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2021年もやりたいことをやろう。夢を叶えた友人Tの話。

この記事を読んでくださったあなたが、世の中色々あるけれど、やりたいことをやってみよう!と少しでも考えてくださったらと思い、綴ります。

出会いは突然に

「ちゃいまいさん初めまして!夜分遅くにすみません(…中略…)よかったら一緒にカレー好きが集まるシェアハウスやりませんか?会ったこともないのでアレですけど」

その交流は突発的に、しかし奇妙な形で始まった。

これは、私の友人Tが、人生の一つの夢を形にするまでの小話。

初めましての時のTの連絡は唐突でありながらも丁寧で、プロフィール欄に書いてあるJK(女子高生の略)という肩書きが似合わなかった。
SNSで共通の趣味を持った他世代とツナがることが出来る、便利な世の中になったものだと感じた。

Tと私は、カレー・スパイスという共通の趣味を介して親睦を深めていった。
交流し始めてすぐにTがJKではなくただの成人男性だと分かったときは、流石に連絡を断とうか迷ったが、これほど好きなものにまっすぐな人が悪い人なわけがないと思い、関係を続けた。

ただ、それから実際に出会うまでには、半年以上の時間を要した。

エイプリルフールには、シェアハウスを作りましたという嘘の投稿を一緒に流して、多くの人から反応をもらったりもした。
しかしこの時は、この嘘が誠になろうとは思っていなかった。カレー好きの人たちが交流出来るシェアハウスを作る、それはTの夢の一つだったが、すぐには叶わなかった。


新型コロナウイルスの感染規模が拡大し、自粛ムード真っ只中だった春から初夏、私たちは何度かリモートで共にカレーを食べながら、シェアハウス開設についての作戦会議をした。

不動産に詳しい人、シェアハウスの運営をしている人、たくさんの人に話を聞いたが、私たちが行き着く先はいつも同じだった。

「でも始めるのはコロナが落ち着いたらだね」

あらゆるシェアが減少する世の中で、新しい共有の場を生み出すのは勇気がいることだった。

それからだらだらと時は流れていき、自粛ムードが少し落ち着き始めた8月頭の猛暑日のある日、埼玉の畑の上でようやく私たちの顔合わせが果たされた。

「Tさん、幻じゃなかったんだね。本当に存在したんだね」
「そちらこそ、実在したんですね。でも、半年もリモートで一緒にカレーを食べたり話したりしてたから、初めて感がまるでないですね」

初めて出会ったTは、カレーとバナナリーフを持っていた。想像した通りの、カレーが好きすぎる変態的で魅力的な人だった。

家の中に籠りきりだった今年の夏、唯一日焼けしたその日、私たちはBBQをし、やっぱりカレーを食べていた。
顔合わせをしたことでさらに距離も縮まり、その後すぐに一緒にインド料理の教室にも通い始め、感染予防に注意を払いながらカレーを作ったりもした。
カレーを食べながら、作りながら、それでもやっぱりでるのは、

「落ち着くまではいろいろ動けないね」の言葉だった。

始めたいタイミングが始めるべきタイミング

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残暑厳しい9月、Tはついに後輩のBと物件を探しを始めた。
とりあえず、というつもりだったようだが、それからすぐになんとまああっさりとTは一軒家を借りる契約をした。

それまでの長い悩みはいったいどこへ羽ばたいてしまったのか、と感じてしまう勢いだった。

「畑もあって、立地も良くて、理想的な家に出会ってしまったんだ。それで、競合がいるって知らされて、なんだか誰かに取られてしまうのかと思ったら急に惜しくなって。後悔するくらいなら、と勢いで決めてしまったんだ」

Tの動きシンプルだった。
機が熟したので逃すまいと思って行動に移した、それだけだった。

そんな風にシェアハウスを始めたTは、それから今まで後輩Bと共にその家で毎日カレーを作り続けている。
そして、感染予防策をとりながら、念願だった通りにカレー好きの仲間たちを毎週家に招いて研究に没頭している。

こうして彼は、私との出会いと同じくらい突然に、夢を叶えてしまったのである。

我慢も大事、でも、希望を捨てない道も考えたい

世の中は変わってしまった。それは、明らかな事実である。
気をつけなきゃいけないこと、考えなきゃいけないことが山ほどある。

しかしながら、それは全てのやりたいことを辞めなきゃいけない理由にはならないと私は思う。
厳しい現実と共に在りながらも、その中でやりたいことを実現する道を考えたっていいのだ。
そんなことを、カレーのことしか考えてなさそうなTから学び、少し勇気をもらった気がする。

この出来事の受け取り方は様々かもしれない。
ただ単に、一人の男が家を借りた、という事実しかないとも言える。
でも、私のようにポジティブな何かを感じる人もいるのではないかと考え、今回このようにnoteに書き起こした。

Tには、これからも好きに真っ直ぐに向き合い続け、周囲の人々に勇気を与え続けて欲しいと思う。

来年もきっとまだ、我慢することは多分にあると思うけれど、
そんな状況に負けずに、皆さんも、やりたいことがやれますように!

ではでは、良いお年をお迎えください。

おしまい!

追記
友人Tの記事も載せておきます 


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