勇気のカケラ 松本山雅FCvs東京V レビュー【2021 J2 第21節】

どーもお久しぶりです、すぴっちです。

第22節の直前となってしまいましたが・・・・”名波”山雅の初勝利、ホーム・東京V戦のレビューになります。

1. 試合結果、スタメン

[試合結果]
2-1、 Win!!

[フォーメーション、スタメン]

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2. 今回の議題

この試合を現地で見て、以下のことを感じました。

「前半、山雅がボールを握って押し込む場面がやけに多い。そこから、だんだんと東京Vの流れになっていったが・・・なんとか耐え切った」

試合後試合のデータを確認すると、上記の傾向がはっきりと分かります。

*参照:SPORTERIA様の、時間帯別パスネットワーク

■山雅:前半30分まで、比較的相手陣地内でパスを回せた

■東京V:前半30分から相手陣地内でのパスが増えた

そのため、以下の2点を分析することにしました。

 1.  前半(特に給水前まで)なぜ山雅は押し込めたのか。
 2. なぜ東京Vに攻め込まれるようになったのか

3. 前半、なぜ山雅は押し込めたのか

これは以下の2つの要因による成果だと考えました。

・味方を追い越す”前の”動きにより、相手DFを押し込めたから
・”前への”プレスで、相手のビルドアップを崩したから

 3-1. 味方を追い越す”前の”動きにより、相手DFを押し込めたから

前節琉球戦でも度々見られましたが、監督が変わってから一番変化したと思うのが「左右のCBの上がる動き」。今節で言うと、右・宮部、左・常田。ビルドアップ時に、”前に上がる・味方を追い越す”動きが増えてきたと感じました。

5:11 ごろのシーンをピックアップ。

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右CBの宮部がパスして、すぐに上がりました。その動きにより、相手を押し込み、よりチャンスを増やすことに繋がったかと思います。

 3-2. ”前への”プレスで、相手のビルドアップを崩したから

今節の山雅の陣形は「3-4-1-2」。珍しい形。その一番の目的は東京Vの「4-3-3」のビルドアップに対して、迷いなくプレスにいかせるためかと。

プレスの役割は、大体以下のようになっていました。基本的には目の前の相手を潰すこと。特に前半の、東京Vの変化が無い段階ではよく効いており、相手がボールを持つ時間を削ることに成功していました。

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4. なぜ東京Vに攻め込まれるようになったのか

時間が経つにつれて、徐々に東京Vがボールを持ち始め、押されていきました。「プレスによる疲れ」に加えて、以下の要因があったと思います。

 4-1 東京V SB#16 の自由を奪えなくなったため

山雅のプレスに手を焼いた故か、東京Vはビルドアップの形を変更しました。

4-3-3から、以下のように3-2-5のような形に。

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目的は、「山雅の左WB外山を最終ラインにピン留めして、東京V右SB#16に時間を与える」こと。上記状態から外山が#16のプレスに行ったら、常田1人 vs 2人 の状況になるので、外山はなかなか上がれない。

上記時間帯別パスネットワークを見ると分かるように、この辺りから東京Vの攻撃は#16を中心に回っていきました。

山雅は、CFの1人 or CH がプレスに行きますが・・・なかなか潰せず。

5. まとめ

昔のレビュー記事で「山雅のビルドアップには勇気がない。後ろに人が余っているせいだ」なんてことを書いていました。

名波監督になってからの2試合はそこを改善しようという意図がまじまじと感じられて、勇気あるビルドアップのシーンが増えてきていて、嬉しく思います。

このまま継続して、さらに成長していって欲しいと思う点です。

6. あとがき

[今日の大野くん]
出場なし。しかし、2得点目のシーンで笑顔がチラリ。嬉しい。

[MVP]
阪野さん
値千金の2得点目。ほんとあのゴールは、阪野さまさま。

[影のMVP]

宮部くん
守備でよく粘った&攻撃でよく勇気を持って前に飛び出した。特に個人的に驚いたのは、93分の自陣ペナルティエリア内でのシーン。見事な読みにより 1vs2の状況を凌いだ。

レビューはこれで以上になります!
また少しずつ時間作って分析していきます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


おまけ. 分析始めてからシーズン半分終わりました

分析始めた2021シーズンも、気づけば半分終わり。

当初は、「全ゲームでプレビュー&レビューを書くぞ!」と意気込んでいましたが・・・特にここ最近は仕事が忙しく忙しく難しい(汗

22試合(リーグ戦+天皇杯)終えて投稿した分析記事数は・・・32個。

まぁ、ぼちぼち。

2週間ぶりにレビューを書きましたが、自分なりに「こういうことなのでは!?」と閃いた瞬間はやっぱり楽しいです。気楽に続けていきます。

・・・嫁に呆れられない程度に。

今後ともよろしくです。