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07.ジンジャーチャイ~改良③生姜をとびきり辛くするには?~

こんにちは、旅するスパイスラバーちゃいまいです。
今回も、生姜と向き合い、ジンジャーチャイの研究をしていこうと思います。

前回、生姜は切り方を変えれば辛くなるかどうかを検証しました。
そして、あくまで個人の感想ですが、繊維に沿って切ると辛くなりそうだということが分かりました。

今回は、その結果を生かしつつ、仮説2「加熱・脱水により上手くショウガオールを生成すれば辛くなるか」を検証していきます。
目指すは「生姜の辛さをより生かした辛口チャイ」です!

改良①の記事で、生姜の辛み成分「ジンゲロール」を加熱・脱水し、より辛い「ショウガオール」に変化させれば生姜の辛さを引き出せるというお話をしました。

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食品医学研究所のサイトに、「100℃以下の温度で4~5時間、加熱したり、蒸したりしたショウガは、ジンゲロールとショウガオールがほぼ1対1の割合で含まれるようになる」[参考:1]
という記載がありました。
そこで、今回は
ただひたすら生姜を5時間煮続け、できた抽出液でチャイを淹れるということをしてみようと思います。

まず、生姜を繊維に沿って薄切りにします。

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そして5時間弱火で煮る。

煮る



部屋中生姜の香りが…!

…ブォォオオオオオオ…

脱臭機のにおいセンサーが反応してしまった…!


…これが5時間煮た状態です。
色が少し黒くなりました。

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生姜を取り除いてみると、色が出ているのが分かりますね。
この時点で少し味見をしてみたところ、
しっかり激辛でした。これは辛口チャイに期待ができますね。
ジンジャエールに使っても美味しそうです!

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使用する分だけを取り出しました。
さっそくチャイを淹れていきます。
左:生姜の抽出液100ml
右:アッサムCTC茶葉大匙1

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弱火~中火で3分程度茶葉を煮出していきます。

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牛乳150mlを入れて、吹き出さないように。
いつもならあわあわの状態でキープしてしっかり味を出すのですが、
せっかく抽出したショウガオールが高温で壊れてしまうともったいないので今回は1度沸騰させたところで火を消しました。

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濾して砂糖を加えて完成です!
約5時間15分かけてできたジンジャーチャイがこちらです!
写真で見るといつもと変わりません!

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そして飲んでみました。




「辛ーーーーーーーーーーーーーーーーーい!」

ついにやりました。みなさん。
約5時間15分かけて好みの辛口チャイを作ることに成功しました。
飲んだ瞬間から口から喉がカァーっとあつくなりました。
ショウガオールがどのくらいの割合まで増えたのかというのは計測できませんが、普通にジンジャーチャイを作った時とは比べ物にならないくらい辛口のチャイに仕上がりました。

…ですが、私は大切なことを忘れていました。
初めに今回の改良条件として掲げていた”無理せず年中作れる”ということ。
約5時間15分をかけて、1杯のチャイを年中淹れることはできるか。

もちろん、否。

美味しくても気軽にできなければ、作ることが辛くなってしまいます。辛い(からい)チャイじゃなくて、辛い(つらい)チャイ。

さて、どうこれを改良しましょう。

あとがき

いかがでしたか。
今回は、仮説2「加熱・脱水により上手くショウガオールを生成すれば生姜の辛みを引き出せるか」について検証してみました。
上手くいきましたが、手間がかかりすぎるという初歩的かつ最大の難題にぶち当たってしまいました。

さて、この難題を無事に解決できるのか否か。
続きをお楽しみに!

皆様のチャイライフが少しでも豊かになりますように。
それではまた。

参考
1:「体を芯からポカポカ温めるには加熱ショウガか、蒸しショウガを!」,
食品医学研究所,https://bit.ly/2ROOiKg

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