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食べなくてもいい、それが自分弁当のよさだ。

ここ最近、自分で自分の食べる弁当を作って職場に持って行っているのです。

妻は妻で自分のお弁当を作って持って行ってるので、弁当が完全に分担というか、自分で自分のために作る自分弁当。今流の言葉を使うならテレワーク弁当とでもいうのでしょうか。

で、そんな自分弁当を初めてもう二週間くらい経つのですが。

これが、なんかすごくいい。

昔から一切お弁当を作ったことがないというわけではなく、一人暮らしの頃も、食費節約のために僕はお弁当を作って職場に持っていっては「あら!三戸君はお弁当男子なのね!」という謎の高評価を職場の奥様方にいただいていたりしました。でも別にお弁当を作るのは節約のためだけで、世の中の弁当男子のようなキラキラ感はそこにはありません。

そして結婚。

結婚してからはマイラブリーワイフがお弁当を作ってくれることもしばしば。色とりどりのメイン。健康的な副菜。美味しい卵焼き。まさにパーフェクト弁当。

けれど、そんなお弁当ライフに終わりを告げたのは、自分の病気でした。

この病気がまぁ厄介でお弁当のことだけに言ってしまえば
「せっかく作ってくれているのに食べられない日もある」
という結果を残してしまうことがしばしば。
そんな弁当は晩御飯にもちろん食べるわけで、夜にビールのつまみに食べる弁当もいいっちゃいいのですが、昼に食べる弁当と夜に食べる弁当じゃ、妻だって気分がちがいますよね、きっと。
だからものすごく申し訳ない気分になるわけです。

だから僕はある日から「もう僕の弁当は作らなくていいよ」と妻に自己申告することにしました。
妻としては「一人分も二人分も変わらないよ」と言ってくれるのですが、その一人分にかけてくれる愛情(朝自分より早く起きて作ってくれてるわけですよ)をまるまる昼にスルーすることも結構辛い。それがまた自分の体に謎のストレスをかけたりするわけです。

で。それからしばらくして。

ある日、晩ご飯を作って妻と食べていたら、少しずつおかずが余ったんです。明日にわざわざ残すほどでもないし、かといって今ここで食べるにはちょっとおなかいっぱいだなって感じの量。大体三口くらいの量って感じでしょうか。

その時にふと思ったのです。

「これ弁当にしちゃえばいいんじゃない?」って。

今目の前にあるのは全て自分が作った料理。(基本的に僕の方が家にはやくかえるので、晩御飯は僕が作ります。)もし仮に自分の体調が爆発してお昼に食べれなくても自分の作った料理だから晩御飯に回しても罪悪感はないし、お昼ご飯代ももちろん浮く。

というわけで作ったのがこの弁当。

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なんか、雑な男の弁当って感じですよね。見かねた妻から自分のお弁当用にゆでていたブロッコリーだけもらいましたが、お昼に食べてみたら十分にボリューミーで美味しかったので全く問題なし。「食べなくても誰にも迷惑をかけない」という気持ちのおかげか、ぺろりと食べることが出来ました。

というわけでその日以来、少し余った晩御飯なんかをやりくりして、次の日に食べる弁当を作る生活が始まりました。

基本ルールは

① 前日夜に自分で作る(妻に作ってもらったり朝起きて作るとかはしない)
② 晩御飯の残りで作る(わざわざ料理しない)
③ 見た目は気にしない

です。

弁当業界はなぜか当日の朝に作るのが不文律のようですが、自分一人のためだったら別に前日の夜に作ってもよっぽどのことがない限りおなかも壊さないし、味もそんなに落ちないです。

とにかく、自分の中ですべての問題を解決できるということが、今の自分にとって、とても心地よい。もちろん妻の作ってくれる弁当は大好きなのですが、妻に迷惑をかけないでいい、という点が、変な話ではあるけれどこのお弁当を少しだけおいしくしてくれている気がします。

テレワークな時代になって、奥さんが働きに出て、自分は家でお仕事と言う人も増えているのかもしれません。
そんな時に、自分で自分のためだけに作る弁当をあらかじめ用意しておく。
そしてそのお弁当にはできる限り力を入れない。誰にも力を注がせないで作る、自分だけのゆるい弁当。

これ、結構今後大事になってくるお弁当じゃなかろうかと思うのですが、そんな意味合いを持たせることもなく明日も僕は弁当を作ります。

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普通だったらあり得ないたこ焼き弁当とかも簡単に作れるのが、自分だけの弁当のいい所でもあります。レッツトライ。

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