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1人旅行はいいぞ。-南禅寺・天授庵編-

どうも、絶賛事務作業に追われ中です。こう忙しいと遠くに行きたくなりますがまだ無理なので、久々に過去旅行を楽しみたいと思います。

さて、今回は南禅寺です。これまで数々の場所を巡ってきましたが、実は南禅寺の存在を知ったのはつい最近 (一年位前) でした。魅力的な場所なのに行かないのはもったいないだろう、という事で雨の降る中訪問しました。それでは行きましょう。

ある年の金曜日午前8時20分。京都駅から南禅寺・永観堂道のバス停に降り立ちました。事前にスクショしたMapを開いて南禅寺を目指していると、初っ端から迷ったことに気付きました。※酷い方向音痴です

何のためのMapなんでしょう。若干自分に引きつつ、雰囲気で南禅寺を目指します。普段の朝と違って常識的な時間に活動しているからでしょうか。それなりに車が走っており、人もちらほら歩いています。困ったときには人に頼る。そんなわけで観光客っぽい人を頼りに歩くと、左手に古い線路跡のようなものが見えてきました。南禅寺の近くに線路跡。ってことがこれがかの有名な蹴上インクライン

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想像は的中しており、どうやら目的の1つであるインクラインに辿りついていたようです。因みにですが、当初の予定で蹴上インクラインは最後に行くことにしていました。方向音痴のせいで若干予定が狂ってしまいましたが、まあこれもご愛敬。

このインクラインは世界最長の鉄道跡と言われており、明治24年から昭和23年まで使われた後、こうやって廃墟となったようです。春は桜、秋は紅葉が鉄道跡に覆いかぶさるように風景を彩り、京都市の文化財の名にふさわしい美しさを示しています。

確か記憶では南禅寺まで500 m くらいの位置にあったはず。当初より遠ざかってしまいましたが、インクラインを見れたので良しとしましょう。

ここでようやくgoogle mapを起動させ、南禅寺の方向に歩いていきます。やはり道を一本間違えていたようです (よくやる)。最初からこうしとけばよかった。

静寂な住宅街を通り越し、回り込む様な形で南禅寺に着きました。

この時は8時45分なので、開門してすぐの時間でした。そのせいか人がまったくもっておらず、こんな風に厳かな雰囲気を楽しむことができました。

南禅寺門

余談になりますが、早朝を外した時間に開門する寺院へ行ったのは南禅寺が初めてです。この日は一発目が南禅寺だったので、京都市民ローカルパン屋の志津屋でカルネを食べてからゆっくり向かうことができました。京都はパンの消費量が日本一らしく、フレンチトーストや食パンの有名なお店もよく目にします。

そんなおしゃんな店に行きたいなあと思いつつ、コスパのいい身体をしている私は少量の食糧のみで活動ができてしまいます。動くことを加味すると、でかいパンは辛い。なのでこれまで旅行に行った時にパンは避けるべき食糧No.1でしたが、カルネは軽くてちょうどいい。普段と違う行動をしたおかげで、また京都の良さを知ることができた朝でした。


門をくぐってすぐ、鮮やかな青紅葉に囲まれた参道へ出ました。

境内

敷地内

流石もみじの名所として有名な場所です。三門までまっすぐ伸びた石道を覆うように青紅葉が広がっており、どこまでも吸い込まれていきそうな雰囲気があります。この時は確か6月の半ばくらいでしたが、秋はもっと綺麗なんだろうな…。偶然にも人が少ない時だったのでこんな写真が取れましたが、今後はきっと難しいでしょう。

幸運に手を合わせつつ、森林の香りを楽しみながらさらに奥へ進みます。三門に着いた途端、雨が酷くなってきました。それはもう、雨粒が写真に写ってしまうくらい。

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見返すと想像以上に激しいわ。

このまま水路閣までまっすぐ行きたいところでしたが、ビニール傘が壊れてしまうのでちょっと一休みしましょう。腰かけてぼーっと青紅葉を眺めます。

この時期は大学院生になったばかりで、研究もかなりのスピードで進行していました。だからでしょうか、土日返上で実験をしていくうち精神の疲弊が雪だるま式に大きくなっていった気がします。

