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1.想念形体(エレメンタル)~この世において

人間は生命の表現様式として看た場合、非常に複雑な媒体構造をしています。肉体を構成する個々の細胞は常に新陳代謝を繰り返していますが、身体全体では一つの統一体として機能しますし、腸内細菌等は、ある意味では彼等自身の目的を持った個体なのですが、彼らのはたらきがなければ人間の体内での消化という過程は機能しませんから、人間の一部であることは確かなのです。
これと同じ様に、人間の心の媒体として感情や思念を表現するアストラル及びメンタル・レヴェルの表現媒体も、鉱物になる以前の生命の表現様式の集合体から構成されており、神智学ではエレメンタル・エッセンスという名前で呼ばれています。
このエレメンタル・エッセンスは、彼等自身の進化のために、外部の刺激(波動)に対して敏感に反応するという性質があり、この性質のために、人間として表現されている意識が充分に進化して、各波動領域の媒体に対する主権を完全に確立するまでの間は、エレメンタル・エッセンス自体の活動によって、心が外部の出来事に影響されて揺れ動くという現象を作り出しているわけです。
「黎明・上巻」より

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この「エレメンタル(・エッセンス)」について、ちょっと掘り下げていこうと思います。

「肉体・アストラル体・メンタル体」に関して、判り易いように図にしてみました。
ここで、注意して頂きたいのは、一般的(?)には、多重構造の身体概念に関しては、
「肉体(荒魂)-幽体(和魂、エーテル体)-霊体(幸魂、観念体、アストラル体、霊妙体)」
と表現する事が多いように思うのですが、
神智学では、「肉体-幽体-霊体」を「肉体・エーテル体-アストラル体-メンタル体」、
ダスカロスは、「肉体-サイキック体-ノエティック体」としています。

「想念形体(エレメンタル)」に関しては、神智学やダスカロスの本に詳しく書かれていますので、それらに沿って「肉体・アストラル体・メンタル体」の身体概念図としました。(コーザル体に関してはここでは触れません)

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この身体概念図は、下記の文言から導いています。

肉体、サイキカル体(アストラル体)、ノエティカル体(メンタル体)には、それぞれエーテル対応物、もしくはエテール・ダブルがあります。肉体の一つひとつの細胞や原子も、それぞれ個々のエーテル・ダブルを持ち、これらすべてが合わさって肉体全体のエーテル・ダブルを形成しています。
(肉体の)エーテル・ダブルは体が分解されるまで、体から切り離されることはありません。エソテリック・ティーチング(ダスカロス) P138~139

身体概念図には現しておりませんが、上記の文言から、肉体を構成する細胞や原子にも、それぞれにエーテル・ダブルがあるようですから、物質的肉体と同じエーテル・ダブルが存在するようですが、肉体が消え去れば、この肉体に対応するエーテル・ダブルも無くなると思われます。(下記参照)

エーテル・ダブル
最も単純な単細胞から複雑な生命体まで、この現象界に存在するすべての生物は、やや対外にはみ出した領域に広がる「エーテル・ダブル」を持つ。
完璧にして不滅のエーテル・ダブルは、3つの身体の鋳型であると同時に、それぞれの健康を維持するために機能している。エーテルはこのエーテル・ダブルの中に蓄積され、体の各所に分配される。
エーテル・ダブルは3つの体のいずれかが投影されている限り存在し、肉
体が死ねば肉体のエーテル・ダブルは消滅するが、他の2体のそれは残る。
エソテリック・ティーチング(ダスカロス) P224

また、「「黎明」には、

肉体から生命が引き揚げると活動を停止して分解されます。そして魂すなわち意識の個的表現は、表面意識となる下限媒体を様々な波動領域の表現世界に移し変えながら進化して往く、というように、それぞれの媒体の表現領域と表現様式が変化するだけで、実相としての生命に始まりとか終わりとかいうものは存在していないのです。「黎明・上巻」より

という箇所がありますが、この表現領域とは、アストラル体やメンタル体の事であり、肉体が滅んだ後も、個的表現(個性)はこの媒体領域で存続していく事が読み取れます。

しかし、この身体概念図から、私たちは肉体が滅ぶ前から、これらのアストラル体やメンタル体をまとっているわけですから、今こうして肉体を持っている間もアストラル体、メンタル体も個的表現(個性発露)をしているわけです。

アストラル体はアストラル界において、感情を主に司る、欲望や情欲、情緒的活動などが反映され、メンタル体はメンタル界において、精神的・知的な思考などが反映されるようです。
(「他の身体概念では、ここで云うアストラル体がエーテル体、メンタル体がアストラル体と表現されることが多い)

この肉体をまとっている間においても、アストラル体、メンタル体の活動が「想念形態(エレメンタル」として認識できるようで、「人間として表現されている意識が充分に進化して、各波動領域の媒体に対する主権を完全に確立する」事に繋がる情報がありそうです。

次回から、この「想念形体(エレメンタル)」を詳しくみていこうと思います。なお、この身体概念図にチャクラが描かれていますが、関係がありそうなので印しておきました。

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