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社会とは~学生を卒業するということ~


社会に出る間際の記憶を思い出してみてくれやしないか。その時、君はどんな感情をもっていただろうか。

社会に出ることに抵抗を感じる理由の一つとして、「社会に出る」という言葉のある世界が、もともと学生時代までがあたかも「社会」ではなかったかのような言い方をしている点に問題があるからではないだろうか。

何かしらの区切りを勝手につけてしまうことで、ものごとの終わりや始まりが生まれる。まるで人の人生の転換期を機械的に決められてしまっているような。学生でなくなった瞬間にぼくたちは偉くなるのだろうか。いや、偉くならなければならなかったのだろう。

「大人なんだから」とあちらこちら聞こえてくる。人生は残念ながら、こどもと大人の二種類しか存在していないようだ。20代前半のぼくたちは、大人の世界に放り投げだされ、進むべき軌道なんてものもなく防御装置も身に付けないまま、ただただブラックホールに吸い込まれていった。

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