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制作を続けているのは、どうしたら自分を生きられるのかを知りたいから

僕は ヨルシカが 好きだ
しかし 近くには好きな人が いない

ただ 惹かれる アーティストは
過去に無く その理由を
自分なりに 言葉にしてみたいと思った

推したい というよりは
自分を より分析したいという
欲求からだった

そこで 友人に 声をかけ
自分が 惹かれた物語を 
聴いて もらうことにした

だらだらと 話すわけにはいかないから
流れを考え 準備をした

ところが だ

はじまってみると
話をしていても 落ち着かない
友人の リアクションが気になる

仕事においても
人前で 話すことは
苦手では 無いのに

その時の緊張とは 異なる
居心地の悪さが あった

それが 何なのか
今日は その話から はじめたい

話始めは 他と変わらなかった
ヨルシカとの 出会いや
惹かれていった 過程を話した

けれど 話をしていく中で
どんどん リアクションが 気になってきて
話し方にも それが現れた

どう 受け取られたのだろうか
何を 思ったのだろうか

不安が 頭を支配し
歯切れが悪くなり 語調が弱る

その理由は 
ふりかえりの時に わかった

友人の1人が こう言った
「どんなリアクションが 欲しかった?」

目を閉じて 考える
ヨルシカを 聴いて欲しいのだろうか
いや これは 違う

では なんだろう

頭を 思考が周り
欲しかった言葉に 気付く

「平出さんのことが わかりました」

そうだ
僕が 話をしていたのは
ヨルシカそのもの ではなく
ヨルシカが好きな僕 だったからだ

ヨルシカを 通して
自分の内面を 話していたのだ

しかも その自分とは
あまり 外に出していない
痛み に 共感する自分だった

だから 受け取り方が
気になっていた のだった

それを 受け取って欲しかった
自分が どんな 人間かを

その時に 話をした
エピソードを ひとつだけ

この曲 思想犯は
ヨルシカの中で もっとも 繰り返して
聴いている曲の ひとつだ

他人に優しい あんたに
この孤独が わかるものか
死にたくないが 生きられない
だから 詩を書いている

ヨルシカ:思想犯

この 孤独が 分かるものか

あぁ この感覚
知っている

心の中にある 痛みを 
誰かに 深く 深く
わかって ほしい

わかって欲しい のだけれど
一方で ちょっとやそっとで
分かるものか と 思う

いや きっと わからないだろう
わからないに 違いない

この矛盾した 気持ちが
渦巻いている

毎日は 生きづらい
どうしたら もっと 自分が満ちて
生きていけるのかを 絶えず考えている

曲の通りだ
だから わかって欲しいのだ

わかってくれれば
もうすこし 楽に生きれるような
そんな 気がするからだ

思想犯では 音楽を作っているが
僕は 作品を作っている

これは 自分なりに
どうしたら 自分を生きられるのか
という問いに対し

何度も 何度も 何度も
試行錯誤を 繰り返し
たまたま 見つけたものだ

これが 唯一解 とは
全く思ってなく

たまたま いま一番近いものが
これだった だけだ

決して 楽しさが
制作を 後押ししている
わけではない

制作の度に 自身の
想像の貧弱さを 感じる
表現の陳腐さを 感じる

けれど いまできるのは
これだから

他に 思い当たるものが
ないから

作って 作って 作り続ければ
どうしたら 自分を生きられるのか
という問いの答えが 見えてくるような
そんな 根拠のない 直感があるから

だから 制作を続けている

この 類似点も
何度も 曲を聴く 動機づけに
なったように 思う

今までも 制作の動機は
語ってきたことが ある

しかし この側面で
話をすることは 無かった

もうすこし 陽の当たる表現で
書いていた と思う

今回 ヨルシカを 語ったことで
分かったのは 

その影にある 痛みの側面を 
知って欲しい という 
気持ちが あることだった

この痛みの エネルギーが
つぎの一枚を 描かせてくれている
そのことを 知って欲しかったのだ

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