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サーモン・キャッチャー。

釣った鯉のポイントに応じて景品と交換してもらえるというシステムのカープ・キャッチャー。そこを訪れる七人の男女と一匹の鯉と一つの言語が織りなす偶像劇。追う者と追われる者が絶妙に交差していくストーリー。果たして最後に夢を掴むのは誰か。

道尾秀介らしいストーリーテリングによって描かれた新感覚の偶像劇。まずミステリー的な仕掛けもないし、偶像劇らしい物語の「転がり」も悪い意味での裏切りの積み重ねというか…利き手と反対の手で舐られてる感じ。この独特な不快感が逆に癖になるのかもしれない。

ストーリーの面白さなんかよりも、とにかくヒツギム語の破壊力に尽きる。カルト心をくすぐるギャグセンスとインテリジェンスの融合で、架空の言語を無駄に作り込んでる面白さという発明だった。

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