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理想の家

「ご覧ください。この深紅の絨毯。豪華なシャンデリア。階段を登って2階に行くと、数々の名画と、四十畳を超える部屋の数々。高級ホテルじゃあありませんよ。 でも最初から金持ちだったわけではございません。私は子供の頃から身長が小さいと馬鹿にされ、友達なんで一人もいませんでした。家は貧しく、食べるだけで精一杯の毎日。映画のように特に群を抜いた才能があるわけでもないので生きるためにに努力を惜しみませんでしたよ。しかし今となっては過去のことです。努力を認められ、昇進を続けて、今では大企業の若社長になったという話はある新聞の見出しにもなりました。今はビジネスの本を出版したら10万部の大ヒットなんですよ。はははは、失礼。ことがうまくいきすぎて笑いが…あははははは、ははははは………………」

「はぁ、新しく妻が雇った召使いは、幼い頃とても貧乏であったと聞いたが、そのせいか?私の家と実績を自分のもののようにぺちゃくちゃと話している。それも、絵画相手にだ。悪いが解雇せざるを得ないか…」

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