サッカー選手の_キャリアについてのコピーのコピーのコピーのコピー__1_

【スポーツキャリア・プロデュースの実例①】企画立ち上げ相談…その時どんなサポートをしていたのか?

「キャリア・プロデュースって何するの?」っていうプロセスをお話ししてみようと思います。

最初にやることは、「選手の頭の中に、今浮かぶことをとりあえず引き出す」

「選手を引退して、何がしたいのか?」という答えを、いきなり聞いても、答えられないんです。

だって、それまで一生懸命に、プロとして、あるいはトップアスリートとして、サッカーや野球、スポーツに専念して来たのですから。

だから、最初にすることは、「今、ある知識、イメージの中でやってみたいことをやる」

そのことをやり遂げる中で、ビジネスに役立てられる、マインド、スキルなどを知って、身につけていく。。。そんな土台作りに寄り添っています。

2017年。それは静かに発せられた一言で始まった。
「レアル・マドリードのナチョ選手に会えないですかね?」

おー。ビックリして、無言になりかけた。「世界の山ちゃん」「世界のナベアツ」は日本で見かけるけど、正真正銘「世界最高峰のサッカーチーム」じゃないですか。

いきなりキャリアプロデュースの最初の仕事が、レアル・マドリード案件ですか😲

ひとまず結果からお見せすると

レアル・マドリードの現役選手で、スペイン代表DFでもあるナチョ・フェルナンデス選手とスペインのマドリードにあるサンチャゴ・ベルナベウスタジアム内関係者控え室そばで対面を果たしました。

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個別相談から、キャリアサポートが始まったばかり。
元Jリーガー杉山新さんの一言から始まった

レアル案件は発せられたのは2017年3月下旬で、実現できたのは2017年12月。

大きなプロジェクトでしたが、実現までに1年はかかっていませんでした。が、やっていること、考えていることは、結構、細やかです。
相談事の内容はこんな感じでした

【相談内容】
●1型糖尿病の子ども達の夢を応援する企画がやりたい
●レアル・マドリードの同病のナチョ選手の試合を観にいくことができないか?
●クラウドファンディングというしくみを使って渡航費を集めて実現できないか?

【動機】
★自分はプロとして16年サッカーをしてきて、病気は非公表にしていた。プロとして実力で勝負がしたかったし、正当に評価して欲しかったから。

★ナチョ選手は現役のレアルの選手なのに病気を公表した。そのことが衝撃だった・・・と同時に、同じ病気の子どもたちにとっては、世界最高峰のチームに同じ病気で活躍する選手がいるのは励みになる。

★自分はもう引退しているので、同病の子ども達に現役としてがんばる姿は見せられないから、同じ病気でも活躍するナチョ選手の姿を見せたり、世界最高峰のベルナベウでの試合を観せてあげられたら、夢を諦めない気持ちを子どもたちに持たせてあげられるのではないか。

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現役中の杉山新さん[杉山新さんの公式サイトより引用]

相談を受けた時、最初に何を考えたか?

相談事の内容を杉山さんから聞いた時、私が考えたこと。
まずは、本来のプロジェクトを実行する意味を整理しました。


なぜなら、何より『1型糖尿病という難病を抱える子どもたち』にとって、意義深いプロジェクトにすることができるかを冷静に考えた方がいいと思いました。

病気は重篤ではないですが、親御さんなしに海外へ連れて行くリスクと、それ以上の価値について考える必要はあると思いました。

【プロジェクトそのものの実行について】
・実現できたら、何がもたらされるか?
→子どもたちへもたらされるもの
→杉山さんへもたらされるもの

・病気の子どもを海外へ連れて行くことのリスクは?
→医師が同行すれば大丈夫?
→企画として最善を尽くすにはどうしたらいいのかリサーチ

・なぜ、やるのか?を整理する
→1型糖尿病という難病の人たちは、誤解・偏見を抱えている
→誤解偏見を解くきっかけの活動になる
→杉山さん自身が病気で戦力外になったことがあったけど、再契約を勝ち取ったという経験があるから、子どもたちへシェアできれば、夢を応援するきっかけになる
→むしろ、こういうことがスポーツやスポーツ選手の持つ価値ではないか
→クラウドファンディングであれば、たくさんの方々に病気のことを知ってもらうきっかけになるから啓蒙活動になる。

その次に考えたこととは?

杉山さんのセカンドキャリアとして、良いことなのかも考えました。

【杉山新さんのセカンドキャリアとして】
・実現できたら、何がもたらされるか?
→杉山さんへもたらされるもの[能力、スキル、成果など]
→キャリアへの影響は[印象、サッカー以外のイメージなど]

・実現できなかった時のリスクは?
→クラウドファンディング以外の方法を使ってでも、実現させることでリスクではなくなる?

引退後のキャリアと仕事のしくみを創る上で大切なこととは?

ここまでは、企画をやるかどうかという判断をする段階です。ここだけでも、考えることは多い。

特にこの企画の場合、ダイレクトに子どもたちに影響がありますから、それが良い影響をもたらすかをしっかり考える必要がありますね。

その上で、何よりスポーツの持つ本質的価値と、スポーツ選手の希少な経験を伝える。。。

さらに言えば、杉山新さんの場合、ただプロスポーツ選手であったということではなく、難病を発症して、一度は戦力外となった。

そこから、再契約を勝ち取って12年、トータルで16年Jリーガーとして活躍してきたという他の誰も経験したことのない希少な経験と「決して諦めることなく夢をあらためて勝ち取った」という価値あるメッセージを伝える機会になる。

このことは、Jリーガーとして積み重ねてきた経験を次のキャリアへ生かしていけるきっかけになると最終的には判断して、プロジェクトを丸ごとプロデュースすることにしました。

次の機会では、キャリア・コンサルティングだけではできない「具体的に何をやったのか」について、お話ししていきますね。

スポーツには、「ボンド力」と「アンプ力」があります。

つなぐ力と、広める力です。知られていない病気、難病のことを理解してもらう機会になる。

それをスポーツを通して、広めたり、同じ病気の選手や子ども達同士がつながることで、勇気や夢を諦めない力になるのであれば、それは意義ある活動になります。

そういう生かし方ができるのであれば、杉山さんが、かつて、病気になって苦しかった体験も、それを乗り越えたことも、子どもたちにシェアをして、希望につながれば、スポーツキャリアの最たるものだと考えました。

そんなふうに、お一人お一人の体験、持っているものによって、仕事のしくみの創り方も、手順も、やることも大きく変わっていきます。

それと、仕事がただ見つかればいい、仕事のしくみができればいいってことではないと思っているんです。

持続可能な仕事のしくみだったり、三方よし、四方よしと関わる人たちに良い影響をもたらしたり、そうやって、長く愛される仕事人になってもらえるように、自分の仕事に向き合って欲しいです。

あなたも、ぜひ、現役、引退後を問わず、自分のスポーツキャリアをどんどんデザインしていきましょう!

主体的に自分のプロキャリア、スポーツキャリアを切り拓いていきたいという意欲が少しでもある。





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