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ルポルタージュ:Google アナリティクスをメインとしたキャリアを考える会 #1

イベントの概要

2020年1月25日(土)に「Google アナリティクスをメインとしたキャリアを考える会 #1」が名古屋ベースキャンプで行われた。

内容としては、独立してウェブコンサルティングを行う二村(ふたむら)氏と運営堂の森野氏、東京の事業会社でウェブアナリストとして働く筆者が、それぞれGoogle アナリティクスを中心としたキャリアについて話し、その後、参加者も含めディスカッションを行うというものであった。

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参加者は約15名。イベントページの公開と同時に9席の枠があっという間に埋まり、急遽会場を変えての開催が決まった。聞くと名古屋ではGoogle アナリティクスを中心としてキャリアを築いている人が少ないという。当日は「地方とGoogle アナリティクス」というテーマに重点が置かれ、登壇者三者三様の意見の発表と、それらを中心として活発な議論が展開された。

参加者について

参加者は経営者、フロントエンドエンジニア、講師、ウェブデザイナー、SEMコンサルタント等と多様な方々が集まった。聞くと、名古屋の有力者が多く、ほとんどの方がイベントで登壇をしたり、note等で発信をする層が多く、登壇者にとってはある程度の「緊張感」があったことを強調しておきたい。

登壇1:地方の若手フリーランスがアクセス解析を仕事にするために(二村勇輔 氏)

二村氏は、名古屋でのアクセス解析の市場や将来性、技術の習得の考え方について見解を語った。

20代という若さで独立し、過去の営業パーソンとしての経験から「解析だけではいけない。対面で相手としっかりとわたりあって、やっとクライアントには成果がもたらされる。」という主張に参加者は刺激を受けた様子だった。

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登壇2:好奇心でスキルを身に着け、チャンスを呼び込む(筆者)

筆者からは、好奇心によってGoogle アナリティクスをメインとしたキャリアを築くというその考え方を発表した。詳細についてはこちらのnoteをご確認いただきたい。

登壇3:組織が苦手な人向けのキャリアの考え方(森野 誠之 氏)

森野氏からは、フリーランスとしてのキャリアの考え方についての発表。

下の写真のように、発表ツールはマインドマップでありながら、40分の発表を参加者を飽きさせることなく話を展開するスキルに、普段、登壇をしているような参加者たちからの驚きの声が上がっていた。

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森野氏の知見は広く、深い。それをベースに、「地方+フリーランス+Google アナリティクス」という、一見、論じることが難しいと思われるトピックにも関わらず「○○○をすれば、名古屋では間違いなく仕事になります」「○○○は簡単だからやったほうがよいですよ。」というような切れ味の良い助言を参加者は立て続けに聞いた。

そこには、「毎日堂」というメルマガや「おしえて堂」というよろづ相談サービス等の、運営堂が展開する表面上は全く異なるサービス群が実は根底では繋がっていて、どのような思想で取り組んでいるのかということまで理解することができた。ここで多くは書かないが、ポイントはいくつもの仕事をつなげて考えることだという。

森野氏のロールモデルは、ゴルゴ13だという。理由は、一人で何でもやり切る、情報網の使い方が素晴らしい、重要な局面ではあらゆることを犠牲にしてでも目的を達成するその姿に感銘を受けているからとのこと。フリーランスで幅広く、深く対応する森野氏の姿にゴルゴ13の姿が重なった。

ディスカッション

ディスカッションでは下記のような多岐にわたる質問が参加者から出た。それらに対し、講師たちが中心となって議論を展開した。

・店舗型のサイトのKPIはどのように決定したらよいか?
・広告でcookieが使えなくなった場合、どうするのがベストなのか?
・これからブランディング(not ブラウンディング)に携わるのですが、マーケティング分野において、今読んでおくべき書籍はありますか?
・10年前の自分から見て、現在のキャリアは予想していましたか?キャリアについて目標を立てマネジメントしてきたのか、割と目の前のことを頑張っていたらキャリアがついてきていたのか感覚でも良いので教えていただければと思います.
・森野さん どうやってインプットの時間を確保しているんでしょうか!!
・名古屋で「WEBで食べていく」って何をすればいいんでしょうか?
・森野さん、最近守山の「中華そば新谷」の麺が変わったらしいのですが、リサーチ済みですか?
・解析界隈でいうスクレイピングとは、具体的にどんなことですか?

イベントに関連する投稿

・佐藤さん(株式会社ローリン)
俯瞰して本イベントを見ていただいております。「キャリア」というのは、立場が異なると見方が全く異なって面白いですね。

・Twitterハッシュタグ「#名古屋解析キャリア」
イベントの模様をお伝えしております。


考察:力のある個人が産業の様子を変えていく

森野氏、二村氏の講演やディスカッションでの回答を聞いていて、「考え抜き行動をしている個人は強く、影響力があり、そうして、産業のあり方を変える力がある」ということを確信した。一見、「それ自体に事業的な意味があるのか?」という疑問を持つことにも、そこには信念や深い考え、事業場のメリットがあり、それを聞いていた参加者の考え方を変える影響度があるように思われた。少なくとも筆者の行動と考え方を変える力があった。

よくある議論に「東京とそれ以外の地域と呼ばれる場所になにか違いがあるのか?」というのがある。今回のイベントも表面は地方に焦点を当てた。しかし、筆者は根本的には「東京」と「それ以外」に違いは無いと考えている。どちらかと言うと東京には「やってる感」「意識が高い系」というようなノイズがあり、勢いがあるように見えているだけではないのか。

今回の名古屋のお二方の話を聞いて考えたのは、ノイズに負けずに、自分の信念をもって行動することの重要性だ。東京にそれをも持ち帰れるだけでも、非常に大きな収穫となった。

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