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おうちでフード・トラベル! -台湾編-

あると思っていた棚の中に、パスポートがない。
家中大捜索をしようと思ったけれど、タイミング的にも気軽に海外旅行するのはむずかしそうだし、探すのを諦めた。まあ、部屋のなかをひっくり返すめんどくささが勝ったのだけれど。

台湾でおいしいもの食べまくるひとり旅、しようと思っていたのになぁ。残念……。

(天の声)
残念? 本当に?
行けないなら、自分でつくればいいじゃない。

そ、それだ〜〜〜〜〜!!!

ということで、自作してみました、台湾料理。
大阪のせまいせまい(本当にせまい)マンションのミニキッチンから、世界に旅立ってみました。ひと口コンロでも、夢はでっかくひろがりんぐ!!!


魯肉飯(ルーローハン)

台湾料理といえば? と聞かれたら、私が真っ先に浮かぶのは魯肉飯。そのくらい大好き。濃ゆいタレがしみしみのあったかいごはん。その上にひしめくとろとろのお肉たち。あぁ、想像しただけでしあわせ。じゅるり。

豚バラを細かく切って、先に火を入れておいた生姜、にんにくとともに炒める。この時点で、もうだいぶおなかが空いている。生姜とにんにくの香りって不思議。匂いだけで「おいしそう」センサーが反応するもんね。
ちなみにこの日はブロック肉がスーパーになくて、仕方なしに焼肉用の薄めのお肉で代用。

ある程度火が通ったら、酒、酢、砂糖、オイスターソースを入れて弱火でぐつぐつ煮込んでいく。その間に青菜を洗って炒め物をつくる準備をしたり、米を洗って炊飯器にかけたり。

最後に醤油を入れて、ちょっとだけ火にかける。
さっきまでお肉そのものの色をしていたのが、こってりした茶色に変身。おいしそう……。

炊きたてのほかほかごはんの上に、お肉とタレをダイブ! きゃー、これこれ。最後に、前日に鍋をしたときに余ってしまった大根の葉を細かく刻み、上に散らしてみる。彩り。

はい、ドーン! 完成!

きゃー、うまーい! 意外と簡単〜! と最初はるんるんでしたが、食べ進めていくうちに、「本場っぽく再現」となると結構むずかしいのね……と思いはじめました。私の魯肉飯はお肉のとろとろ具合が足りなかった。序盤から火を入れすぎたかしら。

あと、重要な五香粉(八角や花椒の入ったスパイス)を買うの忘れちゃって、あの独特な風味が出せませんでした。いや、いちばん大事なやつやん! そもそも近所のスーパーで売ってたんでしょうかね。探すことすら忘れていました。

いろいろ調べたところ、大阪には「上海新天地」というチャイナモールがあるらしい! 中国や台湾の食材がずらりと並んでいるのだとか。い、行ってみたい。そこならきっと五香粉も必ずあるはず。

次はきっと、もっと満足のいく魯肉飯がつくれるはずだ。がんばれ、私。

ちなみにこの間天王寺で食べた魯肉飯が安くておいしかった。
大阪在住の方、旅行を計画している方はぜひ立ち寄ってください。
魯肉飯にお漬物とスープがついて500円だよ! こんなに安くていいの?

『天王寺ルーローハン』

青菜の炒め物

青菜を無限に食べられるのは台湾風の炒め物に限る、と私は思っています。本当は空芯菜がいいけれど、空芯菜こそふつうのスーパーではなかなか見かけないシロモノ。適当な菜っ葉で対応するしかございません。

なので、私は「チンゲン菜」を買いました。
子どもの頃はこの独特の風味があまり好きではなかったけれど、最近では結構好んで買います。たまごスープに入れてもおいしいよね。

魯肉飯をつくっている間に洗った青菜を、ごま油、生姜、にんにくでざっと炒める。台湾料理はだいたい「油、生姜、にんにく」が味つけの基本なのかな。

最後に中華だしと塩をチョチョっと振ってでき上がり!

これこれ、この味!
チンゲン菜はすぐやわらかくなるから、歯ごたえを残すなら、もう少し炒める時間を減らしたほうがよかったかも。でもおいしー! 無限に食べられるー!

この間友人と行った台湾料理屋さんで食べた空芯菜が激ウマでした。
やっぱり青菜の中でも空芯菜がええよなぁ。


『台北餃子 張記』


蛋餅(ダンビン)

「朝ごはんから外食」という、日本からすると大変珍しい文化を持っている台湾。その国民的朝食・蛋餅をつくってみました。

ごはん系クレープといえば想像と相違ないかなと思います。
中力粉と片栗粉を、サラサラになるくらい水で伸ばして生地をつくります。「たこ焼きのソレと同じくらいのサラサラ具合」と表現すれば、少なくとも関西人には伝わるかしら。

しかし、つくる前に壁がひとつそびえ立ちました。
「中力粉、スーパーにない……!」

どうしよう〜と棚の前でスマホをぽちぽち。すると「中力粉がない場合は、強力粉と薄力粉を半々で混ぜると代用できる」とネット記事。でも、「強力粉と薄力粉を、あの500gの袋で買わないといけないの……?」と思ったら気が遠くなりそうでした。

いや、だって小麦粉ってふだん使わなくない!?
今後蛋餅をものすごくたくさんつくるかと問われたらわかんないのに、計1kgも買うなんてもったいないよ……! せめてどっちかだけで済む方法は……。

で、家にお好み焼き粉が余っていたのを思い出して(関西人っぽい!)、強力粉だけ買って帰ったのでした。どうなることかと心配しながらつくりましたが問題なし! しかもお好み焼き粉のおかげで、生地そのものにも味がついており余計にウマウマでした。ズボラの大勝利。

こんな感じ!
たまごの面が上になっているのは、巻く方向を間違えたやつです。てへへ。
でもこれ、生地つくるのが大変だった〜〜〜。油引いて、生地にねぎを入れて、うすく伸ばして、を8〜9回繰り返していると腕が痛うて痛うて(笑)。腱鞘炎になるかと思いました(たぶん私のフライパンの使い方が下手)。

でもそれさえ一気に何枚かつくっておけば、朝はたまごを溶かして具材を焼いて、その上に生地を乗せて巻くだけ。簡単! おいしい! 便利!

ちなみに私は、ベーコン、チーズ、それから桜えびを具材にしました。
切った写真を撮ってないので具材がわかんないよね、すみません。


ひとり暮らしの激せまキッチンでも、海外のおいしい料理がそれなりにつくれることが証明されました。もちろん本場がいちばんおいしいけどね……!(数年前に1度台湾旅行の経験あり)

2月は台湾料理に絞って何品かつくってみたけれど、次はどこの国の料理にしようかな。アジア系で数ヶ月くくってみるか、それともまったく違うところにするか、ちょっと迷い中。いろんな国の味と出会ってみたいなぁ。

書いていたらおなか空いてきちゃった。
ぐうう。



最後まで読んでくれて、ありがとうございます!