たしかな一歩。 松本山雅FCvs栃木SC レビュー【2021 J2 第33節】
こんにちは、すぴっちです。
今回は先週末に行われた、ホーム・栃木SC戦のレビューになります。
1. この記事で言いたいこと
試合参戦後、こんなことをつぶやいた私。
もちろん・・・負け試合であり、降格圏内を脱出できなかったこともあり・・・非常に悔しかった。だけど、なぜか「面白い」と感じたことも事実。
私がなぜ「面白い」と感じたのか言語化してみた・・・ってことが今回の記事で言いたいことです。
2. 結論
結論としては、「山雅の変化・成長を見れたから」です。
具体的に言うと、「今シーズンの今までの試合よりも、点を取るためのチームの狙いが感じ取れて尚且つその狙い通りにチャンスを作れていたと思った」です。
3. 具体的に
今シーズンの山雅は得点数を伸ばすために、”遅攻”に力を入れていた。元々”速攻”は得意だが、”遅攻”は苦手。両方できるようになればそれは心強い。
勿論、一朝一夕で身につくものではない。
今シーズンは・・・
1. 最終ラインからのビルドアップを試みる
2. プレスを受けて、時間/スペースを奪われる
3. 苦し紛れのロングボール or GKへのバックパス
という一連の流れを何度も何度も見てきた(以下の図参照)。
参考図:この形から・・・
CB→HVのパスをトリガーとして、ハイプレスをかけられ、タジタジに。
今いる選手の技量もあると思うが、「相手の狙いどころを、チームとしてどうやって狙うのか」がうまく設計できていないように思えていた。
vs栃木の場合で言えば、
1. 上図のようにSH含めてハイプレスをかけがち
2. そのスペースを埋めるためSBも上がりがち
➡︎ SB裏を狙おう
と狙いどころが共有できているが、「じゃあどうやってSB裏を狙うの?」という考えが抜け落ちているような・・・。アウェイ・栃木戦はそんなように見えた。
チームとしてどうやって狙うのかが共有できていないから、1つ1つの判断が遅くなる。結果、プレスに捕まる。・・・のかなぁと。
だがしかし!この試合は今までとは違った(ように見えた)。
狙いは、「SB裏」。
どうやって狙うのかは、「(相手がハイプレスするならば)右サイドのローテーションでプレスの出足を止めて、中央で(下川)フリーの状況を作り、裏を狙う」。
詳細は図で説明します。
下図のように右サイド4人がローテーションする。
上手くいったのが、47:30頃のシーン。
1. 相手SHのプレスが遅い & 中央の下川がフリーのため、野々村が中央にパス
2. フリーの下川。相手SBが上がっていることを確認し、SB裏へスルーパス
3. 同時にSB裏を狙う大野。見事、SB裏を取れた。
結果ゴールは奪えませんでしたが、この形から何度とチャンスを生み出していました。
勿論今までの試合も何かしら攻撃の意図を持って試合に臨んでいたと思いますが・・・この試合はどうやって攻めるかを感じ取れたし、その形でチャンスを作れていた・・・ように感じ、私は「面白い」と思いました。
4. 今後に向けて
結果、勝ち点3を奪われて残留争いがより一層厳しくなったのは事実です。ただ、今までよりも成長していることは間違いないです。残り試合は少なくなってきましたが、一歩ずつ成長し、まずは今シーズン残留を勝ち取って欲しいところです。(そして来シーズン爆発して欲しいと言う青写真)
5. おまけ:今日の大野くん
完璧に私情だが、今日の試合が面白いと感じた理由の1つは「大野くんがやたら目立ってから」と言うのもあるかと(笑。
上記のシーンでは、WBさながらのオーバーラップでSB裏を取ったり、自陣深くでのポジトラ時に誰よりも早く攻め上がり、ボールを預かったらそのままドリブルしたり・・・などなど。
名波マジックか、宮部くんという強力なライバルの出現のせいか、最近の大野くんは良い意味で「吹っ切れている」気がする。良いメンタル状態かと。
もっともっと良いプレーを、勝利につながるプレーを見せてほしい。