この時の旅行はガス抜きに近かったです。ストレスが溜まると遠くへ行きたくなりますが、それに加え緑に触れて一人になりたかったのでかなりしんどかったのでしょう。朝からハイスピードで観光地をまわるのもいいけれど、こうやってのんびりするのも必要な時間です。雨が少し弱くなるまでゆっくりしましょう。

撮影した写真を見返しつつ待っていると、雨が止んだので先へ進むことにしました。次は法堂です。

本堂

人おらんの最高かよ。

法堂は復興と焼失をくり返している建物です。HPによるとこれは明治26年以降に建てられたものですが、当時はどんな姿だったのでしょうか。全く同じだったのか違うのか。もし可能なら当時に戻って実際に眺めてみたいものです。

境内をぐるぐる回ってから、お目当ての水路閣に向かいました。水路閣は門から見て右奥に位置しており、広い南禅寺の中だとかなり奥まで行かないと見れないものです。なので時折見逃してしまう人も多いんだとか。事前に調べといてよかった。

沢山のもみじを潜り抜け、ようやく見えてきました。水路閣です。

水路閣全体

水路 斜め

水路 横から

雨上がりのせいもあってか、しっとり濡れた絶妙な魅力がありました。横から覗くと連なった水道橋が異世界へ続く道のように見えます。

横から見た風景に既視感を覚えたのですが、たぶんラピュタです。確かパズーがラピュタに降り立った時こんな場所で危機に陥ってなかったか?知らんけど。

HPでは水路閣じゃなくて疏水って表明されてるところがみそですね。文明開化してすぐ、時代に例えれば明治時代の事業の一環で琵琶湖から京都市内に水路が引かれました。それがこの水路閣の始まりです。

蹴上インクラインと異なって今も現役の水路橋。花崗岩と煉瓦でつくられた西洋建築。ああなんてお洒落な建物なんでしょう。やっぱり古さを残しつつ現役っていうギャップは最高です。※何言ってんだ

運良く人もいなかったので写真を撮りまくり、水路橋の溝にはまったりして十分満喫した後に南禅寺境内にある天授庵へ向かいました。

門をくぐってすぐ、桔梗と対面しました。この時カメラのポートレートという技術を覚えたばかりだったので、せっかくなので試してみました。

天授庵入口門

桔梗

ポートレートはいいんだけど構図が迷子。

そしてかの有名な東庭。枯山水庭園が非常に綺麗。軽く上の方が色づいてるのがいいですね。私が行ったときにはでっかい一眼レフを持ったおじさんがちらほらいました。さすが紅葉の名所。

東庭

奥に進むと南庭と八つ橋が出迎えてくれます。雨上がりだったので板が濡れていましたが、土の香りも相まって新鮮な空気を吸い込むことができました。どこまでも伸びる竹林は嵐山を髣髴とさせますね。知ってますか、これ庭園なんですよ。こじんまりとした庭にこれだけ自然が生い茂ってると考えると、割とすごいですね。

書院南庭

八つ橋


竹林

金魚と緑のコントラストがまたよきなり。少し早かったみたいですが蓮も咲いてました。エモい。

天授庵 庭

天授庵蓮

人が少なかったのですこしぼーっとしてエネルギーを回復させてから庭園を後にしました。


さて、今回は南禅寺と天授庵の過去旅行でした。

南禅寺は他の場所と違って敷地の広さが目を見張るほどであり、心なしか自然も豊富だった気がします(この後行った永観堂と同じくらい)。私が帰るころには観光客が増えてきていたので、行くなら開門と同時くらいがおすすめです。あと案外迷いやすい。

時期的に青紅葉が綺麗な時でしたが、それでも十分見ごたえがある場所です。秋には色づいた紅葉が参道を埋め尽くすんだよなあ…今年は難しいけれどまた行きたいなあ…。

次回は七夕の貴船神社を載せたいと思います。こんなご時世ですから写真で活力を養っていきたいですね。では。

天授庵前



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