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1月に観た映画まとめ:アカデミー賞にノミネートされた作品編

2022年1月に観た映画まとめ。
昨日「お品書き」的なものを更新してみたら、自分が思っていたよりも多くの作品を観ていて、「これをどうまとめていこう……」としばらく考え込んでしまった。1本ずつ更新すると果てしないが、1つにはまとまらないので、いくつかの群にして放っていこうと思う。

今回は、「1月に観た映画で、アカデミー賞にノミネートされた作品」でくくります。昨日発表されたばかりなので、2月にまとめる醍醐味みたいなものが出てきましたね。助かった〜。

ロスト・ドーター

これは本当に素晴らしかった。いや、めちゃくちゃしんどかったんですけどね。一気に観ることができなくて、3度くらい休憩を挟んだ。え? では一体何が素晴らしいのかって? それは「子どもを持ち、育てることの戸惑いや苦悩」についてかなり正直に描いているから。しかも女性の目線から。ある種のタブーでしょ、これって。「私には母性がないの」なんてセリフ、よく書いたなぁと思います。観賞後に開いたフィルマークスで、「主人公にまったく共感できなかった」という感想をたくさん見かけたけれど、そりゃそうだ。もし思ったとしても、「この主人公は私だ」と書き込める人はきっとそういないだろう。でも、救いになる人は必ずいるはずだ。監督のマギー・ギレンホールに拍手を贈りたい(名字からお察しの通り、彼女はジェイク・ギレンホールの姉だ)。

アカデミー賞は以下ノミネート。
・主演女優賞(オリヴィア・コールマン)
・助演女優賞(ジェシー・バックリー)
・脚色賞

関係ないけれど、オリヴィア・コールマンって演技力の高さや貫禄、そして見た目の雰囲気が大竹しのぶに似てませんか? もしロスト・ドーターを日本でリメイクするなら、彼女に演じてほしいなぁ。では、主人公の若い頃を務めていたジェシー・バックリーは? 黒木華なんかがいいかも。大竹しのぶとあまり似てないか(笑)。どうでもいい独り言ですが、私はジェシー・バックリーのルックスが超好き。タイプ。『パワー・オブ・ザ・ドッグ』で助演男優賞にノミネートされたジェシー・プレモンスと共演しているNetflixオリジナル映画『もう終わりにしよう。』も好きな作品です。


ハウス・オブ・グッチ

めちゃくちゃおもしろかった。娯楽映画として秀逸すぎる。観る前は160分という長尺にビビっていたが、観てしまえば一瞬だった。さすがリドリー・スコット。そして俳優陣の圧倒的演技力。大げさな身振り手振り、大げさな芝居、大げさなイタリア訛りの英語がこの映画にはぴったりなの。たくさん笑いました。気持ちよかったなぁ。レディ・ガガ演じる主人公のパトリツィアは、「グッチ」という巨大な富と名声の象徴に目が眩み、あの手この手で迫ってグッチ家のボンクラ・マウリツィオと結婚する。そして紆余曲折の末、パトリツィアはマウリツィオを暗殺するのだけれど。もうこの「紆余曲折」のアクの強さったら! あと、すごい「イエとは」みたいな話だったよね。どう考えても、あの家の中でいちばんマトモだったのは彼女だけれど(実話ベースの原作を元にした映画なので(ややこしい)、実際はどうだったかは知らないが)。

いや〜しかし、アダム・ドライバーのマウリツィオかわいすぎました。彼、こんなに阿呆な役もできるんだ〜、けど品がある〜、かわいい〜、すてき〜って感じでした(笑)。あと、胡散臭い占い師役のサルマ・ハエック最高でしょ。『エターナルズ』のエイジャックとぜんぜん違う! ギャップにキュン。いちばん好きなシーンは、パトリツィアがマウリツィオの不倫相手(になる前の女友達)に「人のものを盗んだことある?」と牽制をはじめるところ。あれにはマジで脳天がシビれました。クゥ〜。

そういえば、同じリドリー・スコット監督作品『最後の決闘裁判』はオスカーにノミネートされてなかったな。なんでだ? 昨年の作品の中でもかなりの傑作だと思ったのになぁ。

アカデミー賞は以下ノミネート。
・メイクアップ&ヘアスタイリング賞

ちなみに特殊メイクまで施してマウリツィオのいとこ・パオロを演じていたジャレッド・レトは、最低映画賞=ラジー賞にノミネートしていました(笑)。


コーダ あいのうた

本当に、とてもよかった! マイベストムービーリストに名前が刻まれた。ろう者の家族の中で、唯一聴者である高校生のルビーが主人公。映画のタイトルの「コーダ」は、「耳が聞こえない・聞こえにくい人を親に持つ子ども」のことを指すらしい。育った環境から自分より家族を優先してしまったり、周りからからかわれてしまったりと、なかなか自分を表に出すことができない内気なルビーが、大好きな「歌をうたうこと」を通して自分の殻を少しずつ破り成長していく姿に涙が止まらなかった。

私はそもそもティーンムービーが大好物なのだけれど、その中でも特に刺さる要素が「すてきで最高な先生」、「超クールな友達、または兄弟」で。今作はそれらがまさにどんぴしゃな作品でもある。合唱部の先生・ミスターVは『カセットテープ・ダイアリーズ』のクレイ先生と、ルビーの兄・レオは『シング・ストリート』のコナーの兄・ブレンダンと並ぶくらい好きなキャラクターだ。

ちなみに、ルビーの思い人・マイルズの役をしているのは、先に挙げた『シング・ストリート』のコナーを演じていたフェルディア・ウォルシュ=ピーロくん! 大きくなってて気づかなかった……! めっちゃすてきに成長している〜!

アカデミー賞は以下ノミネート。
・作品賞
・助演男優賞(トロイ・コッツァー)
・脚色賞

アカデミー賞助演男優賞にノミネートしたのは、ルビーの父を演じていたトロイ・コッツァー。本当にうれしい! とんでもなくクセつよなパパなんだけど、そこが愛おしくてたまらない。ルビーとふたりで車の荷台から夜空を見るシーンがとてもお気に入りです。


あ〜!よっしゃまとまった〜〜〜! 第1弾完了! よし!!!
第4弾くらいまで続いてしまいそうだけれど。がんばるぞ〜。


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