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国家総合職(教養区分)合格者の勉強法【二次試験編】

こんにちは。今回は国家公務員総合職教養区分の二次試験に向けた対策について、多少は参考になるように書いていきたいと思います。
前回の一次試験対策についての記事は全然参考にならないと思いますが、反面教師にしたいよって人はどうぞご覧ください。


1.そもそも二次試験ってなにするの

教養区分は採用数が増えてきたとはいえ、まだ総合職試験において主流にはなっていません。教養区分の二次試験の内容や対策についてしっかり教えてくれるような場所ってあんまりないです。たぶんみんなよく知らないんだと思います。実際に受けてみないとわかりにくいのに二次試験に進める人数が少ないし。

で、結局二次試験では何を課されるのかというと、

①論文試験とそれをもとにしたプレゼン・質疑応答(政策論文試験)
②グループディスカッション(集団討議試験)
③個人面接(人物試験)

の3つです。これらの試験が2日間に分けて行われます。

①の政策論文試験は、一次試験の合格発表と同じタイミングで事前資料が公開されて、それに関連するような問題が出ます。
論文に関しては一次試験の際に書く総合論文と大きく変わることはない気がします。ただ、二次試験ではその論文の内容を面接官にプレゼンし(約5分)、内容について質問が来る(約20分)という流れが追加されます。プレゼンに資料を使う必要はなく、口頭説明だけでOKです。

②のグループディスカッションは、はじめにお題が与えられて、各自で考えをまとめたりレジュメを作ったりする時間があります。その後、全員分のレジュメが配られ、その内容をもとに30分討論します。
ホワイトボードなどは用意されず、議事録などを作成する必要もありません。「結論を出すことが目的ではない」とも言われるので、お互いの意見をすり合わせていく過程が見られてるんだと思います。

③の個人面接は、事前に面接カード(A4片面1枚)を提出し、それに関する内容が聞かれます。面接カードの中身は、研究や勉強の内容、ガクチカ的なもの、志望動機などです。面接官はカードの内容と関係のない質問はしてこないので、聞かれて困らないことだけ書いておけばなんとかなります。

2.どういう対策をするの

教養区分の二次試験は、毎日何時間も机に向かってガリガリ勉強していればなんとかなるというものではありません。じゃあ何すればいいのかというと、正解はないという気もします。そんな中で、私が個人的に役立ちそうだと思うこと、役立った気がすることを書いておきます。

・合格者団体の対策講座に参加する
私は西日本の学生なので、関西を拠点にする公務員試験合格者団体の「京僚会」が主催する教養区分の二次対策講座に参加しました。東日本にも名前は忘れましたが似たような団体がありますし、地域関係なく支援などをしてくれる団体はいくつかあります。気になる人は調べてみてください。
京僚会さんの対策講座は、教養区分の内定者が面接官役になって各試験の模擬試験をやってくれるというものでした。なんと無料です。ほかの団体でも500円くらいで参加できるところもあり、受験経験者から直接話も聞けることを考えると予備校などの講座よりずっとお得だと思います。試験の形式に慣れるためにも、1回くらいはこういう講座に参加してみることをお勧めします。

・民間就活をする
公務員志望者でも、押さえとして民間企業の就活もする人は少なくありません。大学3年生の秋まででも、夏のインターン選考や外資系の早期選考がけっこうあるので、そういうところで面接やグループディスカッションの経験を積むのは役に立つと思います。
私は夏にベンチャー企業のインターンに応募したときに、グループディスカッションの選考がありました。話についていききれず面倒になった結果、発言せずにずっと周りの様子を見ていたので当然選考には落ちましたが、この時期にグループディスカッションの進め方を知れたのはよかったと思っています。他のインターン選考でも面接があったりして多少は慣れていたので、教養区分の面接もそれほど恐れずに挑むことができました。

・面接カードを書く
これは義務です。二次試験の1日目に必ず提出しないといけません。カードを書きながら、どういう質問が来てどうやって答えればいいかということを考えることは、面接対策ともいえると思います。
先ほども書いた通り、ガクチカや志望動機を書くことになるので、民間就活をしていればここでも少し楽になるかもしれません。

・資料の読み込み
論文試験の参考資料が公開されるので、それを読み込んでどんなテーマで出題されるか考えます。でもそんなの当たりません。とはいってもある程度前提知識として知っておいて損はないはずなので、少しでも「はあ?なんだよそれ!?」を減らすために読み込むに越したことはありません。あと資料読んでる時間が一番試験対策してる気分になるので、「ちゃんと対策できたから大丈夫な気がする」と当日思えます。

3.当日に向けて

当日に向けて準備しないといけないものがあって、それはスーツや小物類(靴とかカバンとか)です。
リクルートスーツを持っていない人は民間就活や官庁訪問でも使うので用意しておくべきです。ジャケットとパンツ/スカートさえあればOKではなく、靴やカバンも必要で、時期的にコートも欲しいし、スカートの人はストッキングも忘れてはいけません。前日に焦らないように、早めにそろえておきたいものです。ちなみに私は試験の2日前にパンプスを買いましたが、気持ち的にも焦るのでもっと早く確認しておくべきでした。

とはいえ身だしなみ自体は評価の対象ではありません。私は試験会場で「それいつものリュックとスニーカーだろ」って感じの人や「サ〇ンサタバサのバッグチャームつけたままやん」って人、ハンカチを持ってなさそうな人などを見かけて、トレンチコートやパンプスや就活用バッグを買ってハンカチも持って身だしなみ(だけは)ちゃんとしたのに評価されないのかと悲しくなりました。みんな同じスタートラインに立つためにも、各受験生がきちんとした身だしなみで試験に行ってほしいなと思います。


二次試験は対策が難しい上にかけられる時間も短いので、正直やれることは多くありません。でも、だからといって不安になる必要はありません。みんな対策なんてできてないからです。

私が一番伝えたいのは3.でした。きちんと自分の身だしなみ、身の回りに気を配れることは、社会人になるための最低条件だと私は思います。特に国を担うキャリア官僚を目指す人たちならば、それが当たり前であってほしいものです。一緒に働くことになるかもしれない人にその意識が薄いのは悲しいことです。これから受ける皆さんは、試験の内容だけでなくそういうところまで気を配れる人であってほしいです。


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