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あじさいに教わり

疲れていたので、紫陽花を観に松戸の本土寺へ向かった。
何の種類かはわからないが、年輪と歴史が刻まれた太く大きな参道の樹々が、入り口で歓迎してくれた。
紫陽花は五万本あるらしく、見頃を迎えた者も、見頃を過ぎた者も、皆同じ様に咲いていた。
ジグザグに配置された頼りない木道を一歩一歩注意しながら歩く。
一通り見終わり参門を出て、タンブラーに入れて来た珈琲を五重塔に見守られながら飲んだ。
「受け入れてみるかぁ」とひとりつぶやく。
バッグに入れて来たビジネス本はゴミ箱に捨てた。

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