プレイヤーであり続けるマネージャーが組織を停滞させる Vol.77
自ら現場に入り、プレイヤーとして出した結果に対して部下や後輩から評価(賞賛)され、なんだか気分が良くなる。
そんなマネージャーや管理職は身の回りにいませんか?
意外に多く存在していると思います。
なぜなら、経営者同士で課題を共有するとマネージャーが機能していないという課題が多く、管理職としての職責を果たせない脱プレイングマネージャーに悩む経営者は多いためです。
結果は残すが、気づけば、数年経過してもNo2やNo3を残せないからです。
部下からの賞賛に達成感を感じる人は向かない
✓足りない数字を自ら作り、部下から「さすがですね」と言われる。
※部下に評価され喜ぶことは誤解を招く。現場に入るのが当たり前に期待される。自分も過去、このような経験をしたばかりに遠回りしました。
✓給与は高いのに部下と同じ仕事をしている時間が多い。
※部下の本音は高い給与を貰っているのだから、同じ仕事しないで欲しい。これも自分も過去、誰でも出来る仕事を自分がしていました。
✓仕組づくりではなく、会議を繰り返し、ルールがどんどん増える。
※ルールは足し算のみではなく、引き算が大事。ルールを設定した以上、ルールが陳腐化したら捨てる責任もあるということ。引き算しようと考えることが大事。
上記太字に該当するマネージャーは、一瞬の「達成感」は味わっても良いですが、組織の成長を阻害している行為だと「罪悪感」に変えるべきだと思います。
目先の利益を追う経営者の責任
そもそも、マネージャー自身、現場に入って数字を上げ続ける現状に違和感も疑問も抱いていないとすれば、それは経営者の責任だと思います。
これは私のNo2やNo3にNo2やNo3が存在しない時に感じたことです。
現場に入り続けようとするマネージャーを生んでいるのは間違いなく経営者。
経営者がビジョンではなく、目の前の結果やキャッシュばかりに意識がいけば未来を見る余裕はない。そう、挑戦する文化ではなく、維持する文化が生まれる。
本来、マネージャーは魅力的な仕事であり、部下や後輩を育て、任せられるようになれば、新たなフェーズで新たな仕事に挑戦することができるポジションです。社外との交流機会も持ち、インプットの質が変わってきます。
もし社内に何年もマネージャーが現場に入り続けている部門やチームがあるとすれば、その部門やチームのトップに組織ビジョン(高い目標)がないか、スキルばかりで思考を教育できていないか、本人が現場が本当に好きかか、育つ前に辞めてしまう環境の理由を自分以外にあると思ってしまっているか、どれかだと思います。
例えば、新人の退職が続いている部署のリーダーが退職は致し方ないものだとか、最初から出来る人を採用しようと動くけれど、自分の接し方や目標設定などの関わり方に矢印が向かない事例が該当する。
スキルアップの指導よりも必要なもの
必要なスキルを教えることは大事だけど、極論、信頼できるNo2やNo3が部下に育っているかどうか。
これがマネージャーの職位で求められる中期的な結果。
自分よりも仕事ができる後輩や部下が育っているのか、ついてきてくれているのか。
そんな信頼できる部下や後輩に育つためには対話の量と覚悟の両方が必要だと思います。
部下や後輩に「WHY」を問うべき存在
任せた以上、我慢することは多い。
むしろ我慢を重ねる役割があると言っても良い。
現場に任せた以上、出てくる結果に対して「WHY」しか問えない。
なぜその結果を招いたのか、なぜその行動に至ったのか、なぜそう思うのか、本人の思考を聴くこと。
人間、間違った行動の源は思考にある。
犯罪者も等しく、思考に問題があって、行動は結果。
だから、思考を合わせる機会が必要。
部下や後輩に「WHY」を問うことで相手の思考を先ずは知れる。
相手の思考と自分の思考のギャップに違和感があれば、埋めていけば良い。
その時、大事なのは相手の思考に先ず歩み入ること。
ここで発生する苦い感情が自分自身(マネージャー)の人格を育てることになるのだから。
弊社も本当の意味で現在、第二創業期。店長やマネージャーのポジションがまだまだ不足しています。店長やマネージャーを育てる気概を持って採用活動をしています。
今でも良い会社ですが、もっと、もっと、良い会社を一緒に創りましょう。
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