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「昔はこうだった」←本当に今の時代に合ってるの?

「今の若者って、ゆる過ぎない?」

仕事中、先輩と二人きりになった時。
ふと先輩が「最近の若者について」ある話をしてきました。

今の若者って、ゆる過ぎない?仕事を覚えられないなら、休憩時間に先輩の仕事見るとか、少し勉強するとか努力しないの?
そういう事一切しないから仕事覚えきれなくて「OJTの期間延長してください」とか自分で言ってくるんだよね。それって仕事舐めてるよね。少しでも努力が見えて、仕事が覚えられないって言うのなら話わかるんだけどさ…

どうも先輩は仕事が覚えられない後輩に少し疑問感を抱いているようでした。
その後輩はOJTを延長してまで指導しているのに、仕事が覚えられないという焦りが全く見えず、本当に仕事を覚える気があるのか疑問に思っているという内容でした。
どう思う?ねぇ、どう思う?」と先輩に問いただされ、平成生まれ、ゆとり教育ど真ん中、ザ・現代っ子の自分は何も言えませんでした。

「休憩時間」とは

自分も入社して早くも中堅と呼ばれる年数が経過していますが、自分が入社した時は休憩時間を返上して仕事を覚えたものです。
それでも仕事が覚えきれなくて、何度も間違って、怒鳴られて、椅子を蹴られながらもなんとか先輩に食らいつこうとしたものです。
今の職場に来た時も、休憩時間は自分で作ったノートを見直して注意するポイントを頭に叩き込んで仕事に臨んでいました。休憩時間に携帯を触るなんてご法度です。
指導してくれる先輩も「休んでいいんだよ?」と声をかけてくれましたが、あまり先輩にも迷惑をかけれないので出来るだけ隙間時間を有効に使用して勉強したものです。
ただこれは今の会社に「コンプライアンス」なんて言葉が浸透しきっていなかった時の話だと個人的には思っています。(良くないのですが)
そもそも休憩とは、その日の仕事の質を低下させないよう疲労を回復させるためにあるものであり、労働者全員に認められている権利です。
休憩時間中は賃金に換算されませんから、仕事に関係する業務はしないでゆっくり休むのが基本です。何をしようが自由なわけで。
自分が入社した時は「新人は休憩をカットして早く仕事を覚えるのが先」と教わってきたので疑問を抱かずにその指導に従っていましたが、今思えば「?」が付くような指導でしたね…

今の新人は休憩は例えどれだけ仕事の覚えが悪くとも、休憩時間はしっかり休憩に入って携帯を見ているし、定時で帰るし、昔とは全く違います。
でもこれはこれで正しいのです。休憩時間は賃金に換算されませんし、たとえ居残りして会社で勉強しても残業にはなりませんから、「お金が発生しないならやらない」のは非常に合理的で理に適っている話です。むしろこれが正しいスタイル。

これってゆとり教育のせい…?

昔はこうだった」と先輩が言う気持ちはよーくわかります。自分もその時代を生きてきた人間ですから。早く仕事を覚えて一人でもしっかり仕事をこなせるようになってほしいという気持ちもよーくわかります。
ただ、今の子たちのペースに任せて指導をしていくと時間が足りないのもわかります。
確かに最近入社してくる新人は(自分も含めてですが)「仕事を早く覚える」という危機感が足りないとは思っています。
これが「ゆとり教育の弊害」なのであれば、なりたくてこうなったわけではないので国を訴えてやりたいくらいなんですが、どうも受け身と言うか、他人事と言うか、なんというか、のんびりしているというか…
教えてくれる先生に迷惑をかけないように覚えないと…」という気持ちがどっかに吹っ飛んで行って無くなってしまっている印象を抱いています。

ただ休憩はしっかり休んでいいと思うんですよね。新人の時ってずっと気を張った状態で仕事をしていますし、誰もが焦りや不安を抱きながら仕事に取り組んでいるはずですから、少しでも休めるときにはしっかり休んで、出来る限り全力で仕事に取り組んでほしいと思うばかりです。
休憩時間は賃金が発生しないので、休むためなら何やってもいいと思いますし、「昔はこうだった」などの戯言は気にせず休むべきだと思います。

新人を潰さないためにも

別に昔の仕事論を全否定したいわけじゃないのですが、現代に合わない昔の仕事論は変えていくべきだと思います。(特に精神論で語られる内容とか)
昔はこうだった」はその時代だから通用したのであって、今この時代では全く生きないこともあります。
ただ今の若者も「今は時代が変わっていますから…」なんて理由に甘えてしまうのも、また良くないと思います。

自分で書いていて、どう結論付けたらいいのかわからなくなってきました。(笑)
怒られなれていない、緩い、焦りが無いなど、今の若者はハチャメチャに言われていますが、別に仕事さえマッチすれば周りの先輩方と同等のパフォーマンスは発揮できると思います。
精神論でどうにかなった管理職の人たちが新人をちゃんと評価しないで「今の若者はゆとりだから」と言って本人に合わないポジションに配属させるからパフォーマンスが発揮できないのであって、新人を伸ばすのも潰すのも、管理者や先輩の責任だと思います。
しっかり評価して新人を伸ばすには、偏見無しの客観的な判断で私情を挟まず見てあげないと、昔の変な精神論を振りかざしてしまってせっかくの新人を潰すことになってしまうと思います。

新人にどう指導していいのかわかりません…

自分もゆとり教育を経験した現代っ子ですから、新人の気持ちもわかるし、昔の精神論を叩き込まれ受け入れてしまったので、先輩の気持ちも良くわかりますし…
一体どちらの立場に立てばいいのかわからなくなります。
けどどうにか現代に合わない悪しき精神論だけは後世に引き継がないようにしたいですね。
教えるときも「なぜこのルールがあるのか」「この決まりを守らなければならない理由は」「効率的に仕事を終えるには」など、細かく丁寧に教えるのが本人の為なのか、ヒントを与えるだけで良いのか、人を育てるって非常に難しいですね。

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