マガジンのカバー画像

ものうる人びと

編集出版・代理店・制作会社・法人広報・生活者として……いろいろな立場で広告に関わってきた著者による、広告にまつわる色々なテキストが集まっています。広告のまわりにいる人が、ふと足を…
広告にまつわる色々な文章が読めるマガジンです。ものを「売る」「得る」ためのフィクションとして広告を…
¥300 / 月 初月無料
運営しているクリエイター

2022年10月の記事一覧

キリンの首ってこんなに長い……わけがないけど、騒ぎにもならない

最も深い嫌悪感は、攻撃ではなくて無視だという。広告は嫌われ者だとわかっていても、どれだけ嫌われればいいのか。そんな悲哀を感じずにはいられない、夏から秋の出来事を書き留めておく。 デジタルサイネージやトレインチャンネルなど、何か集中的にキャンペーンがあれば人は群がる。そうすると、群れていることがニュースになって注目される。「屋外広告、すごいんじゃないの」と思うこともあるだろう。ところが、ふだんは無視されているようなのだ。 出稿の空き時間に代理店のJekiが流すのは、画像が風

¥100

書籍の電車広告が過剰すぎる話

近頃、都内の電車に乗ると、文芸書の広告が増えているように感じる。(あくまでも、体感ではあるが、大手出版社が強力なパワーを使って、大量に出稿するのが目立つ。 出版社の大量投下といえば、レーベル周知や読書キャンペーンが定番だ。新潮社の「yonda?」や集英社の「ナツイチ」、角川文庫の「カドブン」、文春文庫「秋100ベスト」しかり。みんなバランスが取れている。 しかしながら、本の広告となると、そうはならない。売らんかな精神や作品への愛情……何はともあれ、過剰にほとばしるソウルが

¥100