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サーティワンアイスクリームのクリスマスサンデーは幻・オブ・ザ・幻。

 サーティワナー(サーティワンアイスクリームが好きな人の称号。)は常に何かに追われている。

 というのも、サーティワンアイスクリームは基本的に

 ・スタンダードフレーバー(いつも必ずお店にあるフレーバー)
 ・シーズンフレーバー(ある一定の時期しか置いてないフレーバー)
 ・フレーバーオブザマンス(一度逃すと次いつ会うか未定のフレーバー。)

 の三つに分かれており、スタンダードフレーバーを極めし欲張りサーティワナー達の注目はどうしても新しく出る、かつ期間限定のフレーバーオブザマンスに向かうことになる。
「今月中にあいつ食べとかないと…」という謎の使命感が生まれてしまうのだ。

 そんな中、サーティワンアイスクリームはまた新たな使徒を我々に遣わした。

「数量限定」の「クリスマスサンデー(ブラウニーサンデー)」である。

ぱふぇ3

(画像はHPより)

 ただでさえサーティワナー達はフレーバーオブザマンスとの「期間限定」の戦いを迫られている。そこに「数量限定」というさらなる限定が着く。とうぜんクリスマスサンデーだからこれ自体も「期間限定」なので

「期間限定」×「数量限定」×「期間限定」

 という、千利休も真っ青の一期一会アイスがここに爆誕してしまっているのである。世間はどうして騒がないのか謎だ。

 はやる気持ちをそのままにして、とにかく僕はサーティワンアイスクリームに向かう。駅を降りて(なぜなら私の家の生活圏内にサーティワンアイスクリームがないから)、同じ方向に歩く人が全てサーティワンアイスクリームへ急ぐ敵のように思えながらも、なんとか行きつけのサーティワンアイスクリームにたどり着く。クリスマスサンデーはまだ売り切れていなかった。ほっと一安心。

 そうすると、次に悩むのがじゃあここに何を組み合わせるのかである。

 クリスマスサンデーはある意味トッピングのようなもので、ベースとなるアイスクリームは自分で選ぶことが出来る。ニュースリリースに載っていた商品情報を見ると

 冬にぴったりの、しっとり濃厚なチョコレートブラウニーをのせたクリスマスサンデーです。(中略)ホイップクリーム、かわいい雪だるまと星のチョコレートを飾って、カリカリ食感のチョコレートコポー(薄く削ったチョコレート)と雪みたいな粉糖をトッピング♪ソースは、チョコレートとストロベリーからお選びいただけます。(サーティワンアイスクリームHPより抜粋)

 なので、ザックリ言えば好きなアイスをパフェに出来ると考えればいいだろう。

 僕は頭を巡らせる。
 僕の手持ちのマイセレクトフレーバー(サーティワナーが各自持つお気に入りフレーバー。サーティーワナーが二人集まると、自分のマイセレクトフレーバーのプレゼン合戦で戦いになる。アイスクリームにおけるポケモン)にあるのは、

「チョコレートミント」(王者の風格)
「チョップドチョコレート」(はずれのない味)
「ラブポーションサーティワン」(初めて付き合った女の子と食べた)

 であり、ここに特別枠として「ワールドクラスチョコレート」というシーズンフレーバーがいるのだけれど、現在は販売されていない。

 チョコレートミントはその圧倒的チョコレートミント感で全てを覆いつくす究極の刃。柔らかなホイップクリームやチョコブラウニーの味まで覆いつくしてしまいかねないので、今回は流すべきだ。
 となるとチョップドチョコレートか。ふむ。チョコレートにチョコレートが過多になりすぎやしないか。俺はチョコレートじゃなく、アイスクリームが食べたいのだ。
 ラブポーションサーティワンと言う手もあるが、チョコレートとの色味が今度は気になる。チョコレートソースを選びたいと思っているので、ラズベリーの酸味がここは逆に邪魔になるのでは…

 あぁ、ここにワールドクラスチョコレートがいれば…!と思ったその時、僕の頭によぎったのは、最近マイフレーバーに名乗りを上げた、11月お披露目新入りフレーバー…!

「ホワイトティラミス、君に決めた!!」

 ピカーン!(謎の効果音)

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「クリスマスサンデーのチョコソースをホワイトティラミスで!」


見た目はまごうことなきパフェである。水色マフラーの雪だるまチョコと、黄色い星のチョコレートが非常にいい味を出している。というか写真を今更見て気付いたけど、HPの商品画像と変わりないレベルの商品がお店で提供されるってすごくないですか。

 では、実!食!

 チョコレートソースと削ったチョコがかかったホイップクリームと、アイスを一気にすくって食べる。

パフェ

(パフェにおける大トロみたいな部分)

 たまらんなこれは!と思うと同時に、僕は自分の選んだアイスのセレクトが正しかったことを確信した。

 ホワイトティラミスのソースであるエスプレッソチョコリボンの苦さと、チョコソースの甘さ、アイスクリーム自身の甘さ、そしてそれを包み込むホイップクリームの優しさが混然一体となって僕に襲い掛かる。いや、むしろ抱きしめに来てくれると言った感じ。いつまでもこの優しさと苦さの中におぼれていたい…。

 でも、このクリスマスサンデーのすごさはそこに終わらない。

 これだ。

パフェブラウに

 チョコブラウニー!

 このチョコブラウニー、何がまずすごいかって、あらかじめカットされたブラウニーではなく、一切れのブラウニーをお店でカットしてからきちんと載せているところだ。サーティワンに絶対いらないだろ思われがちな調理器具であるナイフが、この時だけのためと言わんばかりに活躍するのである。

 ケーキが切りたての方が美味しいかはわからないけれど、カットされてタッパーにゴロゴロと入れられているブラウニーをひょいひょいと載せられるよりかは、一つ一つ丁寧にブラウニーをカットしてくれることで「このサンデーは俺のために作られている…!」という幸せ感をかなり演出してくれる。料理は味だけではないのだ。

 それと、サーティワンアイスクリームは個人的に「スポンジ系ださせたら無性にうまい」という点がある。以前あったドラえもんとのコラボでのどら焼きも、どら焼き自身がめちゃくちゃに美味しくてびっくりした。今回のチョコブラウニーも「いや、これだけで商品になるのでは?」と思うくらい美味しかった。サーティワナーの欲目かもしれないが、嘘はついていないと思う。

 美味い美味いと言いつつあっという間に完食。多分コストとか手間暇のことを考えると、スモールサイズのアイスでしか出せないのだろうけれど、個人的には「もっとでかいサイズで食べたい!」と思わせるには十分なレベルの完成度でした。

 いつもいつもサーティワンアイスクリームに思ってしまうことなのだけれど、こんだけ美味しいのだからもう通年展開でいいのでは…?と言うのが個人的な希望である。

 12月にしか会えない幻の恋人のようなクリスマスサンデー、食べれるのは12月25日までのようです。お早めに・・・!

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