。

アマゾンへのリンクを張りましたが、コメントをご覧になられると分かるように、TOEICで800点とか900点とか取られて、そのうえでネイティブな発音を学びたいという方向けです(発音矯正というのはそういう方のためにあります。初心者は強制される前に正しい発音を最初から身につけて下さい)。

外国に暮らしている日本人の多くは、意外と日本語訛りのある英語で何十年も暮らしています(私も長年そうでした、最近改善しました)。

英会話において、日本語訛りがあっても普通は問題ないのですが、本当に英語社会に溶け込みたいという方は是非、日本語訛りを克服してネイティブのような英語発音能力を獲得してください。

美しい英語を喋れると、社会的地位の向上にもつながります。ビジネス英語では絶対的条件。商談相手からも一目置かれること間違いなしです。

立派な内容を喋る知性と知識と経験を持ち合わせていても、発音が悪いばかりに相手に理解されないということは悲しいことです。

子音連結とは?

上記の上級編では、世界中の英語の違いを語り、早口における文の連結を説明しますが、5章からは子音連結 Consonant Clusters とは何かを解説します。

要するに、日本語とは違い、英語は母音を引っ付けないで子音を発音するのです。

これが上手に出来ればカタカナ英語卒業です。

早口で発声すればいいというわけではなく、Clusterならカ行の口の形で母音の「ウ」を発声しないで息を出してそのままLにつなげます。こう書かれても実際に耳で聞いて口の動き、舌の動きを理解して慣れるしかないですが、上記の英語喉のエコーする音声ならば簡単にできるようになります。

子音は二つつながる場合も、三つの時もあります。語尾の場合は四つになることも。

母音を入れないで子音だけ発音する音は、日本語では「ン」しかないので、日本語話者には特別な訓練なしには難しい。

字頭に子音連結が出てくる単語の例
このように組み合わせにはパターンがあります

上の表には単純な言葉ばかり並んでいますが、まずはこれらを発音できるようになることです。

母音の音を重んじる日本語話者には、子音を母音なしで発音するのは大変なのです。

表の一番下の列の+/j/ですが、
日本語の小さなヤユヨの音、
いわゆる拗音は母音ではなく、子音。
アメリカ人はよくNews ニュースをヌーズと発音しますが、
このアメリカ式では子音が省略されます

難しい言葉の例では、Twelfthsやglimpsedは語尾に子音連結四音です。

こちらは3語の例であるSplやStrやScrが出ています。
Splash, Spray, Straw, Squeak, Strech, Stew, Skewer, Scream, Screw, etc.

口の筋トレと腹式呼吸のマスターが必要です。

マスターすれば、英語喉をができるようになり、子音連結する英語の音をいとも簡単に発声できるようになります(しばらく練習してくださいね、数週間で別人のような声になりますよ)。

子音連結の例: F

さて子音連結する英単語は山ほどありますが、わたしが最も苦手にしているのは

From

です。

超基本語!

こうして書かれた単語のFromを読むと、F+Rも難しくないのですが、F音の発声を長年の間違った癖のためにHにして発音してしまうのです。

下唇を噛まなくても、慣れるとFの音の前に唇を閉じて、一気に息を噴き出すとFになりますが、きちんと発音を一度は習ってみないと体得できないです。

わたしの場合、筋肉記憶というものか、基本語なので、英語の喋れない日本人教師に昔習ったためか、Fromが出てくると古い癖で、Hromみたいに発音してしまいがちなのです。

意識しないと発音できない言葉の代表、わたしには。まだまだ修行が足りません。普段は大丈夫、でも疲れているといい加減に発音してしまいます。

間違いのパターンとして、Huromになるならば、完全なカタカナ英語。

Fは下唇を噛んで音を噴き出す!

Fは「ハヒフヘホ」のフではないのです。ヘボン式ローマ字では「フ」はFuなようですが、間違いなくHuですね。

福井県は、Hukui Prefectureであるべき。Fでは絶対にないですね。

有声破裂音のVが無声になった音。それがF。

VはBと区別しないと通じないのでまず間違えませんが、Fは下唇に前歯をあてて一気に発声するという動作を省略してしまいがちなのが、我が英語の問題。

テキスト見て朗読するには問題なくても、早口で会話したりすると、頻発語のFromでお国がバレてしまいます。馬脚を表すなんて言葉がありますが、英語を話してて、わたしが日本人だとばれるのはFの呼気が弱いため。

というわけて、今日のポイントはF音を一気に発声しましょう、です。

F音はPhの綴りでも登場しますが、まずは基本語のFで慣れて下さい。

これらの早口言葉が良いです。一日一度は音読しましょう。丸暗記できるまで。

さて子音連結。Fと結びつく子音は、実はRとLだけなのです。

Fbやfgやfd, Fh, Fj, Fk, Fm, Fp, fq, fs, ft, fv, fw, Fx, fzという組み合わせは英語ではあり得ません。

FlとFrを徹底的に練習しましょう。

Fruitはフルーツみたいに、F’u’ruit’u’にしてはいけません。Fresh もFryもFreeも同じ。

F+R

fraction, fracture, fragile, fragment, frail, frame, franchise, frankly, fraternity, fraud, freak, free, freight, French, frequency, fresh, fret, frisbee, friar, friction, Friday, friend, frigate, fright, frill, fringe, frivolous, frog, from, front, frown, frize, frugal, fruit, frost, frustrate, fry, etc.

F+L

flabby, flag, flake, flamboyant, flame, flamenco, flamingo, flannel, flap, flop, flash, flesh, flat, flavour, flaw, flax, flea, fleece, fleet, flexible, flicker, flight, fling, flip, flirt, float, flock, flog, flood, floor, flora, flour, flower, floss, flourish, flow, fluctuate, flute, flurry, flush, flutter, fly, etc.

つまりFlやFrが出来れば、これだけの言葉を容易に相手に伝えることが出来て、出来ないとこれだけの言葉にコミュニケーションにおいて不自由を感じるわけです。

Full vs. -ful

形容詞のFullと、語尾のFulは発音が違います。

Careful というとき、FとLの間の母音はなくなってしまいます。アクセントが前の音節に落ちるからです。でも曖昧母音を入れて発音するネイティブな人もたくさんいますが。アクセントがあるかないかで、母音の有無が決定されます。

Full, Fully, Fullest などは、母音のUを忘れてはいけません。口をすぼめて母音を明瞭に。

Beautiful, Careful, Cheerful, Colourful, Thoughtful, Thankful, Delightful, Frightful, Tasteful, Youthful, Painful, Peaceful, Pityful, Aweful, Sinful, Dreadful, Lawful, etc.

これらの単語を百回くらい呪文のように唱えるといいですね。だから早口言葉が子音連結練習に一番良い練習方でしょう

英語の国の小学生は早口言葉を練習しますよ。子供に戻ったつもりで初心に帰って頑張ってみて下さい。

phも音声的にはF音です
Symphony, Phoerics, Phenomenon, Photograph, Photogenic, , 

ほんの小さなサポートでも、とても嬉しいです。わたしにとって遠い異国からの励ましほどに嬉しいものはないのですから。